細菌による共通感染症
猫ひっかき病の原因は、猫が保菌している「バルトネラ・ヘンセレ」という細菌です。
日本のデータでは人間と暮らしている約7.2パーセントの猫が保菌していると報告がされています。
ノミの排出した糞便に含まれる菌は、セルフグルーミング中に猫の口の中に入ったり爪に付着してしまいます。
人間へうつる経路
人への主な感染経路は2つあります。
まずは、バルトネラ・ヘンセレを保菌している猫に人間が咬まれたり、引っ掻かれたりすることです。
もう一つは、保菌している猫にノミが寄生し吸血して、そのノミが人間を吸血し伝播するパターンです。
まれに、人の媒介で菌が他の人へ移動することもあるようです。
猫ひっかき病の感染特徴
年齢層は決まってはいませんが、若い世代に多くみられるようです。免疫が落ちていたり、持病があると感染しやすいとも言われています。
ノミの繁殖する夏から秋にかけてバルトネラ・ヘンセレに感染する猫が増えます。
人間への感染は9月〜12月にかけて年間の60パーセントを占め、その中でも11月にピークを迎えます。
主な症状
潜伏期間は3〜10日前後、菌の入った部分が虫に刺されたようになります。
このブツブツのような膨れた部分が水ぶくれになり、中には膿を持ったり身体の深部にまで炎症が広がる潰瘍に悪化することもあります。
1〜2週間後には、病気の入った部位に近いところのリンパ節が腫れてきます。
熱が出たり、悪寒、倦怠感や頭痛、食欲がなくなるというリンパ節炎症状を伴い、数週間から数ヶ月続くことが多いようです。突然の痙攣など重大な合併症が起こる危険性もあります。
ただし保菌者である猫には、ほぼ症状はあらわれません。
予防は?
気性の荒い猫や興奮している猫に接触しないようにする、猫との触れ合いの後は手洗いをすることも大切です。人間の傷を猫が舐めないようにもしましょう。
なお引っ掻き癖のある猫は爪を切っておくと効果的です。そしてノミが猫や人間の居住スペースに発生しないように清潔に保ちます。
まとめ
人間に感染する『猫ひっかき病』とは?その原因と症状を解説についてお伝えたいたしました。
猫ひっかき病は猫と暮らしていると、誰でも感染する危険性があります。感染してしまえば猫に対して印象が悪くなるかもしれません。
猫との生活を楽しむためにも、予防は常に怠りたくないですね。