猫がヒゲをピーンと伸ばすのはどんなとき?
普段何気なく見ている猫のヒゲですが、注意深く観察してみると実に多彩な動きをしていることが分かります。
猫にとってヒゲは、どのような役割を果たすのでしょうか?ヒゲはとても重要なパーツです。「平衡感覚を保つ」「空気の流れを読む」「障害物を感知する」など生きるうえで欠かせないものなのです。
そして更に、ヒゲの動きによって猫の気持ちを読み取ることができます。ここでは、ヒゲがピーンと伸びているときの猫の気持ちをいくつか紹介いたします。
1.初めて出くわした物の様子を見ている
実際には勝手に動き出すことのないおもちゃでも、初めて遭遇したものには警戒します。「もしも襲撃してきたら」という思いが強いのです。
猫は通常の視力が弱いので、相手の出方を窺うためにヒゲを活用するのです。ヒゲをピーンと張り、動きを確かめます。対象物がヒゲに触れると反射的に目をつぶることができます。
このように、猫は単なるおもちゃ相手にも一度は警戒し、すぐに防御姿勢に移行できるような体の構造ができあがっています。
2.あくびと連動する
先ほども触れましたが、猫のヒゲと目の動きは連動しています。だから、あくびをすると自ずとヒゲも動き、ピーンと張った状態になるのです。
猫があくびをするのは、眠いときはもちろん、反省しているときにも見られます。反省であくびなど人間界ではありえないことですが、猫は十分に反省しているときにあくびをするのです。
少々余談になりましたが、何はともあれあくびにつられてヒゲの動きに変化が生じるので、観察してみると面白いでしょう。
3.集中している
猫にとって遊びは狩りの練習です。まさに真剣勝負そのものなのです。全神経を集中させて獲物の動きを把握します。そして、絶妙なタイミングで仕留めにかかります。
先ほどの様子見と同様に、本格的に遊ぶときもヒゲを張って動きを捉えます。今話題の漫画風に表現するならば「全集中!!猫の呼吸」を発動しているのかもしれません。
猫のヒゲは何があっても切ってはいけない!!
猫のヒゲの長さは個体差があります。愛猫のヒゲが長く、「邪魔じゃないのかな?」と気になる飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
しかし冒頭で紹介したように、猫にとってヒゲは生きるために欠かせないパーツです。長くても、それぞれのヒゲの長さが不揃いでも関係ありません。それぞれの個性であり、邪魔どころか大活躍しています。
ヒゲを切ることは猫を危険に晒すことになります。故意にカットしたり、無理やり引っ張ることは絶対にしないでください。
ちなみに、時々抜けたヒゲが落ちていて慌てることがあるでしょう。でも、これは大丈夫です。我々の毛髪が自然と抜けて落ちているのと同様に、猫のヒゲも生え変わる過程で自然と抜けることがあるのです。
まとめ
今日のねこちゃんより:レックス♀ / 2歳 / ソマリ / 2.8kg
猫のヒゲがピーンと伸びているときは、概ね何かに集中していることが多いことが分かりました。我々にはない独特な感覚器官であるヒゲによって、猫の生活は成り立っています。
まだ真剣に観察したことがないという方は、この機会に注意深く観察してみてください。