猫が食べこぼす理由と対処法
ポロポロとフードを食べこぼす、わざと食べ散らかすような素振りを見せる。猫の謎めいた行動に苦笑いな日々を過ごしていませんか?
猫が食べ散らかすのは、飼い主さんへの嫌がらせではありません。結構深い理由があるのです。ここでは猫がフードを食べこぼす原因と、その対処法を5つご紹介いたします。
1.前歯が小さいから
猫は肉食動物で、咬んで獲物を捕らえるため犬歯が発達し、何かを小さなサイズに切るための前歯が小さくなっています。咬む行為は奥歯で行うため、粒の小さなフードを噛むことは苦手です。
普通に食べているつもりでも、ポロポロとこぼれ落ちてしまうことがあります。フードの大きさ(厚み)を変更することでも改善の余地があります。
ただし、小さなフードのほうが食べやすい場合は、散らかり防止におぼんやランチョンマットを活用すると良いでしょう。食べこぼしてしまっても掃除がしやすくなります。
2.食器が気に入らない
明らかにわざと食べ散らかす場合は、食器に問題があるかもしれません。食器にこだわるとは少々意外に思われるかもしれませんが、猫は結構デリケートなのです。
さて、何が気に入らないのでしょうか?主に、食器にヒゲが触れてしまうことが理由として挙げられます。少し大きめで平たい器に変更してみてください。
3.落ち着いて食べられない
警戒心が強い、室内が騒がしいなどの理由から、落ち着いて食べられないことがあります。振り向きざまにポロッとフードがこぼれ落ちる猫は、常に周囲を気にしながら食べている可能性が考えられます。
安心して食事に集中できる環境を整えてあげてください。落ち着かない環境はストレスの原因にもなります。警戒心が強い猫がいるご家庭では、食事中は遠くから見守る配慮も大切です。
4.歯やお口のトラブルを抱えている
急に食べ方が変わった、食べたいのに食が進まないなどの異変があれば「口腔トラブル」を疑いましょう。口内炎や歯周病などの病気が潜んでいる可能性があります。
これらは猫に多い病気でありながら、自然治癒が難しいという難点を抱えています。日頃から歯を磨く、歯磨きおやつを取り入れるなどの予防が重要です。
愛猫の食べ方がおかしいと感じたら、その他に気になる症状がないか観察し、早めに診察を受けるようにしてください。
頭ごなしに叱らないで
食べこぼす理由からも分かるように、たとえ故意に散らかしていても悪気はありません。頭ごなしに叱ることはやめましょう。
特に本能が絡んでいる場合は、叱られてもその本質を理解することができません。反省するどころか、食事に対する恐怖心だけが根づいてしまいます。
まとめ
猫が食べ散らかす原因は様々です。愛猫の食べこぼしに悩んだら、食事の様子をよくみてあげてください。そして、愛猫に合った対策を試みましょう。
お口のトラブルや体調不良が疑わしいときは、獣医さんに相談することも大切です。