猫の『突然死』を招く危険な病気5つ

猫の『突然死』を招く危険な病気5つ

いつかは別れが来ると分かっていても、それがもし、今ここで起きてしまったら…!こんなにショックなことはありません。さっきまで元気だった愛猫が突然亡くなってしまう病気があるのです。予防法も合わせてチェックして行きましょう!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.肥大型心筋症

診察を受ける猫

猫が突然死してしまう原因で多いのが「肥大型心筋症」です。心臓の筋肉が厚くなり、血液の循環が悪くなってしまう病気です。

症状が進行してくると胸や肺に水が溜まり呼吸困難を起こしたり、血栓ができて激痛と共に後肢麻痺を起こしたりします。また、特別このような症状がないのに突然死することも。

この病気は遺伝的なものと考えられており、アメリカンショートヘアやメインクーン、ラグドールなど身近な猫種に発生しやすいようです。ただこの猫種に限らず、雑種猫などでも起きる可能性はあります。

予防としては定期的な健康診断の際に血液検査を行うことです。BNP検査という心臓から分泌されるホルモンを調べる検査を行いましょう。潜んでいる心臓病を発見することができるのです。早期発見に努めてあげましょう!

2.フィラリア

猫と薬

フィラリアも、猫の突然死の原因となる場合があります。成虫になると30cmくらいの糸状の寄生虫が、心臓や肺動脈に寄生することで様々な症状が起きてくるのです。

多くの場合、肺に障害が起きます。症状が出にくく診断も難しい為、咳や嘔吐、呼吸困難などが出てきた時は命が危険です。全くの健康体に見えても突然死する場合もあるので注意してください。

猫の治療法は確立されていませんので、予防することが大切です。フィラリアは蚊に刺されることで感染しますので、猫に蚊が近づかないように対処してあげてください。合わせてフィラリア予防薬を使うとより、予防することができるでしょう。

3.外傷

包帯を巻く猫

外傷による突然死もあり得ます。高いところからの落下や追突など、たとえ室内飼いでも注意が必要です。ベランダに誤って出てしまい、マンションの上層階から落ちるということもあります。

今一度室内環境を見直して、安全に過ごせるようにしてあげましょう。落下する危険性があるところには近づけないようにする、ぶつかる可能性があるところにはクッションをつけるなどして対策してください。

4.猫パルボウイルス

ワクチンを打つ猫

猫パルボウイルスに感染すると激しい嘔吐や下痢症状が急に出てきます。重症化するとたったの数日で命を落としてしまう場合も。特に子猫がかかると亡くなってしまうことが多いです。

ワクチン接種をしておけば、感染しても軽い症状で済むことがほとんどです。コアワクチンである3種混合ワクチンに含まれていますので、定期的に接種させておくと安心です。

5.アレルギーや中毒

具合の悪そうな猫

アレルギーによるアナフィラキシーショックや中毒で突然死してしまうこともあります。アレルギーの原因となり得るのは食物、ワクチン、蜂に刺されることなどです。じんましんや顔の腫れ、呼吸の異常、血圧の低下など短時間に全身の症状が現れるのをアナフィラキシーショックといい、突然死の原因の一つとなります。

また玉ねぎやチョコレート、タバコ、アロマオイルなどによって中毒を起こし、亡くなってしまう場合もあるのです。猫が中毒を起こす原因となるものには絶対触れさせないようにしましょう。

まとめ

抱っこされる子猫

愛猫が突然死してしまったら、飼い主さんの悲しみは計り知れません。いつかは必ず寿命は来てしまうものの、なるべく穏やかに迎える為にもご紹介した病気の予防に努めるようにしたいですね!

飼い主さんが行うことで防げる原因は多いです。猫を取り巻く環境を見直してみると、より予防に繋げていけるかもしれません。

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