猫が我慢してしまうのはなぜ?
猫は体に痛みや異変があっても、それを隠そうとします。単独で生きてきた猫の習性によるものです。周囲に弱みを見せることで敵に襲われる危険性があるため、猫は病気やケガをしていても何でもないふりをしてしまうのです。
人間と暮らすようになったイエネコでも、この習性は残っています。信頼している飼い主さんであっても、弱いところを見せまいとしてしまうのです。そんな猫ですが、我慢しているときの仕草があります。ちょっとした行動から、猫が強がっていることがわかるのです。
1.喉をゴロゴロ鳴らす
猫が喉を鳴らすのは、ご機嫌なときですね。飼い主さんが頭や顎の下を撫でてあげると、気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らすのではないでしょうか。ただ、猫が喉を鳴らすのは、よいときだけではありません。不安を抱えていたり、体に痛みがある場合にも喉を鳴らすことがあるのです。
病院に連れて行ったときに喉を鳴らしていたら、病院が好きなのではなく、本当は怖いのかも知れませんね。
2.飼い主さんを見ない
猫とアイコンタクトがとれないときは、苦痛や恐怖を我慢している場合があります。飼い主さんが見ても視線をそらすのは怯えていることも。視線をそらす仕草は、負けを認めたというサインでもあります。
体に異変があって、痛みが軽度のときなども、飼い主さんと視線を合わせようとしなかったり、周囲にも目を向けずに節目がちになります。
3.飼い主さんに威嚇する
いつもより大人しいなと思って触ろうとしたら、威嚇されたということはないでしょうか。猫がイライラしているときは、強いストレスを感じて攻撃的になっている可能性があります。痛みによるストレスでも攻撃的になることがあります。
病院の待合室などでは、心配でつい声をかけて撫でたくなりますが、そうされると猫は逆に不安になってしまうので、そっとしておいてあげましょう。相手を攻撃することで自分の弱さを隠そうとする場合もあります。
まとめ
今日のねこちゃんより:ササミ♂ / 1歳 / 雑種(ミックス) / 4.2kg
病院に連れて行くと、意外と静かにしているという猫は多いです。嫌がって暴れる子もいますが、基本的に猫はポーカーフェイスが上手です。野生では群れではなく単独行動をしていた猫。その名残で、弱さを見せまいとするところから、ポーカーフェイスになってしまうのです。
外部に現われないお腹の痛みなど、病気を隠されてしまうと、飼い主さんが気づけずに治療が遅れてしまうこともあり、困ります。ただし、そんな猫でも、ちょっとしたサインはあるんですよ。本当は痛いんだよ、苦しいんだよ、怖いんだよ、そんな猫のサインを、飼い主さんが見つけてあげられるといいですね。