1.メラニン色素の量が違う
猫の目の色は猫によって違いますよね。それは、猫の目の虹彩という部分のメラニン色素の量が猫によって違うからなんです。メラニン色素の量と光の作用によって、ブルーやグリーン、褐色などの色に見えるんです。
しかし、生まれて2ヵ月頃まで、子猫の目は青色をしています。メラニン色素が虹彩に沈着していないためで、2ヵ月をすぎるとその子の目の色がではじめます。
猫の目の色を大きく5つに分けると、メラニン色素の少ない順に以下のようになります。
- ブルー
- グリーン
- ヘーゼル(目の外側がブラウンなど、目の内側がグリーンのグラデーション)
- アンバー(琥珀、イエロー、ゴールド)
- カッパー(銅色)
2.遺伝
猫の目の色は遺伝によるもので、親の目の色を受け継ぎますが、必ず同じになるわけではありません。生まれた子猫のうち1匹だけが親と違う色だったり、子猫全員が親と違う色になったりすることもあるんです。
また、サイアミーズ遺伝子という遺伝子を持っている猫は目が青くなります。シャムなどに見られる、耳、足、しっぽ、鼻先が黒っぽく、胴体が白い模様はサイアミーズ遺伝子によるものです。この遺伝子を持っている猫は、体温が高い部分は色素が抑えられ、体温が低い場所は色素が作られるので、体温が高い目は色素が少なくブルーになります。
3.猫の品種
猫の種類によっては目の色が1色しかあらわれなかったり、1色しか公認されていない猫もいます。以下の猫種がその例です。
- ブルー…シャム、ラグドール
- グリーン…ロシアンブルー、エジプシャンマウ
- アンバー…バーミーズ
- カッパー…ボンベイ
トルコのターキッシュバンという猫種の目の色は、アンバーかブルーですが、片方の目がアンバー、もう一方がブルーのオッドアイになる猫もいます。
猫の原産国の気候なども関係しているとされています。太陽光が強く温暖な地域が原産の猫は、目を守るためメラニン色素が多い目の色になり、太陽光が弱く寒い地域の猫は、光を取り入れるためメラニン色素の少ない目の色になったといわれています。
4.突然変異
片方の目がブルー、もう片方が違う色の目をオッドアイといいます。白猫に多い目で、遺伝子の突然変異と考えられています。メラニン色素を作る色素細胞が、毛の色、目の色と関係していますが、オッドアイになる詳しい過程はわかっていないそうです。
5.病気、ケガ
緑内障などの目の病気や、目のケガによって目の色が変わることもあります。左右で違ったり、目の一部分が変わったりします。
まとめ
今日のねこちゃんより:れもん♀ / キジシロ / 4kg
魅力的な猫の目の色は、猫によって違います。それは目のメラニン色素の量の違い、遺伝による違い、猫種の特徴、目の病気などが理由です。愛猫の目を観察して、どんなルーツがあるのか想像してみるのもおもしろいかもしれませんね。