人に慣れていない猫とは?
- 野良猫として外で生活していた子
- 人間に怖い思いをした経験がある子
- 臆病さが強い子
- 警戒心が強い子
このような猫ちゃんには、人間に対して距離感がある子が多くいます。
生き抜くために野生を強く残してきた子の場合
飼い主がおらず、野良猫として生きてきた子は物心ついたときから人間に飼育されてきた子に比べると、人間と触れ合う経験が乏しいことや身を守るための強い警戒心によって人間に抵抗感がある子が多い傾向があります。これは厳しい環境の中でひとりで生き抜くための野生的なものだと考えられます。
社会化ができなかった場合やもともとの性格による場合も
子猫時代から人間と暮らしてきたとしても、飼い主や家族以外の人間には抵抗感を表すことも。これは子猫の頃に知らない人と慣れ親しむ「社会化」がうまくできなかったことが理由の1つとして考えられます。生まれ持った気質が臆病である場合には特に、あまり人間と触れ合うことが好きではない子や馴れ馴れしくしないクールな子もいます。
人に慣れていない猫の行動
1.近付くと逃げたり隠れたりする
人間に慣れていない猫は近付かせてくれないことが多いです。人間に慣れていないために、人間を「危険」として認識しているためと考えられます。もともと猫という動物は警戒心が強いのですが、人間に慣れていないことでより警戒心が強くなりやすいです。その猫ちゃんが人間のことを「怖くない」と実感できるまでは、距離を保ちながら私たちを観察する時間が必要でしょう。
2.シャー!と威嚇する・攻撃してくる
こちらも人間に対しての不信感による行動で、強い恐怖を感じている猫ちゃんの「それ以上近付かないで!」「構わないで!」というサインと考えられます。
人慣れしていない猫を無理に触ろうとしたり近付こうとしたりすると、猫ちゃんが威嚇を見せたり攻撃してきたりする恐れがありますので注意しましょう。ただ怒っているというだけでなく、その根底には「強い恐怖」があるということを理解してあげましょう。
3.血尿が出てしまう
「血尿」と聞くと膀胱など内臓的なトラブルと思ってしまいますが、猫の場合はその原因がストレスにあることも多いです。猫の「突発性膀胱炎」は原因が判明しない膀胱炎のことで、ストレスが関係していると考えられています。これは猫がストレスを感じた際に交感神経が活発になることで、膀胱に炎症が起こりやすくなると考えられるためです。
人慣れしていない保護猫ちゃんをお迎えした際に、その猫ちゃんが恐怖によるストレスで血尿を出してしまうこともあります。突発性膀胱炎は1週間ほどで自然治癒することもありますが、再発を繰り返してしまうと膀胱にダメージが大きく他の病気の原因となる恐れもありますので、受診してしっかり治すことが大切です。
まとめ
人慣れしていない保護猫ちゃんが保護主さんに、少しずつ心を許していく様子をブログやSNSで拝見するとじんわり心があったかくなります。それは1日2日といった短期間ではなく、触れるようになるまでに何か月もかかることも。人間であってもそうですが、言葉を話さない猫たちならなおさらに心を開くというのはとても根気が要ることだと感じます。
保護猫ちゃんだけでなく、もともとの性格によってもよそよそしい子も多くいます。言葉で説明ができない分、猫たちに安心感を与えて「待つ姿勢」が人に慣れてもらうための鍵となるでしょう。