寒い冬は暖房で温度管理
猫にも個性があり、よく動く猫、あまり動かない猫、筋肉質でがっしりした猫、痩せ細った猫などいろいろです。最近は猫の寿命も伸びてきているので、高齢の猫も増えてきました。
よく動く猫や筋肉質な猫は、痩せ細った猫やあまり動かない猫、高齢の猫と比べると耐寒性が強く、寒がる温度が異なります。とは言え、大抵の猫には冬でも22℃程度の室温維持が必要でしょう。
室温を管理するためにエアコンやストーブ、ヒーターなどの暖房器具を使います。その際に気をつけたいのが乾燥です。暖房器具で室温を上げると、どうしても乾燥してしまうからです。
湿度管理が大切な理由
なぜ乾燥、つまり低湿度が問題なのでしょうか。それは、乾燥が健康リスクを高める要因となるからです。湿度不足による主な影響には、下記のようなものがあります。
低湿度の影響
- 皮膚から蒸散する水分量が増え、体感温度が低くなる
- 皮膚が乾燥し、肌荒れやかゆみの症状が現れやすい
- 口や鼻、目などの粘膜が乾燥し、ウイルスや細菌などに感染しやすくなる
では湿度が高ければ良いのでしょうか。実は、湿度が高過ぎてもよくない影響が現れます。
高湿度の影響
- 自律神経の働きが乱れ、倦怠感が現れやすく持病が悪化しやすくなる
- カビやダニが繁殖しやすく、感染症やアレルギーを発症しやすくなる
人や猫に最適な湿度は50〜70%だと言われています。また、湿度が50%以上になるとウイルスの生存率が激減することも分かっています。湿度管理はウイルス感染予防にも繋がるのです。
湿度の調整方法
湿度を上げる方法
冬の暖房使用時に欠かせない、湿度を上げる方法には下記のようなものがあります。
- 加湿器の使用
- 洗濯物の室内干し
- 濡れたタオルを室内に吊るしておく
- 浴室のドアを開けて湿気を室内に入れる
- ストーブの上に水を入れたヤカンを乗せておく
湿度を下げる方法
湿度を下げる方法には、下記のようなものがあります。
- 部屋の換気
- エアコンなどの除湿機能の使用
- 竹炭や除湿剤の設置
湿度管理で注意すべきこと
1. 湿度計を用意する
湿度は高すぎても低すぎてもよくありません。湿度計を購入し、愛猫がよくいる部屋に設置しておくことをおすすめします。
2. 加湿器や除湿剤の設置場所
熱い蒸気を出すタイプの加湿器やストーブ、口にすると危険な除湿剤等は、猫の手の届かない場所に設置しましょう。また飼い主不在時には稼働させない等の安全対策を取りましょう。
3. アロマオイルの使用
加湿器の中にはアロマオイルを使用できるものがありますが、猫に中毒を引き起こす成分が含まれているものが多いので、アロマオイルは使用すべきではありません。
4. 浴室
猫が浴槽に落ちて溺れないように気をつけましょう。蓋をしておいてもずれてしまうことがありますので、目を離すときにはドアは閉めておきましょう。
5. 湿気がたまりやすい場所
北向きの窓など結露でカーテンや壁がいつも濡れている場所は、カビが発生しやすくなります。猫がカビを吸って感染することがありますので、水分をためないような対策が必要です。
まとめ
今日のねこちゃんより:メル♂ / ブリティッシュショートヘア
冬になると温度管理に気を遣われる飼い主さんは多いと思います。同時に、湿度管理にも気を配りましょう。
湿度管理には、電気製品の安全性や不意の故障への配慮以外にも、注意するべき点があります。一度ご自身の湿度管理を振り返り、改善できることがないかを確認してみましょう。