猫が寝てばかりいる理由
肉食動物は睡眠時間が長い
犬は雑食性の高い動物ですが、猫は完全な肉食動物です。肉食動物は草食動物と比べると、睡眠時間が長い種類が多くいます。猫の睡眠時間は12~15時間、子猫や老猫になると20時間近く眠ることもあります。
それに対して、草食動物であるキリンは1日に20分ほどしか眠りません。キリンは睡眠時間が短い動物の筆頭ですが、その他のゾウや馬、羊などの草食動物も1日に2~3時間ほどしか眠りません。「食べられる側」の草食動物にとって、眠ることはとてもリスクの高いことなのです。
眠りが浅いから
肉食動物である猫であっても、野生の警戒心はしっかり持っています。そのため、人間のようにグッスリと眠ることはほとんどしません。寝ている時であってもすぐに危険を回避するために猫の眠りはとても浅く、深く眠れない代わりに長時間の睡眠が必要なのです。
猫は省エネモード
肉食獣の世界は「食べる側」の有利な立場に見えますが、そんなに甘くもないようです。狩りに失敗して、食べられない空腹が何日も続くこともあるのです。
そのことを知っているため、ライオンや猫などの肉食獣は基本的に省エネモードで生活をしています。たとえ食べられない日があっても狩りの体力を温存しておくために長い睡眠時間が必要なのです。
猫が活発になる時間帯
寝てばかりといえども、猫にも活発になる時間帯があります。「猫は夜行性なのに、なんでうちの子は夜もグッスリ寝てるのかしら?」と不思議に思われる方もいらっしゃるかと思います。「猫は夜行性」というイメージがありますが、正確に言うと夜行性ではありません。
猫が最も活発になる時間帯は、夕暮れ時と夜明け前の2つの時間帯と言われています。夜中3時ごろに突然の大運動会が繰り広げられるのも納得ですね。
猫の睡眠をじゃまするとどうなる?
信頼関係が崩れる
猫は野生の臆病さを強く持っている動物ですので、自分に危害を加えることのない安心できる存在と環境を好みます。人間でいえば、ある程度放っておいてくれる関係性が心地良く思います。もっと言えば、自分が寝ていても安心であるかどうかが大切なのです。
そのため、寝ている猫ちゃんを移動させたり、ちょっかいをかけて起こしたりという行為は猫の不信感を生んでしまう恐れがあります。「うっとうしいなぁ…近付かないようにしよう」というように、距離を取られてしまうと寂しいですよね。猫との信頼関係のためにも、猫の睡眠はできるだけじゃましないようにしましょう。
活気がなくなる
私たちでも同じですが、睡眠不足はとてもストレスがたまるものです。猫は繊細な子が多いため、ちょっとのストレスで体調不良になってしまうことも。
猫が睡眠不足を感じている様子は
- 起きている時もボーっとしている
- 遊んだりパトロールをしなくなった
- 食欲がない
などが挙げられます。食欲がないからといって睡眠不足とは言い切れませんが、眠たくて食事や水をおろそかにしてしまうこともあります。食事だけでなく、1日の行動の中にも活気が感じられなることがあります。
ストレスサインが見られることも
睡眠不足のストレスにによって二次的な病気になっている場合、
- 攻撃的な性格になった
- 執拗に毛づくろいをしている
- 下痢や嘔吐
- 原因もないのに大きな声で鳴く
など、ストレスの表われによる行動が見られることもあります。
猫にとって緊張しなくても良い場所、安心して眠ることができる場所はとても重要なものです。それが崩れてしまうと健康面にも影響してくる可能性もありますので、猫ちゃんが睡眠不足にならないように気を付けましょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:のんちゃん はるちゃん / ♀ / ミケ キジトラ / 0kg
かわいい寝顔で寝ている我が子を見ると、ついツンツンしてみたくなったり触ってみたくなってしまいます。猫はデリケートな動物ゆえ、睡眠を邪魔をすると大きなストレスになってしまうので、心ゆくまで寝かせてあげるようにしなければいけませんね。
ちなみに、猫が寝ている時に眼球や手足がピクピクして、まるでけいれんしているのか?!という状態になることもありますが、これは夢を見ている状態なので心配いりません。
最初見た時には、白目をむいてけいれんしていると思って焦りました。みなさんも猫ちゃんの睡眠は安らかに見守ってあげ、活発になったころに思う存分遊んであげてくださいね。