猫が寝ているときに『ピクピク』する原因3つと注意点

猫が寝ているときに『ピクピク』する原因3つと注意点

猫がぐっすり眠っているな、と見ていたら、手足や耳がピクピクしてびっくり!そんな経験はありませんか?猫が寝ていてピクピクしても基本的には心配いりません。問題は病気による痙攣です。では、何が原因でピクピクするのでしょうか?どのような場合に注意が必要なのでしょうか?

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.夢を見てピクピクする

横向きで寝ている猫の顏アップ

人間は、夢を見ているとき、寝言を言ったり、寝ぼけたり、手足を動かしたりすることがありますよね。実は猫も寝ているときに夢を見ることがあると考えられています。そうすると人間と同じように、寝言を言ったり、耳や手足、ヒゲがピクピクと動くこともあります。

人間は浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を繰り返しています。レム睡眠は、体は眠っているものの脳が起きている状態です。このときに、夢を見るのです。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルは、猫でもあります。体がピクピクしているときの猫は、熟睡しているように見えても、浅い眠りで目覚めやすい状態にあると考えられます。

2.何かに反応してピクピクする

クッションの上の半開きの目の猫

浅い眠りのレム睡眠のときは、猫がすぐに目覚めやすい状態です。このときに、周囲の音などに反応して、背中やしっぽなどがピクピクすることがあるのです。猫は短い睡眠を何度もくり返すため「ずっと寝ている」ように見えますが、浅い眠りのレム睡眠状態であることも多いので、ちょっとした刺激ですぐに起きてしまうのです。

3.病気が原因でピクピクする

クッションの上で丸くなって寝る猫

数秒程度のピクピクは問題ありませんが、気をつけなければいけないのは、突然ピクピクし始めてそれが1分以上続く場合です。このようなときは、神経症状(けいれん)の可能性があります。神経症状(けいれん)が疑われる場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。

けいれんでも発作が起きているとき以外は元気なことが多いので、けいれんを起こしている状態を動画で撮影したり、けいれんの持続時間を計っておいたりすると、獣医さんに状況が伝わりやすいです。けいれんしている猫を前にしたら、パニックになってしまうかと思いますが、飼い主さんが落ち着いて行動することが大切です。

心配なピクピクの見分け方

籠に入った猫に触れる人の手

けいれんの発作は、寝ているときだけでなく、起きているときも起こります。発作の程度は個体差がありますが、突然起こることが多いです。手足がピクピクするだけでなく、ひどい時は全身を震わせて泡を吹いたり、意識を失ってしまうこともあります。

猫のピクピクが病気かどうか心配な場合は、寝ている猫を起こしてみて下さい。すぐに目を覚ましてピクピクしていなければ、レム睡眠によるもので心配はありません。でも、何度も猫を起こさないようにして下さいね。

まとめ

お腹を上に向けて寝る猫

見ていると癒される猫の寝姿。と思ったら急にピクピク…どんな夢を見ているんだろうと気になるところですね。でも、あまりにピクピクしていたら、やはり心配です。病気が原因のけいれんという可能性もあるので、ほほ笑ましく見ている場合じゃないことも。

日頃から、飼い主さんが猫の様子をよく観察していると異常に気づきやすくなります。いつもと違うと感じたら、獣医さんに相談して下さいね。

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