1.プロピレングリコール
電子タバコは、専用のリキッドを加熱して、そのフレーバーを愉しむものです。そのリキッドには「プロピレングリコール」と「ベジタルグリセリン」、香料などが含まれています。猫に危険となるのはプロピレングリコールという成分です。
プロピレングリコールは、無色、無臭、無味で、化粧品や食品添加物、保冷剤や車の不凍液にも使われています。人体にとっては無害なものなのですが、猫はプロピレングリコールをうまく代謝できないので危険なのです。
電子タバコのリキッドを加熱すると、プロピレングリコールは煙のように霧状になります。それを猫が吸ったり、被毛についたものを毛づくろいをしたりして体内に取り込んでしまう恐れがあるんです。
霧状になったプロピレングリコールを猫が体内に取り込んでしまった場合、すぐに健康に害がでなくても使い続ければ「溶血性貧血」などの病気を起こす可能性があります。溶血性貧血は食欲がない、元気がない、疲れやすい、赤色のおしっこをする、黄疸が出るなどの症状が出ます。
プロピレングリコールを使用していないリキッドも販売されていますが、香料に使われている場合があります。
2.ニオイ
電子タバコはフレーバーを愉しむもので、その種類はとても豊富です。ただ、猫は人よりも嗅覚が優れています。ニオイがストレスとなってしまう可能性があるんです。
ニオイが強いリキッドはもちろんですが、人が感じない程度のニオイも猫には辛いかもしれません。
3.その他の有害物質
プロピレングリコールやベジタルグリセリンを加熱する過程で、発がん性のある物質が生成されると言われています。また、日本で流通している電子タバコのリキッドにはニコチンは含まれていませんが、海外から取り寄せたリキッドにはニコチンが含まれたものがあるようです。
紙巻きタバコの受動喫煙によって、猫のリンパ腫の発生率が高くなると言われています。口にすれば中毒を起こしてしまうなど、ニコチンは猫に危険な成分です。
電子タバコを利用する際に注意したいこと
猫の前で電子タバコを吸わないことが望ましいでしょう。
また、電子タバコやリキッドは猫が触れられない場所で保管し、猫が口にしないようにします。粗悪品のリキッドに注意して購入しないようにしたいですね。
まとめ
電子タバコは紙巻きタバコと比べて、火を使わず煙が出ないこと、ニコチンが含まれないことから健康的であるように見えますが、使われている成分が猫にとっては危険です。
嗅覚が優れた猫には、電子タバコのニオイも辛いかもしれません。猫の健康のために、注意点を守って電子タバコを利用しましょう。