猫のうつ症状の様子
1.アクティブになる時間がない
一説によると猫は「寝子」が由来と言われており、成猫になると眠っている時間が長くなります。しかし高齢で介護の必要がある猫ちゃん以外では、1日の中で歩き回ったり遊んだり外を眺めたりしてアクティブになる時間があるものです。
- 「かまって!」と寄ってこなくなった
- 遊ぶ時間がほとんどなくずっと眠っている
- 今まで怒っていたことなのに怒らなくなった
- 暗く狭い場所にずっと居るようになった
このようにアクティブな時間がほとんどなくなってしまった場合には、精神的な問題がある恐れがあります。
2.セルフグルーミングの異変
猫は自分で自分を舐めて「セルフグルーミング」の習性がありますが、
- 禿げるまで過剰にするようになった
- ほとんどしなくなった
のように、セルフグルーミングに異変がある場合はストレスが原因の場合があります。
3.食欲がない
うつの症状には「無気力」がありますが、猫ちゃんがうつの状態になると食べることに対しても無気力になってしまうことがあります。今までは嬉々としてごはんを食べていたのに、大好きなごはんを出しても口をつけようとしなかったり隠れて出てこないという場合には、体調不良に加えて精神的な問題がある疑いがあります。
愛猫がうつ病と診断されたら?
猫の場合、人間のように言葉で気持ちを表現することができません。そのためうつ病なのかどうか、それ以前に猫にうつ病があるのかどうかを判断するのは難しいでしょう。そして猫のうつ病の症状は体調不良の時や高齢による症状にも当てはまるため、獣医師とその異変の原因を突き止める必要があります。
ストレスの原因を排除する
それがうつの症状かどうか判断できなくても、その異変がストレスによるものである可能性はとても高いです。
- 留守番
- 運動不足
- トイレの状態
- 多頭飼いの環境
- 部屋の広さ
- 引っ越し
など、愛猫が何かにストレスを受けていないかを見直し、思い当たることがあれば改善していくことが必要です。
病院での治療
病院では猫ちゃんの心を穏やかにするために、猫のリラックスするフェロモンやサプリの処方があることもあります。ストレスを排除したりサプリを試したが効果が現れないといった場合には、抗うつ剤による治療が必要な場合もあります。
しかし猫の精神疾患の場合、薬物治療は補助的な役割りでしかありません。お薬による治療の前にしっかりと身体的な病気がないかを検査し、飼育環境を見直して原因を解明することが重要です。
まとめ
たとえば引っ越しをした直後に、猫ちゃんがごはんを食べなくなったり隠れて出て来なくなったりすることがあります。これは急性ストレスの状態で、うつの症状にも共通していることがあります。猫は自分自身の気持ちを言葉で説明できないので、それが「うつ」なのかどうかの見極めはとても難しいでしょう。
今回ご紹介した様子の異変は、猫が何らかのストレスを受けている時や体調不良の時にも見られるものです。まずは検査によって身体的なトラブルがないかを確認し、それと同時に現在の猫ちゃんの環境が適切であるかも見直してあげることが解決の道となるでしょう。