猫島が抱える問題に私たちができる協力

猫島が抱える問題に私たちができる協力

猫好きの方なら一度は「猫島」という言葉に、心惹かれた経験があるのではないでしょうか。のどかな島で、たくさんの猫たちがのびのびと暮らす様子を写真家などが紹介したことから全国の猫好きのなかで有名になりましたよね。ただ、多くの観光客が訪れるようになった今、猫島はある問題を抱えています。猫島へ行かれる前に、是非一度読んでみてください。

猫島とは

猫島の猫たちの写真

テレビや雑誌でも多く紹介されている「猫島」とよばれる島は、南は沖縄、北は宮城まで全国に20ヵ所以上あります。特に猫の数が多く、代表的な猫島は、沖縄県の竹富島、宮城県の田代島、愛媛県の青島でしょうか。

特に青島は「島民17に対し猫100匹」という、何とも驚きのワードで話題になりましたよね。猫島とよばれる島では、猫が自由に堂々と暮らし、住民と共存しています。人慣れしている猫が多く、たくさんの猫と触れ合うことができることから、猫好きにとってはまさに「楽園」と呼ぶに相応しい場所だといえます。

そして何故、猫島とよばれる島にはこんなに多くの猫が暮らしているのでしょうか。これは昔、大量発生したドブネズミ退治のために、ヘビやイタチ、何千にも及ぶ猫を島へ迎え入れ、そこで猫が生き残り、繁殖し続けたという説があります。また、交通量が少なく、漁が盛んなことから、猫たちが暮らしやすいのかもしれません。

猫島が抱える問題について

田代島の猫の写真

猫島は猫の楽園などとよばれることから、猫たちにとっては何不自由ない、幸せにくらせる場所というイメージばかりが世間に浸透しています。ただ、昨今では猫の増えすぎや、近親交配によって生まれつき身体が不自由な猫も多くいることで問題を抱えている島も少なくありません。

また、猫島とよばれるようになってから、島へ飼い猫を捨てにくる人が増えたといいます。島のなかでも、上下関係は厳しく縄張り争いに敗れたものは、飢えに耐えながら生活する場合もあるというのに、そこへ突然放り出された飼い猫が幸せに暮らしていけるわけがありません。猫島で暮らす猫たちは、縄張り争いや、生きていくための食事の補償などと引き換えに自由を手に入れているのです。

猫島への観光客が及ぼす被害

島猫にエサをあげている写真

猫島とよばれるようになり、観光客が増えるということは、猫にとっても、島民にとっても良いことばかりではありません。観光客によるポイ捨てなどのゴミ被害や、島民の敷地への侵入、猫目的で訪れた観光客のエサやりなどが、猫と島民の共存を脅かしているのです。

特に、猫島としての観光を目的に訪れる人が増えてから、たくさんの猫と触れ合いたいと思うばかりに、猫に人間の食べ物を与えたり、エサを大量にばらまいたりするなどの問題行動が後を絶たないといいます。

「野良猫はお腹をすかせているだろう」という思いから良かれと思ってしてしまう行動なのかもしれません。しかし、猫島の猫は「野良猫」ではなく「島の猫」なのです。その地域の島民や、ボランティアさんが猫の健康状態を考慮し、ある程度の食事の管理もされているのです。

また、外で自由に暮らす猫は「食べられるときに食べられるだけ」食べようとしてしまう習性もあることから、慣れないものを食べすぎてしまうことで、嘔吐や下痢、悪化すれば大きな病気に繋がる可能性もあります。

多くの観光客が訪れたあとは、猫が体調を崩すことが多く、フン被害も増えるそうです。またエサのばらまきがカラスを呼び、子猫が連れ去られることが増えることだけではなく、島の環境をも悪化させることから、島での猫のエサやり自体が禁止されてしまったという例もあります。猫島が本来の姿で、島民と共存するために、猫が可愛いと思うならば、勝手なエサやりは絶対にやめましょう。

猫島「男木島」は日本一猫に優しい猫島

男木島の街並みの写真

香川県男気島も、島民よりも猫が多い猫島として有名です。この男木島も、猫の増えすぎによって、フン被害や、発情期の鳴き声などに島民は頭を悩ませていたといいます。

また、近親交配が原因とみられる障害を持った猫が増えていることや、島での冬の寒さは厳しく、秋生まれの子猫はほとんどが冬を越せないことなども問題となっていました。そこで、殺処分という選択をしないため、猫と人の共存を守るためにある活動を決意しました。

それは、200匹以上にも上る島猫全頭への不妊手術の実施です。「さくらねこ活動」などで知られるどうぶつ基金の協力もあり、香川県で活動するNPO法人「BONにゃん」が実行に踏み切りました。

また、猫たちへの負担を減らすため、栄養状態や猫の数、手術を受ける猫の生活場所などを調査し、不妊手術に耐えられる体力をつけるため、食べ物が行き渡るような配慮までされたそうです。

対策後、発情期の鳴き声、喧嘩やマーキングなどの被害も減っており、今後は殺処分予定の猫たちを不妊手術後に、島で引き取る計画もしているそうです。

猫島へできる協力

おもちゃで遊ぶ島猫の写真

どうしても、猫島で暮らす猫たちになにかしてあげたいという場合は、その地域を管轄するボランティア団体や島民の方へ、猫のエサなどの物資を渡してみるのもいいかもしれません。

また、上記で紹介した猫への不妊手術にも、莫大な資金を要するため、団体への寄付も離れた場所からでもできるボランティアのひとつです。何よりも、猫島を訪れたときは猫たちにストレスを与えないよう注意して接すること、島民への配慮、ゴミの持ち帰りなどを徹底することが、猫島とよばれる島が今一番求めていることかもしれません。

まとめ

海と猫の写真

私自身も、一度は猫島とよばれる島へ行ってみたいと思っていました。ただ、猫島のなかでも、商業施設が立ち並ぶ観光地である場合や、昔ながらの街並みを大切にしているのどかな島である場合など、在り方は様々ですよね。

後者では、突然観光客が増え戸惑っている島民の方も多いといいます。どこで観光するにおいてもマナーは必要ですが、猫島での観光では島民の方へはもちろん、猫に対しても十分な配慮が必要です。

島を汚さないことはもちろん、島で暮らす猫たちは野良猫ではなく、島の猫なのだということを頭に置いておかなければいけませんね。

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