猫の肉球に絶対してはいけない『NG行為』2選

猫の肉球に絶対してはいけない『NG行為』2選

肉球はとてもデリケートなパーツです。雑に扱うことはもちろんNGですし、良かれと思ったケアが裏目に出てしまうことがあります。今回は肉球の役割と、気をつけてほしいことについてご紹介いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の生活に欠かせない!肉球の役割

寝転がる三毛猫

猫の肉球は、あの「ぷにぷに」とした触り心地が魅力的です。残念ながら人間にはないパーツなので、その実態も役割も身をもって実感することはできません。

そこで、肉球の重要な役割と凄さを簡単にご紹介いたします。

足音がしないのは肉球のおかげ

遊ぶ猫

猫は足音ひとつ立てずに接近してきます。一緒に暮らしているとヒヤッとすることがあるでしょう。

猫が静かに歩けるのは肉球のおかげです。音を吸収し、ミュートの状態で獲物に忍び寄ることができます。ハンターである猫には欠かせない存在なのです。

衝撃を和らげるクッションになる

見つめる猫

猫は高い場所から降下する際に、必ず足から着地します。肉球は、着地の衝撃を和らげるクッションとしても大いに活躍します。

唯一汗をかくことができるパーツ

毛繕いする猫

肉球は、猫のパーツの中で唯一汗をかくことができる部位になります。猫は、毛繕いで発生させた気化熱と、肉球から汗をかくことで体温調節をしています。

緊張を伴う場面でも汗をかきます。車での移動や動物病院の受診などで、いつもより肉球が湿っていると感じることはないでしょうか?それは、まさに手汗をかいている状態といえます。

ちなみに肉球でかく汗は、滑り止めとしても効力を発揮します。

肉球のトリセツ!配慮してほしいこと

手を見せる猫

猫にとって肉球は、なくてはならない重要なパーツです。あまり触れてほしくないという気持ちも納得できる気がしますよね。とてもデリケートな部位なのです。

大切なパーツだからこそ、注意しなければならないことがあります。肉球のトリセツとして、配慮してほしいことを2つご紹介いたします。

1.人間用のハンドクリームを塗らない

マッサージを受ける猫

冬場は肉球も乾燥します。あまりカサカサしているようであれば適切なケアが必要です。ただし、人間用のハンドクリームは絶対NGです。

ハンドクリームに含まれることの多いアロマやキシリトール、リモネン(柑橘類の皮)などが猫の体に害を及ぼしてしまうからです。

必ず動物用の肉球クリームを購入してください。たとえ犬用アロマであっても、猫には使うことができないので気をつけましょう。

2.無理やり触らない

不機嫌そうな猫

ついつい触れたくなる肉球ですが、とても大切な部位だけに都合良くは触らせてくれないことが多いものです。

猫の肉球には感覚をつかむための神経が張り巡らされており、非常に敏感です。強く握ると痛みを感じたりします。

無理強いしたり、しつこく触りすぎるとストレスがかかります。できるだけそっと触るようにしましょう。

まとめ

眠る猫

肉球は、フローリングの摩擦やホットカーペットによる低温やけどなど、些細なことで傷ついてしまうことがあります。また、長毛の猫は肉球周辺の被毛によるスリップが関節へ負担をかけてしまいます。

日頃からさり気なく肉球を観察すること、長毛の足裏の毛をカットするなどの配慮が大切です。

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