猫のパトロールとは?
愛猫家たちの間では「パトロール」や「ニャルソック」などという言葉がよく使われています。そもそも猫がパトロールするとはどのような行動なのでしょうか?
猫には縄張り意識があります。特にオス猫は強い傾向にあります。パトロールとは、自分のテリトリーへの侵入者の有無を確認するための見回りです。
完全室内飼育において、猫にとって不都合な侵入者や身に危険が迫るという危機的状況は稀でしょう。それでも猫がパトロールをするのは、野生の本能を強く持つ動物だからです。
パトロールはどのように行われるの?
パトロールには猫それぞれのルールが存在し、それには個体差があるため一概にはいえませんが、大まかに次のような特徴があると言われています。
- ある程度決まった順路がある
- 概ね1日2回程度
- 異変を察知すると猛ダッシュする
- 終了後はお気に入りの場所で寛ぐ
猫は気まぐれな動物と思われがちですが、実際にはこだわりが強く規則正しい生活を送っています。そのような几帳面な側面はパトロールにも現れています。
家の中をウロウロ…それストレスサインかも!?
先ほども紹介したように、猫はルーティーンを大切にしながら生活しています。
ですので、もしも普段とは明らかに異なる行動をとるようになったり、パトロールに違和感を覚えた場合は通常の安全確認ではない可能性があります。ここからは、パトロールと誤解しやすい猫のSOSについて、いくつかご紹介いたします。
一時的なストレス
引越しや模様替え、リフォームなど室内に大きな変化が生じると、パトロールが念入りになることがあります。これは一時的にストレスを感じる状態になります。しかし、再び慣れることで徐々に改善されていきます。特に体調や食欲などに変化がなければ問題となることはありません。
慢性的なストレス
他の猫や動物と同居しているケースで、折り合いがつかない場合や、一匹でも安心できる場所がないなどの問題があるとストレスが慢性化してしまう恐れがあります。
パトロールが過剰になるだけではなく、常に落ち着きが見られずにウロウロとしているのであれば、その原因を探ってあげましょう。そして、それに見合った改善策を立てていきましょう。
猫にとって安全基地は重要です。誰にも邪魔されない愛猫だけの空間を用意してあげると良いでしょう。
病気の可能性もある
パトロールの様子に変化が生じた場合、病気の可能性も否めません。いくつか例を挙げてみます。
- 尿路結石や膀胱炎による痛みや違和感
- 認知症による徘徊
- 循環器疾患や腎疾患、脳の病気による認知機能低下など
- 甲状腺疾患などのホルモンの病気
明らかにいつもと様子が違うパトロールにはこういった疾患が隠れている可能性もあるので異変を感じたら一度動物病院に相談しましょう。
また、同じ場所を何度も行き来することを繰り返す、大声で鳴き叫ぶなどの異変があればその様子を動画に収めておきましょう。動物病院で診察時に役立つことがあります。
まとめ
猫はミステリアスな動物ですが、いつも一緒にいると何となく愛猫の「普通」が理解できるようになります。それは、パトロールにおいてもいえることでしょう。
猫にとってパトロールは大切な習慣のひとつです。そして、我々人間目線では健康のバロメーターになります。違和感を覚えたら注意深く観察し、それが確信に変わった際はその原因を追求してみてください。