1.クッション
猫はキャットタワーや家具の上など高い場所に乗るのが好きです。そして、その場所から飛び降りることもありますが、上手に着地できます。それができるのは、柔らかい関節を持つしなやかな体があるからだけではなく、肉球があることもポイントなんです。高いところから飛び降りても、肉球の中にある脂肪が衝撃を吸収してくれるので、ケガを防ぐことができます。
2.滑り止め
ちょっと足場の悪い場所でも、猫は平気で歩けます。それは、肉球が汗をかいてスリップするのを防いでいるからなんです。猫は人間のように全身に汗をかくことはありませんが、肉球はわずかに汗をかきます。
しかし、肉球が乾燥している、肉球の間の毛が長く伸びている、フローリングやワックスの種類などによっては、滑ってケガをしてしまうことがあります。肉球専用クリームなどでケアをする、はみ出た毛をカットする、猫が滑らないようにカーペットを敷くなどして対策をしましょう。
3.足音を消す
なんの気配もなく、いつの間にか猫が隣にいたり、振り向いたらいたりして驚いた経験がある飼い主さんは多いのではないでしょうか。猫が足音をたてずに歩くのは、猫が狩りをする生き物だからです。獲物に気付かれないように近づかなければなりません。肉球のクッション性と、肉球のツルッとした表面が足音をさせないようにしているのだそうです。
4.自分のニオイを出す
猫は縄張りを持つ生き物で、いろいろな方法で自分のニオイをつけて縄張りをアピールします。肉球からも、人にはわからない猫のニオイが出ているんです。歩いたり、爪とぎをしたりしてニオイをつけています。室内で暮らす猫の縄張りはもちろん、家の中です。家の中を歩いてパトロールをするときも、肉球からはニオイが出ていて、床にニオイをつけて縄張りを示しています。
5.掴む、すくう
猫の前足は器用で、物をつかんだり、水をすくうように動かしたりすることができるんです。前足の肉球の間でフードを掴むようにして食べる猫や、前足の肉球を濡らしてなめて水を飲むという猫がいます。
直接口をつけて食べたり飲んだりするほうが簡単なようにも見えますが、お皿が食べにくかったり、口周りを濡らしたくないなどの理由で肉球を使って食べたり飲んだりしている猫もいるんです。我が家の猫も、水を飲むときは片方の前足を水の容器に入れて、すくうように動かしてから、肉球についた水をなめています。のどや胸の長い毛が濡れるのが嫌なようです。
まとめ
今日のねこちゃんより:マック♂ / キジトラ / 5.5kg
かわいい猫の肉球には、飛び降りたときの衝撃を吸収する、スリップを防ぐ、音をさせずに歩くなど、猫が動くために必要な役割があります。また、肉球から出るニオイで自分の縄張りを示す大事な役割もあるんです。猫によっては肉球を上手に使って食べたり、水を飲んだりもしています。肉球の役割を知ると、ますます肉球が魅力的に感じるのではないでしょうか?