大人の猫にも!キャリートレーニングの方法5ステップ

大人の猫にも!キャリートレーニングの方法5ステップ

キャリーケースに入ってもらうこと、そして持ち運ばれることに慣れる「キャリートレーニング」は、持ち運ばれる猫ちゃんのストレスを軽減するためにとても重要です。キャリトレーニングは子猫だけでなく、成猫になった猫ちゃんにも効果的です。今回は猫のキャリートレーニングを5つの段階に分けて解説いたします。

ステップ1:存在に慣れる

扉の開いたブラウンのキャリーケース

猫ちゃんを実際にキャリーの中に入れる前に、まずはキャリーの存在に慣れてもらいます。猫は少しでも危険を感じると警戒してしまい、拒否感が強くなってしまいます。それを防ぐために、まずはキャリーケースを猫ちゃんが生活するお部屋に出しっぱなしにして存在に慣れてもらいます。

扉は外してor開けて置いておこう

キャリーケースの扉が外せるタイプの場合は、完全に外しておきます。完全に外せない場合は扉を開けて置いておきましょう。

猫ちゃんがキャリーバッグを初めて見たときにはソワソワしてしまうかもしれませんが、ある程度慣れてくると、何事もなかったかのようにキャリーの存在をスルーできるようになります。ステップ1だけでなく、キャリーに慣れるトレーニング中は、ずっとキャリーを出しっぱなしにしておきましょう。

ステップ2:自分から入れるようにする

扉が開いたキャリーに入ってくつろぐ猫

猫は"狭くて暗い場所"を好むので、本来キャリーの中は猫にとってくつろぐのにピッタリな場所と言えます。中に猫ちゃんの好きな素材の敷物を敷いてあげて、猫ちゃんにくつろぎスペースとして活用してもらうことがステップ2の目標です。

ごはんやおやつをキャリーの中で与えてみる

もし警戒してなかなか入ってもらえない場合は、キャリーの中でごはんやおやつを与えてみましょう。このとき、猫ちゃんが自ら入ることがポイントです。

猫ちゃんに自分から入ってもらうために、キャリーの奥にごはんやおやつを入れたお皿を置いておきます。こうすることで「キャリーの中=良いこと」というイメージを持ってもらいやすくなります。このとき、無理やり入れようとすると拒否感が強くなりますので注意しましょう。

ステップ3:扉に慣れる

扉を閉めたキャリーに入った猫

キャリーの中でくつろいだり、ごはんを食べたりするために自ら中に入れるようになったら、ステップ3に移行します。キャリーの扉を外していた場合は再度取り付け、扉を開けておきます。

キャリーケースを使う場面では扉を閉める必要があります。しかし、閉じ込められることは猫にとって恐怖となりますので、扉を閉めることに慣れてもらう必要があります。猫ちゃんが中でくつろいでいる最中やおやつで誘導して中に入ってもらった後、扉を少し閉めてみます。

最初から完全に閉めず、少しずつ狭めていく

最初は完全に閉めず、やや閉じ気味くらいから始めます。少しずつ扉の閉まり具合を狭めていき、最終的に完全に閉めることに慣れていきましょう。扉を狭めたり閉じたりするのは1分程度の短時間から始めましょう。完全に扉を閉められるまで慣れたら、扉を閉めた状態でおやつを与えると拒否感が薄らぐでしょう。

ステップ4:持ち上げに慣れる

猫の入ったキャリーを持つ人の手

扉を完全に閉めても落ち着いた状態でいられるようになったら、ステップ4に移行します。ステップ4は扉を閉めた状態で持ち上げる練習です。

置いている状態とは違い、キャリーケースに入れて持ち運ぶ際には持ち上げられることで不安定になります。この持ち上げられる感覚に慣れてもらいましょう。まずは20秒程度の短時間から始めてみましょう。

ステップ5:持ち運びに慣れる

猫の入ったキャリーを持って道を歩く人

ステップ5はいよいよ持ち運びの練習です。持ち運ばれると揺れも加わって中はさらに不安定になりますので、猫ちゃんの不快感を軽減するためにできるだけ水平移動して揺らさないようにしましょう。

まずはお部屋の中で

猫ちゃんに入ってもらい扉を閉めて持ち上げたら、まずはお部屋の中をぐるっと歩いてみましょう。お部屋を一周したらゆっくりと下ろし、おやつを与えると良いでしょう。慣れてきたら違うお部屋や違う階にも行って、持ち運び時間を少し長くしていきます。

いよいよお外へ!

おうちの中での移動に慣れたら、いよいよお外で持ち運びに慣れていきましょう。猫は自宅の外へ行くと不安でいっぱいになりますので、まずは数分外に行ってみるだけでも大丈夫です。

慣れてきたら、自宅周辺を持ち運んで歩いてみましょう。持ち運びの道中や自宅に帰ってきた後に、キャリーの中でおやつをあげて褒めてあげましょう。

まとめ

草むらに置かれた扉の開いたキャリーバッグの中にいる猫

今回は「猫のキャリートレーニング」を5つの段階に分けて解説いたしました。

恥ずかしながら初めて猫を飼い始めた当初の私は、キャリートレーニングが必要であることを知らずにいきなりキャリーケースに入れてしまい、愛猫にキャリーへの警戒心を抱かせてしまった失敗があります。それから反省し、キャリーを普段から出しっぱなしにしたりごはんを中で与えたりしました。

最初は愛猫がキャリーを見た途端に逃げてしまっていましたが、しばらく出しっぱなしにしてみると自ら中に入るようになりました。一度持ったキャリーへのトラウマを解消するのは時間がかかりますが、ゆっくり時間をかけてキャリーに慣れてもらえれば、成猫になってからでもキャリートレーニングはできると感じます。

動物病院へ行くときや引っ越しのとき、そして避難しなければいけない緊急時にもキャリーケースに入ってもらう必要があります。

キャリートレーニングを行っておくことでキャリーに入って持ち運ばれたときの猫ちゃんのストレスを軽減でき、猫ちゃんも飼い主さんも落ち着いていられます。みなさんもぜひ、愛猫ちゃんと一緒にキャリートレーニングにチャレンジしてみてください。

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