あげないで!猫に危険が及ぶかもしれないプレゼント
クリスマスシーズン真っ只中の今、親しい方へのプレゼントをお悩み中の方もいらっしゃるでしょう。何歳になっても、贈り物をいただくことは嬉しいものです。また、選ぶのも楽しいものです。
でも、猫と暮らしている方に贈り物をする場合、そのチョイスには気をつけなければならないことがあります。せっかくの贈り物が猫を危険に晒してしまうかもしれないのです。
ここでは、猫と暮らす飼い主さんへのプレゼントで控えたほうがよい品物をご紹介いたします。
1.アロマ系のギフト
アロマの香りは優しく、心を癒してくれます。女性への贈り物として選ばれる方も多いのではないでしょうか?中でもキャンドルタイプは、使用方法も簡単で、見た目も可愛らしいものがたくさんあります。
しかしタイプを問わず、アロマ系のグッズは猫の飼い主さんには贈らないほうが良いでしょう。アロマは猫にとって非常に危険なアイテムです。
肉食動物である猫と、雑食である我々人間の肝臓の構造は異なります。アロマエッセンス(精油)に含まれる成分が、猫の肝臓では処理することができません。そして、死に至る危険性があります。
アロマグッズには犬用の商品も存在します。アニマル用であれば大丈夫なのではないかと思われるでしょう。しかし、犬と猫も肝臓における処理能力が異なるのです。たとえ犬用であっても、猫と暮らしている方にプレゼントすることは控えましょう。
2.ハンドクリーム
保湿効果のあるハンドクリームは、乾燥が気になる時期にはピッタリなプレゼントです。ギフト用にラッピングされたものや、小物類とセットになったものなどプレゼント向きの商品が多く見受けられます。
ハンドクリームに至っては、全ての商品がNGというわけではありません。特に気をつけてほしい成分は次のようなものです。
- キシリトール
- アロマ成分
- リモネン(柑橘類の皮)
キシリトールというとガムが真っ先に浮かぶでしょう。ハンドクリームとキシリトールは少々意外な組み合わせです。キシリトールは潤い成分として配合されることがあります。猫が摂取すると低血糖を起こしたり、甲状腺機能亢進症を引き起こす恐れがあります。
また、リモネンは中毒症状を引き起こすため危険な成分です。プレゼントする場合は、ここで挙げた成分が含まれていないことを確認しましょう。
3.ユリを含んだ花束
花束は、場面を問わず贈りやすいものです。そして、贈られた側も嬉しくなるものです。具体的な品物では好みが分からず贈呈しにくい場合でも、花束であれば選びやすいでしょう。
猫と暮らしている方に花束を贈る場合は、「ユリ科」の花を除外するように気を配りましょう。ユリ科の花はユリ以外にもチューリップが該当します。
猫にとってユリ科の植物は猛毒に当たります。花粉以外にも、花瓶の水を飲んだだけでも死に至る危険性があります。注文時にこれらの花を入れないようにオーダーしましょう。
4.ポインセチア
ポインセチアの色合いは、クリスマスツリーとの相性も抜群です。最近では定番の赤以外にも様々なカラーがあり、贈る方の雰囲気に合わせてチョイスすることも可能になりました。
しかしポインセチアの葉と樹液には毒があり、猫にとっては危険な植物に属します。先ほどのユリ科の植物よりは危険性が低くはなりますが、気をつけるに越したことはありません。
猫が誤って葉や樹液を摂取してしまった場合、次のような症状が出現します。
- 口の周りの炎症
- 皮膚炎
- 嘔吐や下痢などの消化器症状
少量であれば死に至ることは稀ではあるものの、犬よりも体が小さい猫の場合は要注意です。
5.ハーブティー
ハーブティーにはリラックス効果があり、心身の疲労感を和らげてくれます。習慣的に飲むことがない限り、関心はあっても意外と自分では買わないものかもしれません。だからこそ、プレゼントに向くもののひとつになります。
猫と暮らしている方にプレゼントする場合も、基本的には問題ありません。ただし、ラベンダーとユーカリは除外したほうがよいでしょう。
特にラベンダーは、腎臓や肝臓に悪影響を及ぼす可能性があり、香りだけでも好ましくありません。ユーカリにおいては、全てが危険というわけではありませんが、中には猫にとって毒性のあるものが存在します。よって、これらを除外した中から選ぶようにしてください。
まとめ
贈り物は真心です。選んでいるときも楽しいですが、やはり何よりも嬉しいのは相手が喜んでくれること。
猫の飼い主さんへのプレゼントには配慮が必要ですが、その気遣いは猫と暮らす方にとってありがたいことです。
日頃から親しくしている方へのプレゼントを考える際は、さり気ない会話をヒントにしてみましょう。自ずと相手の好みや、猫の特徴などが分かるでしょう。