猫脳が引き金に!?猫が『パニック』に陥りやすい2つの理由と対処法

猫脳が引き金に!?猫が『パニック』に陥りやすい2つの理由と対処法

ビックリした愛猫がパニックを起こしたように走り回ってしまったり、急に興奮し攻撃をしてきてしまったりすることがあります。まるでスイッチが切り替わるように急激に興奮するのは、猫という動物の特徴の1つと言えるようです。今回は「猫がパニックを起こしやすい理由」を解説いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

「パニック」とはどんな状態?

イカ耳のネコ

ある出来事で混乱したり錯乱したりする状態

「パニックを起こす」と言いますが、パニックとは突発的な不安や恐怖を感じた際に混乱したり錯乱したりする状態のことです。

人間の場合は心臓がドキドキしたり、普段と違って落ち着いて物事を考えられなくなってしまったりすることがあります。また「パニック症」と呼ばれる不安症に分類される病気もあります。

猫がパニックを起こしやすい場面

猫の場合は

  • 紐やコード類が身体に絡まった
  • レジ袋や紙袋の取っ手に引っかかった
  • 花火や雷の音
  • 知らない人が家に来た

など、「想定外の出来事」にパニックを起こしやすいと言われています。

その想定外の出来事によって恐怖や危険などを感じて「ビックリを通り越してしまった」という状態でパニックを起こしてしまうと考えられます。

猫がパニックを起こしたときに見られる行動

猫がパニックを起こすと

  • 走り回る
  • 暴れる
  • 噛み付くなどの攻撃的な態度
  • おしっこやうんちをしてしまう

などの行動を起こし、飼い主さんの声が届かないような「冷静でない状態」になることがあります。

猫がパニックを起こしやすい理由

威嚇する猫

1.臆病さが強い動物だから

猫は単独行動の動物ゆえに、自分の身を自分で守る意識が高い動物です。そのため、恐怖にはとても敏感で、臆病さが強い動物です。

その防衛本能によって急激に興奮しやすく、想定外の出来事が起こったときにパニックを起こしやすいと考えられます。

猫によって性格の違いがあるため、猫によって臆病度合いもそれぞれ違います。

何が起こってもほとんど動じないというどっしりとした子もいれば、少しの物音でも緊張状態になる子もいます。しかし基本的に猫は臆病さが強い動物です。

2.過去の「嫌だったこと」を覚えているから

もともとの気質の違いだけでなく、過去の経験によっても臆病さは変わってきます。

猫は強い防衛本能と高い学習能力から、過去に起こった「嫌なこと」は忘れにくいです。

過去にその出来事によって怖い思いや痛い思いをしたことがあると、再びその出来事が起こったときに急激に興奮してパニックを起こすことがあります。

愛猫がパニックを起こしたら

イカ耳で伏せる猫

パニックを起こして大暴れしてしまっている愛猫を無理に捕まえようとすると、強い力で攻撃されて怪我をしてしまう恐れがあります。

パニック状態の愛猫は飼い主さんを認識できないくらいに興奮していますので、捕まえようとしたり追いかけたりするのは、かえって興奮を助長させてしまいます。

まずは愛猫が冷静さを取り戻すまで待った方が良いでしょう。

まとめ

驚いて目を見開く白黒猫

愛猫が玄関のドアからするりと脱走してしまったとき、外に出た愛猫がパニックを起こしたことがありました。

興味本位で自分から外に出たものの、全く知らない世界に身を投じた恐怖によってパニックを起こし、全力疾走&壁を三角跳び&鳴き叫ぶなどで大暴れしてしまいました。

幸いにもそこはマンションの廊下で外とは遮断された空間でしたが、愛猫が冷静さを取り戻すまで5分以上はかかりました。

その事件を受けて、その子が「パニックを起こす恐れのある子である」ということを知ったため、玄関に脱走対策を行ったり、家の中で逃げ込める場所を作ってあげたり、来客がある時には別室で対面しないようにするなどのパニックを起こさない対策を行いました。

みなさんもぜひ「猫は急激に興奮しやすい動物である」ということを把握し、愛猫がパニックを起こさずにいられる工夫を行ってみてください。

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