猫のお腹がタプタプしているのは肥満じゃないの?

猫のお腹がタプタプしているのは肥満じゃないの?

猫のお腹から後ろ足の付け根にかけてタプタプしていますが、これは肥満ではないんです。この部分は名前もあり、タプタプしている理由もあります。猫のお腹のタプタプについてまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫のお腹のタプタプとは

お風呂場でバスタブの端を歩く茶色の猫

運動神経抜群で軽い身のこなしでジャンプしたり、木登りしたりする猫のお腹がどうなっているかよく見たことはありますか?横から見るとよくわかりますが、猫のお腹は後ろ足の付け根あたりまでタプタプしています。このタプタプしている部分には名前があるんです!

ルーズスキン、プライモーディアルポーチと呼ばれています。他には、ベリーフラップ、ポシェットなど。このたるみは肥満ではなく、ちゃんと理由があるんです。

お腹がタプタプしている理由

前足をあげて走り出そうとする猫

体を守るため

敵にお腹を噛まれたり、取っ組み合いになり相手の後ろ足でお腹を蹴られたりすることがあります。お腹のルーズスキンがあることで、内蔵を守ることができるとされています。お腹は急所なので、ケガを負わないようにするためには必要ですよね。

足を伸ばすため

猫の運動神経はとてもいいですよね。高い場所へ登ったり、高いところから降りたり。また、とても体がやわらかいです。十分に足を伸ばしたり、やわらかい体に対応したりするためには皮膚が突っ張らないようにしなければなりません。ルーズスキンはそのために必要なんです。

たくさん食べるため

飼い猫は毎日ごはんを食べることができますが、野生ではそうはいきません。毎日狩りをしますが、次はいつ食べられるかわからないということもあります。食べられるときに食べておく、一度にたくさん食べる、そのためにお腹に皮膚のたるみが必要という説があるそうです。

お腹のタプタプはいつできるの?

何かを見つめる猫の横顔

猫のお腹のルーズスキンは太ったからできるものではありません。メス猫の避妊手術後や出産を何度もした猫に皮膚のたるみができることがありますが、それとは違います。

子猫では目立たないかもしれませんが、成長とともに出てきて、たるみ方は猫によって違います。ほとんど目立たない猫もいれば、アメリカンショートヘアなどルーズスキンができやすい猫種もいるんですよ。

我が家の猫の場合

我が家の猫の場合、1歳を迎える頃に急に体が大きく成長し、そのときに目立つようになりました。はじめは太ってしまったのかと思いました。肥満の場合は触ってみると皮の中に脂肪があるような感覚になります。肥満なのかわからないときは動物病院でみてもらい、必要ならばダイエットについて指導してもらいましょう。

ちなみに我が家のもう一匹の猫のルーズスキンはぽちゃぽちゃしていて、動物病院で「太ってはいないけどちょっと(脂肪がある)ね」と言われてしまいました。

お腹のタプタプはかわいい

道を歩く猫の後ろ姿

猫のお腹のたるみはとてもかわいいんです。小走りをしている猫を正面や後ろからぜひ見てください。お腹が左右にタプンタプンと揺れるんです。真後ろや寝そべっているときも、タプタプしたお腹がかわいく見えますよ。

まとめ

まる

猫のお腹をよく見ると、皮膚がタプタプとしているのがわかります。ルーズスキンなどの呼び方があり、身を守るため、後ろ足を伸ばすためなどの理由があります。成長とともに目立ってきますが、肥満とは違うんです。タプンタプンと揺れる様子がかわいいので、注目してみてください!

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