噛む理由とは?
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猫にとって、爪と牙は大切な武器です。そのため、猫は攻撃をするタイミングに噛む場合が多いようです。
「オス同士」「母性としての守り」「なわばり争い」「狩り本能」「遊びのエスカレート」「恐怖からくる防御」「八つ当たり=転位行動」「撫でた後」などが考えられます。
1.猫家族との交流不足
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動物愛護法の改正で、生後56日を経過しない子猫や子犬の販売はできないようになりました。
猫の社会化を学べるこの時期に母猫や兄弟姉妹と暮らすことができていないと、「噛み付き加減」などを経験せずに人間社会に入ってくることになります。猫同士の取っ組み合いや甘噛みなどの遊びを経験していれば、噛み過ぎたら相手に嫌がられる、噛まれたら痛いと実感することができます。
その他、一匹だけで人間と暮らしていると噛み癖がついてしまう場合もあります。
2.狩り本能
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子猫を迎えたときに、オモチャではなく人間の身体を使って遊ばせていると噛み癖が付く事が多いです。
猫は本能から狩りに熱中し、噛み付く、引っ掻く、ケリケリするなど、行動もエスカレートしていきます。噛み付いても良いと理解してしまったら、止めさせることは相当難しいでしょう。
必ず猫の狩り相手をする時は、猫専用のオモチャを使いましょう。
3.ストレス的なもの
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同居猫との相性、家の外にいる猫からの威嚇など、縄張りを侵されると攻撃的になる猫もいます。
大声で鳴いたり粗相が多くなる猫もいますが、人間を噛む猫も勿論います。
恐怖や自信の無さからストレスを溜めている可能性がありますので、猫が自分のテリトリーを大切に守れるようにしてあげましょう。
感染症の危険性
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猫に噛まれたり引っ掻かれたりすると、「猫ひっかき病」「パスツレラ症」など細菌に感染する可能性がありますので、傷口をすぐに洗い流して病院を受診しましょう。
猫の口の中には、多くの細菌が常在菌として存在しています。持病のある人は悪化する危険性がありますので、特に気をつけなければなりません。
噛み癖を直すには?
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理由があって噛んだ猫をむやみに叱っても仕方がないので、実際に噛まれた時は、興奮をせずにすぐに低い声で「痛い」と言いましょう。
興奮した高めのトーンで言うと、人間は喜んでいると猫に勘違いされます。噛むのは恐怖のためか、狩り本能なのか、嫌がっているのかなど、猫の気持ちになって考えてみましょう。猫も理由がなければ噛む事はありませんので、理由に合った対処法を考えましょう。
加減が分からず噛んでいる時は、同居猫を探して猫の社会性を学ぶと良いかもしれません。
まとめ
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「猫に『噛み癖』がついてしまう3つの原因と噛まれた時の対処法」についてお伝えいたしました。
猫など強い動物は、理由がなければ噛んだり引っ掻いたり攻撃をしてくることはありません。猫の気持ちを考えず怖がらせたり嫌な事をしたりすれば猫は武器を使用します。しかし、武器を使う時の猫は穏やかではなく、興奮しています。適度な刺激は猫の寿命に良い効果をもたらしますが、大きな刺激はストレスとなり、悪影響が出てしまいます。
人間も猫の嫌な事を理解して、猫から嫌われないようにしなければなりません!