猫が子どもに与える影響とは?
愛着を育てることから始まる
子どもが動物を飼育することで心豊かになることや、人への思いやりが育つといわれています。
それは、動物を育てるだけで思いやりが育つというわけではなく、まず「愛着」を育てることから始まるのです。愛着とは絆という意味で、人や動物と居続けようとすることでもあります。愛着が育つことで、人への共感性、人とのつながり、人への気遣いの力が高くなるのです。
研究では、どの動物を飼育すれば愛着が高くなるのか調べられていて、中でも、犬や猫を飼育することが高い愛着を築けることが分かっています。愛着の強さも調べられていて、特に猫と女の子の愛着が強いです。
猫のお世話、猫の生き方から学ぶ
子どもが猫のお世話を通して責任感を習得します。撫でたり、遊んであげたりすること以外にも、ごはんの準備、トイレの掃除などを責任をもって行わなければなりません。
猫の生き方から学べることもあります。猫は人の言うことを聞いて行動する生き物ではありません。自分が触りたくても、猫が触られたくないときは怒ったり、スッとどこかへ行ってしまったりします。そんな猫らしさから、相手の気持ちを察した行動、自分の気持ちを考えた行動というのができるようになるのです。
猫と子どもが仲良くなるには?
飼育を通して人との関わりを大切にする力を高めてくれるなら、猫と子どもには仲良くしてほしいと感じますよね。子どもが大好きな猫もいますが、そうではない場合の方が多いのです。
特に幼児と猫というのは、うまく付き合うのが難しいとされています。猫に子どもという存在を慣れてもらうという考え方もありますが、子どもに猫という生き物について教えてあげることも必要になります。
猫は臆病な動物
猫が怖いと感じるのは、突然何かをする、大声を出す、猫の近くを走るなどです。臆病な動物であることを子どもに教えてあげます。
自由に行動するのが猫
猫がかわいいからと抱っこしたり撫でたりしたくなるのは良く分かりますが、嫌がったらやめる、しつこくしない、というのが仲良くするポイントです。
嫌なことは覚えている
猫は頭の良い生き物で、嫌なことをされたらちゃんと覚えています。嫌われてしまった場合、仲良くなるのはとても大変なことです。
子どもにこれらのことをすぐに分かってもらうことはできなくても、猫が安心できる場所を作ることや、距離を保つ、近づいてくれるのを待つ、など色々な方法があります。猫の性格に目を向けてあげることも大切です。
猫と人の絆
猫はずっと子ども
多くの人は人間の赤ちゃんを見るとかわいいと感じますが、それは大きな目や触ると柔らかそうといった特徴がそう思わせているといわれています。実は猫もその特徴があるのです。
そのため、猫はいつまでも子どもの様で、お世話をしてあげたくなり、喜ぶ姿を見て必要とされていると感じることができるのです。必要とされていることを感じることがストレスの軽減につながり、自分で自分を受け入れることにも繋がっていきます。
猫は時には親にもなる
猫はずっと子どものままで、お世話をしてあげたくなると同時に、まるで自分の親のような一面も見せてくれることがあります。家族や友達にも話せないことを猫には話せたり、落ち込んでいるときには側にいたくなったり、大人も子どももこういったことがあると思います。
そんな時、猫は話を聞いてそっと寄り添ってくれているのです。自分のことを話して、猫が受け入れてくれる。この行為によって猫と人の絆が深まるのです。
まとめ
子どもが猫の飼育を通して得られることはたくさんあります。猫が与えてくれる力というのは、大人が飼育環境を整えることやお世話のチェックなどの、子どもへのサポートがあるからこそです。
また、「命」であることを大人が子どもに伝えなればなりません。また、猫との絆を深めるのは、「猫はこういう生き物なんだよ」と子どもに教えることが大切です。
そうすることで、受け入れてもらえる幸せや、自分の心を開く幸せによって、人への気遣いや自分の気持ちを考えられる力が育ちます。猫が子どもに与える力はとても深いものですね。