実は危険!?飼い主がよくやる『猫吸い』のリスクを解説

実は危険!?飼い主がよくやる『猫吸い』のリスクを解説

寝ている猫や、抱っこした猫の体に顔を埋めて、猫のいいにおいを嗅ぐ「猫吸い」は飼い主さんにとって癒やしですよね。しかし、実は猫吸いは気をつけなければならない行為なんです。どのような危険があるのかご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫吸いとは?

猫を抱っこして顔を近づける女性

「猫吸い」は、猫の体に顔をつけて息を吸うことです。猫のいいにおいを嗅ぐことができ、幸せだなと感じたり、癒やしになっていたりする飼い主さんも多いでしょう。また、「猫吸い」という言葉を知らなくても、猫のにおいがいいにおいだなと思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、どんなにかわいい猫でも猫吸いをすることで飼い主さんに危険が及ぶことがあるのです。常識の範囲内であれば問題ありませんが、過度のスキンシップには注意が必要です。

猫から病気がうつることがある

毛づくろいをする猫

猫の体に顔を密着して息を吸うと、猫のにおい、おひさまのにおいなどいいにおいをがしますが、人獣共通感染症などに感染してしまうリスクがあります。回虫症、トキソプラズマ感染症などの猫のお腹に寄生虫がいる場合、猫の排泄物が口に入ることが原因で、人にうつります。トキソプラズマ感染症は、妊婦さんが感染すると、まれですが胎児に影響することもある病気です。

猫の排泄物が口に入るなんて考えられないと思うかもしれません。しかし、猫がトイレをした後は、お尻まわりの汚れをなめてきれいにします。そして、全身の毛づくろいによってお尻以外の場所に汚れがついてしまうことがあるんです。

それを、飼い主さんが猫吸いをして吸い込んでうつる可能性があります。さらに、皮膚糸状菌症や疥癬は、感染している猫と密着することでうつる病気です。

猫吸いをするために猫を抱っこする際、猫が嫌がることもあります。猫は逃げようとしているのに、拘束されてしまうので、猫がさらに嫌がって引っかいたり噛み付いたりすることもあるでしょう。

すると、猫の口や爪などに存在する菌がうつってしまい、猫ひっかき病やパスツレラ症などの感染症となる場合があります。猫は無症状ですが人が感染するとリンパ節の腫れや発熱、呼吸器疾患などの症状が出る場合があります。

これらの病気は、こども、高齢者、持病がある人、体力が落ちている人は重症になることがあり、注意が必要です。
予防は難しいことではありません。過度なスキンシップを避ける他に、猫と触れ合った後は手洗いうがいをする、部屋を掃除して清潔を保つなどで予防することができます。

猫から嫌われてしまうかもしれない

触られるのを嫌がる猫

猫吸いをしたくても、猫が嫌がっているときは無理やりやってはいけません。抱っこが嫌いな猫や触られるのが苦手な猫がいたり、お腹や胸など触られたくない場所を触ったりすることで、猫が飼い主さんに不信感を抱いてしまう危険があります。猫吸いをしようとして、猫から攻撃されてしまうことにもつながるかもしれません。猫の機嫌がいいときを狙って、過度のスキンシップにならない範囲で行いましょう。

まとめ

抱っこされる猫

ふわふわの猫に顔をくっつけて猫のいいにおいを嗅ぎたくなることは、猫好きの方は経験があると思います。飼い主さんにとって猫吸いは癒しですよね。しかし、猫と密着することで、猫からうつる病気があることを覚えておきましょう。

健康な人は重症になることはまれですが、体力が落ちている人などは注意しなければなりません。また、かわいいからといって無理やり猫吸いをすると、猫から攻撃されたり、猫との信頼関係が悪化してしまう危険もあります。過度のスキンシップにならないようにしましょう。

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