猫のゴロゴロ音はどんな時に使われる?
猫はよくゴロゴロと喉を鳴らしますが、よく聞くと音の大きさや高さ低さに微妙な違いがあり、その時々の感情や状況によってこの鳴き声を使い分けているようです。
一般的に猫は甘える時に、ゴロゴロと鳴くというのが良く知られていることですが、このリラックスしている時の音は、小さめかつ中低音で出されることが多いようです。これは、子猫が母親に甘える時のゴロゴロ音にも近い大きさと音程をしていて、甘えたい嬉しいなどを表すゴロゴロ音になります。
ゴロゴロ音を使い分けている
しかしこのように、猫のゴロゴロ音はいつも幸せな気持ちの時に出されるわけではなく、逆に猫が辛さやストレスを表現しているゴロゴロや、甘えというよりは飼い主に要求をしている、せかすようなゴロゴロもあるそうで、辛いゴロゴロはリラックスのゴロゴロよりも音が低く、例えば行きたくない動物病院で発せられるなど不満が音として表われたものです。
人を動かすゴロゴロ音も
要求の気持ちを表しているゴロゴロについては、この前者の二つのものよりも高い音で出され、研究によればたとえ猫を飼ったことがなくても、この要求のゴロゴロ音では多くの人が何か焦るような、せかされるような気持ちになったという結果が得られているそうです。
以上のように猫のゴロゴロは嬉しい、辛い、何か欲しいなどの人間との意思疎通にも用いられる他、人間に早く餌をあげなくてはなど、特定の感情を持たせる不思議な効果もあるようです。
猫のゴロゴロは心身を癒す周波数
猫のゴロゴロは上記のように、主に猫の感情を表すものでしたが、このゴロゴロ音は人間の心身にとてもプラスとなる効果を発揮すると言われています。猫のゴロゴロ音は周波数だと25Hzの音だとされており、この音は副交感神経を優位にさせる効果があると言われています。
副交感神経は自律神経の一つでもう一方に交感神経がありますが、副交感神経は主に心身がリラックスしている時に優位になっているもので、交感神経は仕事中や緊急時など集中力がいる時、つまり戦闘モードの時に優位になるものです。
ゴロゴロは副交感神経に影響
この二つはどちらも必要なものですが、現代人は交感神経がずっとオンになりっぱなしのことが多く、それはストレス過多であったり、体がずっと休めず疲労が抜けない状態を作り出すことになります。猫のゴロゴロ音の25Hzは副交感神経を優位にし、人間をリラックス状態に導き、幸福感を与えるセロトニンの分泌を促したり、自律神経の乱れを整えてくれる効果があると言われているのです。
ちなみにこのゴロゴロ音の治療法はすでに、フランスなどではセラピーに取り入れられ実践されているものなのだそうです。
猫のゴロゴロは骨折の治癒を早める
猫のゴロゴロは、心身に良い効果をもたらすと言われていることが分かりましたが、他にもこの音を聞くことで折れた骨の再生が早まると言われています。アメリカの生物学の専門家によれば猫のゴロゴロの周波数には、骨を形成する骨芽細胞を活性化させる力があるそうです。そして実際に猫は他の動物よりも骨折してから治るまでのスピードが3倍ほど早いとされており、これも自らのゴロゴロ音のおかげなのかもしれません。
骨折以外にも役立つ期待
他にも元サッカー選手のデビット・ベッカム氏が、この猫のゴロゴロと同じ周波数を用いた超音波治療法で、骨の治癒を早めたという話もあります。また、これはまだ未解明の部分が多いのですが、猫のゴロゴロ音は骨以外にも、靭帯や筋肉の損傷を治すのにも役立つのではと期待されているそうです。
まとめ
今日のねこちゃんより:モカ / ♀ / マンチカン / 1.5kg
いかがでしたか?猫のゴロゴロは可愛いだけでなく、人間の心身や怪我の治癒におおいに役立ってくれると言われているようです。猫はその見た目やしぐさの愛らしさだけでなく、このような面でも人間を癒してくれる存在と言えるでしょう。