多頭飼いで先住猫と新入り猫を仲良くさせる方法4つ

多頭飼いで先住猫と新入り猫を仲良くさせる方法4つ

既に先住猫ちゃんがいて新たに猫ちゃんを迎える場合、これから仲良く暮らしてもらうには「最初の対応」がとても重要になります。今回は【新入り猫を迎えた時の対応】について解説いたします。順序や対応に気を付けてあげると先住猫ちゃんと新入り猫ちゃんのストレスを軽減でき、その後の関係が良好になりやすいと期待できます。

1.いきなり対面させない

ドアの前に座っている猫の後ろ姿

お互いにストレスが大きい状況

先住猫ちゃんにとっては自分の安心領域の中に未知の存在が入ってきたこと、新入り猫ちゃんにとっては自分が知らない環境に置かれたことという、双方にとって大きなストレスを受けやすい状況にあります。

そのため、いきなり先住猫ちゃんと直対面させてしまうと、お互いに興奮してケンカに発展する恐れがあります。

3日間ほどは別室で過ごす

新入り猫ちゃんを迎えた最初の3日間ほどは先住猫ちゃんとはまだ会わせず、別室で過ごしてもらう方が良いでしょう。そして、新入り猫ちゃんにはケージの中で過ごしてもらう方が、未知の環境に対しての不安が少なくなるでしょう。新入り猫ちゃんが成猫の場合は、上下に移動できる2階建て、3階建ての猫用ケージだと快適さが増すでしょう。

新入り猫ちゃんと直接会わなくても、猫ちゃんたちには匂いや気配でお互いの存在が分かります。まずはお互いの存在に慣れることが大切です。

2.匂いを交換する

毛布の上に乗って匂いを嗅いでいる猫

知らないからこそ、すごく怖い。

猫にとって「未知なもの」はとても怖いものです。それは私たちが幽霊を怖いと思うのと似ており、その存在が分からないからこそ恐怖が増してしまうものです。猫の場合は防衛本能が強いので、未知なものに対しては「危険かもしれない」という意識が強く働きます。

それにより、新入り猫ちゃんを迎えるときにケンカに発展しやすくなります。お互いに相手のことを「危険ではない」と認識できれば、今後の生活を仲良く過ごせると期待できます。

物で匂いの交換をする方法

双方を対面させる前に、お互いの「匂い」を交換しておきます。先住猫ちゃんと新入り猫ちゃんの匂いが付いている敷物やタオルなどを、お互いに触れさせてみましょう。相手を目の前にすると「危険」「怖い」という気持ちが強く緊張しやすくなりますが、匂いだけならあまり緊張せずにチェックすることができます。

飼い主さんの手で匂いを交換する方法

または、飼い主さんが一方の喉元やあごの下をなで、その手でもう一方のあごの下付近をなでると仲良くなりやすいという意見もあります。猫のあごの下や喉元には臭腺がありますので、飼い主さんの手で匂いの交換ができる、という方法です。

3.対面させる

顔を近づけ合う子猫と成猫

ケージ越しに対面させる

3日間ほど過ごした後、少しの時間だけケージ越しに対面させてみます。ケージ越しならお互いに守られている状態なので、相手を目の前にしてもケンカに発展しにくくなります。最初は「シャー!」と威嚇するかと思いますが、相手の存在に慣れてくれば徐々に威嚇の頻度が少なくなるでしょう。

直に対面させる

ある程度ケージ越しの対面に慣れてきたら、いよいよ直に対面させてみます。このときに気を付けたいのは、

  • 飼い主さんの監視下で対面させること
  • 無理やり近付けないこと
  • どちらかが怒ったら対面を終了すること

です。無理に対面させ続けると嫌悪感が増し、お互いの印象が悪くなってしまいます。短時間の対面を繰り返していくことで、お互いに「危険ではない」と認識してくれるでしょう。猫は臆病さが強い動物ですが、同じくらい好奇心も強い動物です。お互いに「怖い、でも気になる」と感じていると思いますので、少しずつ触れ合いに慣れていくことが大切です。

対面時間におやつをあげる

先住猫ちゃんと新入り猫ちゃんが対面中に、双方におやつを与えるのも良い方法です。おやつという「良いこと」が対面中に起こることによって、「アイツがいるとおやつが食べられる」とお互いの存在を「良いこと」に置き換えることができます。

4.先住猫を優先させる

飼い主の胸の上で甘える猫

猫に人間のような嫉妬心はない

猫の感情はとてもシンプルなので、人間の様に複雑な感情を抱くことはありません。たとえば先住猫ちゃんが「アイツが来たから飼い主さんが取られてしまった」という嫉妬心で新入り猫ちゃんをいじめるということはありません。あくまで猫同士のケンカは、そのときの状況や相性の問題です。

「いつも通り」を保つために先住猫を優先する

しかし、先住猫ちゃんにとって新入り猫ちゃんが来たことは大きな環境の変化であることに違いはありません。新入り猫ちゃんばかりを構ってしまうと、飼い主さんが今まで自分と遊んでくれていた時間が少なくなり、先住猫ちゃんにとって「いつもと違う」になってしまいます。

そのため、ごはんを与えるのも構ってあげることも先住猫ちゃんを優先させることで「いつも通り」を保ってあげるように心がけましょう。

まとめ

カーテンにじゃれる猫と後ろで見守る猫

猫は日々の中で様々なことを学習します。人間の学習とは少し違い、猫の学習は「メリット・デメリット」「危険・安全」というような、より本能的に身を守るための学習です。

そのため、猫にとっては「出会い」はとても重要で、その後のお互いの関係性に影響しやすい要素です。最初に強く「苦手!」と思ってしまうと、その先なかなか苦手意識を覆すことが難しいです。

先住猫ちゃんと新入り猫ちゃんに良い関係性を築いてもらうためには、お互いのことを「危険ではない」と理解してもらうことが大切です。

そのために、お互いの対面までを丁寧に行ってあげましょう。どうしても最初は威嚇をしたり逃げてしまったりすると思いますが、最初の丁寧な対応によって相手への抵抗感や恐怖が軽減されます。新入り猫ちゃんを迎える際には、ぜひ「丁寧な出会い」を心がけてみてください。

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