1.手で遊ぶ
手をおもちゃにして遊んで危険なのは「猫ひっかき病(猫の牙や爪による傷口から菌が感染する病気)」です。腕のリンパが腫れ上がることで有名ですが、治るのに数週間から数ヶ月かかるだけでなく、微熱や倦怠感などの全身症状を伴います。
また猫にも影響が出ます。いったん人に対して牙や爪が効果的だと学習すれば、噛み癖・引っ掻き癖(自分の思い通りにするために人を噛んだり引っ掻いたりする)がつくからです。
2.人間の食べ物を食べさせる・おやつのあげ過ぎ
塩分の排出能力の低い猫には、塩分の多い人間の食べ物は腎臓に負担がかかりがちです。また人間の身体には良いのに、猫には致命的な食べ物も少なくありません。
さらに食べ過ぎは人間と同じく猫も肥満を招きます。肥満の悪影響はどちらも同じ。肝臓病や糖尿、関節炎や動脈硬化などは寿命を縮めるだけでなく、大変な治療を受けさせなければならなくなることがほとんどです。
3.ウールサッキング(布吸い)の放置
早い時期に母猫と離されると、おっぱいを吸う衝動がなかなか消えないといわれます。その代替行動がウールサッキングで、乳首の代わりに柔らかい布を吸う行為です。しかしウールサッキングそのものは寂しさが形となって現われたもので、そう珍しいことではありません。問題なのは、単に吸うだけでなく食いちぎって飲み込むケース。最悪の場合、腸閉塞で死に至ります。
毛布を吸う姿は可愛いですが、あまりにも見かけるようなら放置は危険。寂しさの裏返しですから、うんと遊んで可愛がってあげましょう。そうすることで猫は愛されているという自信をつけ、おとなの階段を上って行けるのです。
4.服を着せる
秋口に必要以上に服を着せていると冬毛がうまく生えません。ふかふかになれない猫は寒がりになり、風邪を引きやすくなってしまいます。また猫は肩の関節が柔らかいため服が脱げやすく、服がどこかに引っかかって怪我をしたり、身動き取れなくなったりする可能性があります。
服を着せたい時は、術後などなら目的に合った衣類を選び、お洒落のためなら着たまま目を離すのは短時間でも避けてください。
まとめ
手で猫と遊んだり食卓からお裾分けをしたり、また服を着せて祝日を祝ったりは飼い主さんにとってごく自然な行動です。ウールサッキングにしても、可愛くてつい写真に収めてしまうことも少なくありません。しかしどれも何らかの危険が潜んでいることを覚えておいて損はありません。悪影響があってからでは遅すぎます。今1度「これくらいなら」を見直して、本当に大丈夫なのか考えてみるのは悪いことではありませんね。