1.腎不全
猫の宿命ともいえる「腎不全」。腎不全は猫の死因として最も多いものです。元々少ない水分で効率良く代謝ができるように、腎臓がとても良く働く動物なのです。そのため大きな負担がかかっています。年齢と共に腎臓機能が低下していき、腎不全になる猫が多いのです。
具合が悪いために毛づくろいをする余裕がなくなり、けだまができてしまったりゴワゴワした感じになってしまうことがあります。腎不全になると多飲多尿が見られることが多いです。猫の普段の様子を注意して見ておきましょう。特に7歳を過ぎると老化が始まってきますので、年に一度は血液検査や尿検査を受けることをオススメします。
2.口の中のトラブル
口内炎や歯肉炎、歯周病など猫の口の中のトラブルにより、毛づくろいしなくなる場合もあります。舌を動かすと痛みがあるので、毛づくろいができなくなってしまうのです。
よだれや口臭などが見られる場合もありますので、早めに気がついてあげるようにしてください。痛みによってご飯が食べられなくなることもあります。これは猫にとってストレスです。それによって余計に体調が悪くなってしまうかもしれません。早期に治療してあげましょう。
3.猫風邪
猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症などを総称して「猫風邪」と呼びます。ワクチン接種で予防することが可能です。日本では1年に1度の接種が推奨されています。
症状としては鼻水、くしゃみ、目やに、発熱、食欲不振など。猫風邪にかかると毛づくろいをしなくなる、と言う飼い主さんが多いです。体調が悪いため、体をキレイにするどころではなくなってしまうのでしょう。
早めに動物病院を受診し、適切な治療を受けさせてあげてください。すぐ命に関わるという病気ではありませんが、辛い思いをすることは確かです。治りが悪い場合は慢性化してしまうこともあります。注意してあげましょう。
ストレス
病気ではありませんが、強いストレスを感じているために全く毛づくろいをしなくなる場合もあります。猫はとても繊細な生き物。ストレスが溜まると体調不良となって現れやすくなります。
新入り猫の存在や大きな音、環境の変化などに敏感に反応してしまうのが猫。新しいものにはゆっくりと慣れさせ、なるべく静かに過ごせるように気遣ってあげましょう。
老化
こちらも病気ではありませんが、老化によって毛づくろいをしなくなることが多いです。体の柔軟性が低下したり、関節炎などが原因で、若い頃のように自由自在にできなくなってしまうのです。
毛づくろいができないと被毛がボサボサになり、汚れも目立ってきます。猫に代わって飼い主さんが行ってあげてください。被毛や皮膚を清潔に、そして健康に保つために必要です。
まとめ
猫の行動の変化は、見えない病気を物語っていることがあります。いつもと何か違うと感じたら、何か原因がないかを考えてみてください。言葉で不調を伝えられない分、飼い主さんが察知してあげる必要があるのです。愛猫の健康をしっかり、守ってあげましょう。