猫同士はなぜ距離を置くの?
多頭飼育をしていると、目立って不仲な印象はないのに寄り添うことがなく、常に距離を置いているような様子に疑問を抱くことがあるでしょう。特に成猫同士では、距離感を保っているように見えることが多いのではないでしょうか?
実は、猫同士では至って普通の行動といえるのです。その理由をいくつかご紹介いたします。
単独で生活する動物だから
猫は本来、単独で生活する動物です。親元を離れて独立した後は、基本的にひとりで逞しく生きていかなければなりません。よって、家猫として生まれてきた猫も、本能的に同居動物とは距離を置くものなのです。
猫社会のマナーを守っている
猫には縄張り意識があります。オス猫は特にその意識が高い傾向にあります。家猫の縄張りは家庭内のほぼ全域です。
途中で新入りが来ると、お互いに自分の縄張りを確立していきます。そうすると、自ずとお互いの縄張りを侵さないように行動します。マナーを大切にしているのです。
寄り添い合う猫は親子ときょうだいが多い
本来であれば独立する子どもたちも、家猫であればその必要がなく、関係性が維持されることがあります。
私たちが理想としている仲良し猫は、親子やきょうだい同士に多い光景です。もちろん血の繋がりがなくても寄り添い合うことはあります。あくまでも傾向として多いということです。
同居猫の距離を縮めることはできるの?
本能的に縄張りを重んじる猫たちは、距離感を縮めることができるのでしょうか?自然と仲良くなれる方法を3つご紹介いたします。
1.縄張りの確保と共有
猫同士が仲良くなるためには、まずお互いの縄張りを確保することが重要です。その場所が侵されないことで安心することができます。
そして、お互いに共有する場所を認め合うことが仲良しの秘訣になります。飼い主さんの布団や、ソファなどが共有スペースの代表例です。
いずれのスペースも、猫同士で自然と築き合うものです。人間が下手に関与してしまうと不仲になる可能性があるので気をつけましょう。
2.嫉妬心を抱かせない
猫は意外と嫉妬しやすい生き物です。甘えん坊で手のかかる性格の猫に割く時間が多いと、もう片方の猫が嫉妬したり、遠慮してしまうことがあります。
それぞれの猫が求める方法で、愛情を平等にかけることを常に意識してください。こうすることで、飼い主さんを中心に猫たちが集まりやすくなります。
3.おやつを共有する
食べ過ぎはよくありませんが、おやつはコミュニケーションを図る最良のアイテムです。同じおやつを共有したり、タイミングを共有することで、猫同士の距離はぐっと縮まります。
まとめ
今日のねこちゃんより:なつ&ゆず♂ / 4歳 / 雑種(ミックス)
猫同士にある程度の距離感があるのは、人間との文化の違いということで尊重してあげることが大切です。縄張りの共有が上手くいくと、寄り添うことがあるかもしれません。あたたかく見守り、時々おやつを食べさせて応援してあげましょう。