絶対にやめてやめてほしい猫の叱り方
猫にもある程度の躾は必要です。特に命に関わるような危険なイタズラは阻止しなければなりません。
とはいえ、感情任せに叱ろうとしても上手く行きません。それどころか、一歩間違えば単に恐怖を植え付けるだけになってしまいます。
ここで紹介する5つの叱り方は絶対にNGな躾です。少し意外なものもあるかもしれませんが、猫を叱る際は注意してください。
1. 名指しで叱る
名前は人間同様に、猫にとっても大切なものです。自分を指すワードだけにインパクトが強くなります。人間は名指しで叱る癖があります。猫が相手であっても、つい名前を呼んで叱ってしまうのではないでしょうか?
実は名指しで猫を叱ることは逆効果です。習慣化すると、名前を呼ばれるだけで怯えるようになってしまいます。叱られた原因も理解できないうえに、恐怖心だけが残ってしまいます。
2. 罰を与える
物音を立てる・水をかけるなど、一定の罰を与えることで悪事を理解するということは、確かに「学習する」という点では理にかなっています。
しかし、これも行き過ぎた罰は虐待スレスレの行為になります。猫は聴覚が優れているので、あまり大きな音を立てるとストレスになり、水も恐怖を覚えます。
愛猫との信頼関係に亀裂が入り、飼い主さんのことを「怖い人」として認識するようになってしまいます。
3. 怒鳴る
大きな音と共通していますが、怒鳴り散らす行為も絶対にNGです。感情が先走り、罵声を浴びせても何も伝わりません。猫は人間の言葉を完璧に理解することはできませんが、日常的に耳にする言葉は音として覚えることができます。
さらに、飼い主さんの雰囲気からポジティブな意味なのかネガティブな意味なのかを判断することもできます。よって、あまりに否定的な言葉を日常的に、それも大声で愛猫に向けてしまうとストレスになってしまいます。
4. 暴力を振るう
相手が人間であれ動物であれ、暴力を振るうことは許されません。たとえ命に関わるほどの危険なイタズラをしたとしても、手をあげてしまっては何一つ解決には結びつきません。
暴力が日常的に続くことで、あるときから抵抗すらできなくなります。これを傲慢な人は従うようになったと誤解するでしょう。しかしこれは「学習性無力感」といい、回避することのできない暴力に対して、逃げる努力ができなくなってしまうほどの精神状態に追い詰められている証です。
叩けば直るのは、以前主流であったブラウン管のテレビくらいでしょう。暴力は理由を問わず絶対にやめましょう。
5. 無視をするようになる
無視をする行為は目に見えない暴力です。日常的にいたずらをするからといって、無視をするようになったり、他の動物を大袈裟に可愛がるようなことをしてはいけません。
また、食事を抜いたり、トイレ掃除をしてあげないなどの行為はネグレクト(飼育放棄)に値します。このようなことをしても改善することはありえません。逆に命を危険に晒してしまうので、絶対にやめましょう。
猫を叱る方法
猫を適切に叱る方法はシンプルです。
- 必ず現行犯であること
- 「ダメ」「痛い」などの単語で叱る
- 反省の色が見えたら叱ることをやめる
ここでひとつ疑問に思うでしょう。猫の反省の色とはどのようなしぐさなのでしょうか?それは、「あくびをする」「目を逸らす」「毛繕いをする」など一見反省しているとは思えないような行動です。でも、これが猫の反省ポーズなので理解してあげましょう。
まとめ
たとえ猫が好きでも、イタズラの度合いによっては許し難いこともあるでしょう。イライラが大きくなり、我を失いかけたときは拳を握り10数えてみましょう。そして、深呼吸します。この一連の動作をする過程で冷静になるように意識してみてください。