留守番は寂しい?
猫と人が一緒に暮らすと、どうしても猫に留守番をさせないといけないときがありますよね。飼い主さんがお仕事で、猫に毎日留守番をしてもらうこともあります。そんなとき、猫は寂しいと思っているのかというと、実は1匹でいても平気なんです。猫はもともと単独で行動する生き物で、縄張りを大切にしています。
さらに、一日のうち多くの時間を寝て過ごしていることもあり、1匹でいても寂しさや不安を感じて過ごすことはほとんどないんです。中には、飼い主さんがいなくなるととても不安になってしまう猫や、複数の猫と暮らしていて1匹になったことで不安になってしまった猫もいます。しかし、猫を増やすことが「猫が寂しいと感じているかもしれない」ということの解決に必ずなるわけではありません。
「もう1匹猫がいた方が寂しくない」ということはない
猫が寂しそうに見える、1匹でいると不安そう、という場合、もう1匹猫を迎えた方が寂しくないかなと思うかもしれません。しかし、新たに猫を迎え入れることは予想よりも大変だと感じることがあります。先住猫からすると、自分の縄張りに突然知らない猫がやって来るのです。
これは大きなストレスとなります。先住猫が新入り猫におびえてしまったり、部屋にひきこもってしまったり、今までのように生活ができなくなることがあります。流血になるほどのケンカになる可能性もあります。さらに食欲がなくなる、水を飲まない、ストレスで歯ぎしりするなどで、通院や薬の服用が必要になるケースもあるんです。
1匹だからこそのメリットがある
猫1匹だから良いことがあります。留守番でも気楽に過ごせる、きちんとケアをしてもらえる、飼い主さんを独り占めできるなどです。もちろん、1匹で過ごすことで運動不足になったり、刺激が少なくて退屈になるといったデメリットもありますが、キャットタワーを設置したり、猫と遊ぶ時間を増やしたりと対策をすることができます。
もしも猫をもう1匹迎えるなら気をつけたいこと
猫が増えると、おしっこやうんちの異常や嘔吐などがあったときに、どの猫がしたのかわからない、1匹の猫が療法食を必要としたときにお互いのごはんを食べないように注意しなければならない、体のケアが今までよりも行き渡らない、ということがないようにするなど、気をつけることが増えます。また、先住猫との相性が悪い場合も考えておかなければなりません。
実際に合わせてみないとわからないこともありますが、老猫と子猫、オスの成猫同士などはトラブルが起きやすい組み合わせです。そして、相性が悪かったときに備えて、お試し期間を設けて元の飼い主さんに返すことを予め決めておく、別々の部屋で飼えるか確認する、新たな飼い主さんを探すなどのことも考えて置くことが必要です。
まとめ
今日のねこちゃんより:リマ♀ / 10歳 / 雑種 / 3kg
人間から見ると、猫がひとりぼっちで留守番するのは寂しいかもしれないと思ってしまいますが、実はそんなことはありません。1匹でいても平気なんです。逆に新たに猫を迎えることが、先住猫には大きなストレスとなってしまうことがあります。
我が家の猫も、保護した子猫を迎え入れたときはストレスが体調に影響してしまい「もしこのまま相性が悪かったら」ということを考えながら、当時はとにかく心配して過ごしていました。飼い主さんの接し方で、猫は1匹でも幸せに暮らすことができます。「寂しそうだから猫を増やす」の前に、猫の性格をよく観察したり、接し方や環境を見直してみましょう。