保護猫の里親になるための心構え
どんな猫と暮らすにしても、それ相応の覚悟が必要です。家猫とはいえ、私たちとは明らかに異なる感性を持っているので噛み合わない部分があります。
保護猫の里親になることも、これらの覚悟は変わりませんが、保護猫ならではの配慮が必要になります。
ここでは、保護された猫の里親になる心構えを5つご紹介いたします。
1.打ち解けるのに時間がかかるかも
保護された猫は、多かれ少なかれ心の傷を抱えています。ボランティアさんの愛情を受けて人馴れし始めていても、里親さんとの生活は初めての経験です。
環境が変わることで、また警戒心や不安感が強くなってしまうことも珍しくありません。心を開いてくれるまでに時間がかかることを覚悟しておきましょう。
2.ご飯を食べなくなることがある
家にやって来てから、急に食べなくなってしまうということもよくあります。里親になったものの、接し方が悪いのかと不安になるかもしれません。でも、自信を失わないでください。
猫は環境が変わったことで、思うように食べられなくなることがあるものなのです。少し様子を見てあげてください。人が寝静まった深夜にひっそりと食べることもあるので、タイミングも工夫してみてください。
3.粗相をしてしまうことも
劣悪な環境の中で保護された猫は、トイレを覚えるまでに時間がかかることがあります。だから粗相をしてしまうこともあるのです。トイレを失敗してしまった際は、次のような対応を大切にしましょう。
- 叱らない
- 汚れた場所を清潔にする
- トイレを探す仕草を見たらトイレに連れていく
- 静かな場所にトイレを設置する
叱るのは絶対にNGです。恐怖からますますトイレを覚えられなくなってしまいます。トイレを探して落ち着きがない場合は、トイレへ誘導しましょう。
猫は綺麗好きなので、使用後のトイレや汚してしまった場所は、早めに掃除するように心がけましょう。そして、何より落ち着ける静かな場所にトイレを設置することが大切です。
4.外の縄張りが近いと脱走することがある
保護される前に生活していた外の環境が自宅の近くである場合、他の猫よりも脱走のリスクが高まります。これはパトロールをするためです。窓や扉の施錠には、細心の注意を払いましょう。
たとえ外出を望んでも、出してはいけません。室内で退屈しないように、興味を持ってくれそうなおもちゃを用意したり、キャットタワーから窓越しに外を観察できるようにしてあげましょう。
5.病気を持っていることがある
保護猫団体や施設では、事前に検査をしています。しかし、後に病気がわかることも時々あります。
猫エイズや猫白血病のように、完治ではなく寛解(無症状に留めておくこと)を目標とする病気が見つかることも珍しい話ではありません。
如何なる病気が見つかっても向き合う姿勢が求められます。経済的余裕もなくてはなりません。里親になる条件が厳しい背景には、それなりの理由があるのです。
保護猫のことをもっと知ろう!
保護猫について知りたいと思ったら、保護猫カフェがおすすめです。お世話をするスタッフさんの愛情を肌で感じることもできますし、想像以上に猫たちが懐っこいことも伝わりやすいでしょう。
とはいえコロナの影響もあり、なかなか足を運べない方も多いはずです。そこで、保護猫団体のブログや猫カフェのツイートなどを参考にすることもおすすめします。
まとめ
里子に出すまでに関わった全ての人々が、猫への愛を大切にしています。猫たちもその気持ちを受け入れてくれてはいるものの、環境が変われば関係作りが再スタートになります。
愛猫のペースに合わせて、根気強く愛を注ぐことが最も重要です。全ての猫に共通することですが、一度家族になったら手を離さずに最期の時まで一緒にいてあげてください。