猫の顎にブツブツが!『猫ニキビ』の原因と3つの症状

猫の顎にブツブツが!『猫ニキビ』の原因と3つの症状

ある日猫の顎に黒いゴマのようなものがブツブツ付いていることで気がつく「猫ニキビ」。特に毛色の薄い猫は汚れて見えて気になります。そのまま放置して大丈夫なことも多いのですが、見栄えはよくありません。また汚れやすい場所なので一旦悪化すると治りにくく厄介です。できればきれいな顔のままでいさせてあげたい!猫ニキビの原因と早期発見のための症状をご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫ニキビの原因は?

キーボードを打つ手に顎を乗せる猫

「猫ニキビ」とは、人のニキビと同じく毛穴に皮脂が詰まったものです。

ところで、猫が飼い主さんにスリスリして付ける時の匂いは「安心フェロモン(フェイシャルホルモン)」と呼ばれます。猫の顔にはそれを出す皮脂腺の集中する部位がいくつかあり、顎もその1つです。

つまり顎はもともと皮脂詰まりを起こしやすい場所。しかも皮脂汚れを自分で落としづらい(舌も前肢も届きにくい)場所なので、とてもニキビができやすいのです。

これに

  • 脂肪分の多い食事
  • 食べ残したお皿に付いた雑菌
  • 病気などで口元が汚れがち

などの条件が加わると、さらに余計ニキビができやすいというわけです。

症状1.汚れて見える(黒いごま粒)

ミルクで口が濡れている茶猫

初期の段階では、拭いてもなかなか取れない黒いごま粒状のブツブツ付いているだけです。

薄汚れて見えるだけで、猫は何の不快感も感じていません。

症状2.顎をかゆがる

顎をかくキジトラ

症状が進むと、猫はしきりに顎を搔いたり家具や壁の角にこすりつけたりし始めます。雑菌が入って炎症を起こし、痒みが気になり始めた証拠です。見た目にも変化があり、顎が腫れぼったくなったり、赤くなったりかき過ぎて毛が薄くなったり血がにじんでいたりします。

顎をかゆがる様子を見せたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。

症状3.膿む

薬の瓶数本とそれを見るトラ

さらに症状が重くなると、膿んだり皮膚がただれて真っ赤になります。猫は痛痒さでさらにかいてしまうので、より悪化します。

運が悪ければ、「症状2」から「症状3」へ移るのはあっという間です。できるだけ早い段階で異変に気付き、できれば「症状1」の段階で1度獣医さんのアドバイスをいただいておくといいでしょう。

まとめ

女医と猫

引っ越しなどのストレスは致し方のない面があります。しかし日頃から食器を丁寧に洗い、食事のたびに口元を清潔に保つことができれば、ニキビがそれほどひどくなることはないでしょう。

そして気になったら早めに動物病院へ。決して人間のニキビ薬などで治そうとしないことです。薬品が口に入るのも怖いですし、猫の皮膚は人間以上にデリケート。正しい薬で穏やかに治していきましょう。

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