猫は完全室内飼育でストレスを感じるの?
マイペースな猫にとって、完全室内飼育はストレスを感じるものなのでしょうか?実は、室内のみの生活自体はそれほどストレスの要因にはならないようです。
というのも、外の世界を全く知らない猫は家庭内が縄張りになるからです。外に出たくなる猫と、そうではない猫の違いは「外に縄張りがあるかどうか」なのです。
室内飼育で気にかけてほしいこと
家庭を縄張りとして生活する猫は、外への執着心はありません。ただし、他の要因がストレスに繋がることはあり得ます。
ここでは、完全室内飼育で配慮してほしいことを5つご紹介いたします。
1.多頭飼育の場合はそれぞれ縄張りを作る
多頭飼育におけるストレスは、やはり縄張りの問題です。猫同士がお互いに安心できる環境を整えることが、ストレスの軽減に繋がります。
トイレの場所や食事をとる場合も、共有することが難しい場合は離してあげることが大切です。
2.本能を満たせるようにする
何をしていても可愛いのが猫の魅力ですが、爪とぎだけは悩みの種という飼い主さんも多いのではないでしょうか?注意しても、なかなか意図が伝わりにくいかもしれません。
なぜ叱られても改善できないのかというと、爪とぎは「猫の本能」だからです。ちなみに、動くものや充電器のケーブルにじゃれてしまうのも本能が関与しています。
ここは逆転の発想で、本能を満たせる手段を用意することが重要です。爪とぎの設置、獲物に見立てたおもちゃなどがあれば、自然と望まない行動が減るでしょう。
上手にできたら褒めてあげてください。猫らしい行動を尊重することで、信頼関係がより強くなります。
3.適度に刺激のある生活を
猫には野生の本能が残っています。適度に刺激のある生活を送ることは、若々しさを保つ秘訣になります。
高い場所から周囲を観察できるように、キャットタワーや家具の配置を工夫してみてください。窓のそばにタワーを置くことで、窓越しに季節感を楽しむこともできます。
4.戸締りを徹底する
先ほど外への執着心がないと紹介しましたが、脱走のリスクが全くないわけではありません。窓際から外を観察している際に、虫や鳥に飛びつこうとした拍子に外へ出てしまうというアクシデントが起きる可能性があります。
自ら積極的に外出することがなくても、窓や玄関の戸締りを徹底してください。
5.運動不足に気をつけて
野生の猫は、狩りをしなければ食糧を確保することができません。そのために体を確実に動かす機会があります。
ところが、人間と一緒に生活する猫は時間になれば食事が運ばれてきます。食べては寝る、また食べては眠り、時々完食まで楽しみます。つまり、運動不足になりがちな生活環境なのです。
肥満は万病の元なので、飼い主さんが遊びに誘うことが大切です。タイミングとしては、狩りをするために積極的に体を動かす夕方や夜間が良いでしょう。
食前に運動してから食べることで、狩りをした気分を味わうことができます。食事もより満足感が増すでしょう。
まとめ
外の世界を全く知らない、若しくは野良時代に過ごした場所から離れたところで飼い主さんと暮らしている猫は、完全室内飼育が直接ストレスになる可能性は低いでしょう。
家で過ごす猫のストレス要因としては、同居する動物との縄張り問題や退屈などが挙げられます。愛猫が安心できる環境の中で、程よい刺激のある生活が送れるように気を配ってあげましょう。