猫を他の動物と一緒に飼うときにすべき5つの配慮

猫を他の動物と一緒に飼うときにすべき5つの配慮

猫が猫以外の動物と仲良くしている姿はとてもかわいらしいですよね。しかし、猫が他の動物と生活をするには、飼い主さんが注意しなければならないことがあります。ストレスなく暮らしていくには何が必要なのでしょうか。

695view

SupervisorImage

記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

1. 場所や時間を分ける

鳥かごの中の鳥を見つめる猫

同じ空間に違う種類の動物がいることは、お互いにストレスを感じることもあります。また、猫は小動物を捕まえて食べていた動物なので、一緒に暮らす動物を本能で獲物として見てしまう可能性もあります。

小動物の場合

例えば、ハムスターや鳥が動いていれば、猫は追いかけて捕まえたくなります。常に猫に狙われていれば、小動物は恐怖というストレスに常にさらされることになりますし、目の前にいるのに捕まえられないという状況は、猫にとっては葛藤というストレスがかかることになります。また、飼い主さんが思いもよらない方法や場面で猫がハムスターや鳥を捕まえてしまう危険性もあります。そういったことを避けるためには、小動物は必ず飼育ケースやケージの中で飼育し、さらに猫が触れない、見られないように工夫する必要があります。

最も良い方法は、小動物を飼っている部屋には猫を入れないようにすることです。これまでの経験から小動物を飼っている部屋に猫がいても大丈夫だと思う場合でも、小動物のケージにはナスカンをかける、カバーをかける、飼い主さんがいない時には猫もケージに入れるなど、万が一の悲しい事故が起こらないように念のための対策を講じましょう。個体によっては、肉食動物の臭いを感じるだけでストレスを感じる草食動物もいるようです。草食動物と肉食動物、雑食動物を同時に飼う場合には、それぞれの子の動物としての本能、習性を十分に考えて、出来る限りの配慮をしてあげましょう。間違っても、猫と小動物を同じスペースで過ごさせながら、猫に「捕まえてはだめよ」、小動物に「怖くないよ、家族だよ」と言い聞かせるようなことはしてはいけません。

犬の場合

犬がいる場合は、猫が追いかけられても犬が届かないような、逃げられる高い場所を用意してあげましょう。犬と猫の仲が良い場合にも、犬から離れて過ごせる高い場所や別の部屋を必ず用意しておいてあげます。犬がしつこく遊びに誘ったり、犬が興奮して動き回っている場合などに、猫が自分でその安全な場所に行けるようにしておきます。犬が猫より大きい場合には、犬がびっくりしたり恐怖を感じている時などに犬が意図せず猫にけがをさせてしまう可能性もあります。一緒に暮らしている人と動物の全員にとって十分なスペースと、全ての動物にとってその子専用の安全な場所は必須です。

また、猫だけが自由に過ごせる時間、他の動物が自由に過ごせる時間など、動物によって自由にできる時間を分けて過ごさせるという方法もあります。自由時間ではない時には、それぞれのケージで静かに過ごしてもらいます。

狩猟本能が今でも強い犬種や犬、動くものを追いかける本能が強いサイトハウンドなどの犬にとっては、猫も一緒に平和に過ごすことは出来ない相手であることがあります。猫を既に飼っていて新たに犬を迎える場合には、どんな犬にするのかをそのような点も含めて検討すると良いでしょう。

2. 対面は時間をかけて

猫たちが寛ぐカゴに乗るオウム

猫と他の動物を対面させるときは、少しずつ時間をかけて行うようにします。先住の動物からすれば、後から動物が来ることはストレスとなるからです。また、対面中は必ず飼い主さんがそばで見ていることが大切です。

新しい動物をお迎えした時は、特に小動物の場合にはいきなり対面はさせない方が良いかもしれません。違う部屋にいても、臭いや鳴き声などで動物は新しい動物の存在を感じています。最終的に同じ部屋で過ごさせることを考えている場合、猫が新しい動物の存在に気づいて慣れた後、ケージ越しに少しずつ距離を縮めたり、対面する時間を長くしていったりしてお互いの存在に慣れさせます。どちらかにストレスがかかっている様子が見られたらすぐにやめてあげ、一つ手前の慣れている段階にまで戻してあげます。

3. お互いのごはんを食べない工夫

ごはんを食べる犬を見る猫

キャットフードは猫の体に合わせて作られたもの、ドッグフードは犬の体に合わせて作られたものなど、お互いのごはんを食べないようにしましょう。動物によって必要な栄養が違うため、健康に影響してしまうことがあるからです。

ごはんの時間をずらす、ごはんのときは別々の場所で食べさせる、飼い主さんがそばで見ているなど、注意が必要です。

4. できれば動物が幼い頃から一緒に飼う

並んで遠くを見つめる子猫とアヒルの子

他の動物と問題なく生活できるかどうかは、幼い頃にかかっています。猫の場合、生後2~6、7週間頃を社会化期といい、この頃に母猫やきょうだい猫と過ごしながら猫の生き方などを身につけます。

この社会化期に他の動物と暮らすことで、成長してもその動物と同じ空間で問題なく過ごせたり、仲間として認識したりすることができるようになるんです。成猫になってから出会った同じ動物種の他の個体とも仲良くできることも多くなります。ただ「本能」で、他の動物を獲物と見てしまうこともあります。

5. 無理に一緒にしない

寄り添う同じ色の猫とウサギ

猫と他の動物が仲良く暮らせたらいいのですが、それぞれの本能、習性、性格も考慮してあげましょう。対面させてみてうまくいかないと感じたり、体調が悪くなったりしたら、別々の場所で飼育するようにしましょう。

例えば、ウサギは臆病な性格で、ストレスで体調を悪くしてしまうことがあります。猫も神経質な性格や警戒心が強い性格の子がいます。お互いの存在がストレスとなっているのに人間の都合や希望だけで同じ空間で過ごさせることは、動物の福祉に反します。もしうまくいかなかったら別の部屋で飼育する、時間帯を分けてケージから出してあげるなど、どの動物にもストレスがかからない環境を用意できる場合のみ、猫と他の動物を同時に飼うことができると言えるでしょう。人間の楽しみだけを追い求めるのではなく、動物たちが穏やかに暮らせるように配慮することが不可欠です。

まとめ

ノア

猫と猫以外の動物を飼うときは気をつけたいことがあります。猫はハンターなので、小さな動物を追いかけたり、獲物として見てしまったりする可能性があるからです。

対面はゆっくり時間をかけていったり、場所や時間を分けてお互いがストレスとならないようにしたりしましょう。また、猫が幼い頃から他の動物を飼うことで、成長しても他の動物を受け入れてくれる可能性が高くなります。

猫や他の動物の性格習性や性格をきちんと考えてあげ、対面させているときに常に飼い主さんがそばで観察するなど、どちらの動物にもストレスがかからないように飼い主さんがしっかりと対策をしてあげましょう。

スポンサーリンク