「しっぽマフラー」とは?
猫はしっぽに感情が表れやすい
「しっぽマフラー」とは、猫がしっぽを前足の方までぐるりと巻き付けている座り方の呼び名で「尻尾巻き座り」とも呼ばれています。
一見なんてことない座り方に見えますが、しっぽをマフラーのように巻き付けているかいないかによって、そのときの感情に違いがあります。猫の感情はしっぽによく表れますので、しっぽの状態の変化はとても重要なのです。
本当にマフラーの役割で巻いていることも
また、しっぽマフラーは気温に対して行うこともありますので、猫ちゃんの心理とともに生活環境をチェックするヒントにもなります。
しっぽマフラーをすると手先までしっぽにくるまれるため、名前の通りマフラーのような防寒目的でも行う場合もあります。寒い冬の時期にはよく見られるのですが、夏場でもしっぽマフラーをすることがあります。夏にしっぽマフラーをする理由にはどんなことが考えられるかを見てみましょう。
1. クーラーの効きすぎ
暑い夏は室内でも熱中症になる恐れがあるため、適度にエアコンを使用して室温や湿度を調節してあげる必要があります。しかし、人間が涼しくて快適だと感じる温度よりも、猫が快適な温度は高めであることに注意が必要です。
真夏にキンキンに冷えたお部屋に帰ってくる瞬間はたまらなく気持ちが良いのですが、1日中お部屋で過ごす猫ちゃんにとっては寒すぎてしまう恐れがあります。
猫にとって快適な室温や湿度は?
猫の場合、夏場のエアコンは24~28℃程度の設定が好ましいと言われています。これは猫の種類によっても異なりますので、猫ちゃんの毛の長さや暑さへの耐性などを考慮して設定してあげてください。
室温が少し高めでも、湿度の調節をしてあげると快適に過ごせます。猫にとって快適な湿度は45~65%と言われていますので、室温だけでなく湿度の管理も行ってあげましょう。
2. 警戒している
警戒しているときの猫は、防衛本能によって身体を小さくして危険に備えます。そのため、猫ちゃんが何かを警戒して様子をうかがうときに、しっぽマフラーをすることがあります。
猫は危険に敏感なので、怖いと思うと一目散に逃げたり隠れたりします。しっぽマフラーをして座っているということは「危険とまではいかないけれど、しっかり観察しておこう」といった気持ちであると考えられます。
3. イライラしている
他の猫ちゃんがちょっかいを出してきたり、飼い主さんが触ろうとしたりしたときに、ニャムニャムと不機嫌な声を出したりイカ耳を見せたりしながらしっぽマフラーをして座り直すことがあります。
これは「構われたくない」という拒否の気持ちの表れであると考えられます。触られたり構われたりすることを避けるために、身体をキュッとコンパクトにして座るのではないかと思われます。
猫ちゃんが不機嫌な様子でしっぽマフラーをしているときにはそっとしておいてあげた方が良いでしょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:ハク♀ / 4歳 / 雑種(ミックス) / 4kg
猫がくるりとしっぽを自分に巻きつけて座る姿は「THE 猫」といった雰囲気で、何とも上品に見えますよね。
しっぽを自分に巻きつけて座る姿は「しっぽマフラー」と呼ばれており、実はそこに意味が含まれていることもあるのです。猫ちゃんがしっぽマフラーをしているときには、
- 寒さを感じている
- 警戒している
- イライラしている
の3つの理由が考えられます。夏場でもエアコンの効き過ぎによって寒さを感じている場合がありますので、猫ちゃんがしっぽマフラーをしているときには室温や湿度が猫にとって快適な設定かどうかをチェックしてみましょう。
また、警戒モードのときやイライラしているときにもしっぽマフラーをすることがありますので、猫ちゃんに何か不安なことやストレスがないかどうかをチェックし、寒さ以外でしっぽマフラーを見せている場合には執拗に構わない方が良いでしょう。