1.痩せてしまう
ごはんやお水を口にしなくなる
ごはんを食べること、そして消化することにはエネルギーが要ります。寿命が近付いてきた猫ちゃんは体力が落ちてきますので、食が細くなり水も飲まなくなることがあります。猫ちゃんが食べないということは、食べる必要が無いということです。
そのため、無理に食べさせようとすると弱った体への負担になってしまいます。もし少し食べるようなら、嗜好性が高く水分量も多いウェットフードを少し与えると良いでしょう。
毛づくろいもしなくなる
寿命が近付いてくると、毛づくろいをする気力や体力がなくなってくるため、毛並みが悪くなってしまうことも多いです。そのために、余計にやせ細って見えてしまうこともあるでしょう。
猫ちゃんの負担にならない程度でブラッシングをしてあげたり、少し温めたタオルで身体を拭いてあげると良いでしょう。
2.トイレに行けなくなる
トイレの介護が必要になることも
お別れ前の猫ちゃんは、トイレに行けなくなってしまうことも多くあります。体力が衰え歩けなくなってしまい、介護を必要とすることも多いのです。
おトイレまで連れていけない場合には、マナーウェア(おむつ)を利用したり、猫ちゃんの寝床にトイレシーツを敷いてあげたりして清潔さを常に保ってあげてください。また、寝たきりになってしまった子は2時間に1度程度の寝返りをうたせてあげると、身体の負荷による痛みが軽減されます。
国内初、猫専用のマナーウェアが登場
実は"猫専用"のおむつは今まで無かったもので、今年2020年にユニ・チャームから国内初の発売が発表されたばかりです。まだまだ商品が少ないので、すぐに手に入らない場合は小型犬と猫と兼用タイプのものを選んであげましょう。
3.呼吸に異変が見られる
健康な猫は静かに鼻呼吸をするので、呼吸の異変には体調不良が分かりやすく表れます。
お別れの時が近付いている猫ちゃんの場合は
- 口呼吸になる
- 呼吸が速く苦しそう
- 呼吸数が少なくなる
などの異変が見られることが多いです。
通常の猫の呼吸数はどのくらい?
健康な猫の呼吸数は、1分間に20~30回です。これより大幅に多かったり少なかったりする場合には、体調が悪化していることが考えられます。猫ちゃんの具合が悪くなったら、呼吸の際の胸の上下する様子をよく観察しておきましょう。
4.心拍数が減少する
衰弱している猫の場合、心拍数が減少することが多いです。これは野生動物として、心拍数を抑えることで身体を省エネモードにし、体力をできる限り温存させるためという考えもあります。
猫の心拍数の計り方
猫の心拍数を調べるには、左前脚後ろ付近の脇腹をそっと押さえて脈を感じてみましょう。健康な猫の心拍数は、1分間に140~220回です。時計を見ながら猫ちゃんの脈拍を計ってみましょう。15秒間の脈拍を数えて4倍にすると計測が簡単です。
5.危篤と回復を繰り返す
「中治り」は「仲直り」の時間
猫に限らず、犬や人間の場合も危篤状態と回復の波を繰り返すことが多いです。この一見すると危篤から持ち直したように見える状態を「中治り」と言います。これは「仲直り」と同じ発音であることから、人間の場合はこの時期に後悔のないように仲直りをしておこうという考えがあります。
悪化と中治りを繰り返して終わりへと進む
特に大きな持病が無い場合は、寿命による体調悪化と中治りを繰り返すことも多く、もうダメか…と思いきやごはんが食べられるまでに持ち直す、というような波があるようです。
この"中治り"は回復したわけではなく、体調悪化と持ち直しを繰り返しながら徐々に終わりへと進んでいくものです。猫ちゃんに体調悪化と持ち直しの波が見られ始めたら、お別れの心構えをしておきましょう。
まとめ
猫ちゃんの死期の予兆を感じることは、残りの時間を大切にするためにとても大切なことです。飼い主さんも不安で怖い気持ちになってしまうかもしれませんが、飼い主さんがいつも通り穏やかでいてあげることで猫ちゃんも安心することができます。
今回ご紹介した5つのサインが見られ始めたら、残された時間を穏やかに共に過ごしてあげてください。