猫の『毛』の仕組みを徹底解説!危険を回避する驚きの役割とは?

猫の『毛』の仕組みを徹底解説!危険を回避する驚きの役割とは?

皆様は、猫の「毛」の仕組みや役割をご存知でしょうか?実はすごい働きをしています。今回は、猫「毛」の構造や役割についてご紹介いたします。

猫はなぜ毛むくじゃらなの?

丸い猫

猫は、全身を被毛(ひもう)と呼ばれる毛で覆われています。

私達人間はあの特有のモフモフ感にとても癒されますが、猫はなぜあのような毛むくじゃらの姿をしているのでしょうか?

ここでは、知っているようで知らない猫の体毛について解説いたします。

被毛は2層構造が主流

長毛猫

猫のほとんどが「上毛」と「下毛」の2種類の毛を生やしています。この構造を「ダブルコート」といいます。

ちなみにシンガプーラやシャム猫の被毛は、下毛のないシンプルな構造をしています。これを「シングルコート」といいます。

上毛の役割

眠る猫

上毛は表面に見えている被毛です。これには紫外線や皮膚を守る役割があります。そして、下毛を守る役割も果たしています。

下毛の役割

内側の毛

皮膚に密着するように生えている内側の被毛です。被毛の密度を濃くすることで、寒さから身を守ります。

夏場は上毛が薄くなり、通気性を良くしています。体温調節の役割を担っているのです。

砂漠暮らしには欠かせない

砂漠の猫

猫は砂漠出身の動物です。日差しの強い砂漠では、上毛による皮膚の保護や紫外線対策が欠かせませんでした。

猫が毛むくじゃらの姿をしているのは、厳しい環境で生き抜くために遺伝子が進化した結果なのです。

被毛だけじゃない!猫の「毛」

抱かれる猫

猫に生えている「毛」は被毛だけではありません。ここからは、体毛以外の毛に注目してみましょう。

眉上毛(びじょうもう)

撫でられる猫

目の上に生えている長いヒゲです。眉上毛に障害物が触れると、反射的に目を閉じるようになっています。目を保護する役割を担っています。

上唇毛(じょうしんもう)

猫のヒゲ

私たちがイラストを書く際に、トレードマークにしている頬のヒゲです。左右合わせて、大体24本程度生えています。

体や足よりも先に、この部分に物が触れることで障害物を察知します。そのおかげで危険を回避することができます。

下唇毛(かしんもう)

顎クイ

顎下に生える短いヒゲです。役割は上唇毛と同様です。障害物にいち早く気づき、危険を回避する役割を持っています。

前足のヒゲ

猫の手

前足にも顔と同様のヒゲが生えています。特に名前はないのですが、優れた役割を持っています。

猫は、ドミノのように敷き詰められた障害物を倒すことなく移動できますよね。そう、まさにこのヒゲが障害物の位置を察知してくれているのです。

耳の先端に生える「房毛(ふさげ)」

メインクーン

耳の先端の毛が伸びている猫がいるでしょう。例えばメインクーンです。これは、単なる飾りではありません。

超音波をキャッチして集める、集音器の役割を持っています。この毛があることで、より狩りをしやすくなるのです。

肉球周辺の毛

寝転がる猫

猫は足裏にも毛が生えています。これは、砂漠の暑さから足を守るためです。

ノルウェージャンフォレストキャットのように、肉球すらも覆う毛に包まれた足をもつ猫もいます。これは、極寒の地でも歩けるように工夫されているのです。

顔のヒゲは弱い視力をカバーしている

猫の目

猫は動体視力は優れているものの、通常の視力は人間の10分の1程度しかありません。

顔の周辺に生えたヒゲは、弱点ともいえる視力をカバーしています。

まとめ

仲良し猫

猫の毛には、それぞれ役割があることが分かりました。全身を覆う被毛や、ヒゲがあるからこそ厳しい環境でも生きてこられたのですね。

猫にとって「毛」は大切なものです。こまめにブラッシングをして、新陳代謝を促してあげてください。

そして、くれぐれも顔周辺のヒゲを切らないように気をつけましょう。

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