1.自分のにおいを消すため
猫は元々野性の世界ではハンターですから、獲物を捕らえて食べるためには気づかれずに忍び寄る必要があり、その時に自分の体のにおいが強く相手に察知されてしまっては、逃げられてしまいます。
このように、生粋のハンターである捕食動物の猫は獲物に気づかれずに狩りをするため、自分の体を舐めてにおいを消すという習性を持っているのです。
また、獲物を食べれば被毛が血で汚れますが、舐めることはそれらをふき取り清潔に保つことにも役立っているそうです。
つまり一つめの猫が自分の体を舐める理由は、狩りや獲物の血で汚れた体を清潔に保つという、野性の本能から来たものと言えるでしょう。
2.体温を調節している
猫の舌はにおいを消す他にも、自分の体温を調節する役割もあるそうです。猫は肉球や鼻に汗腺があるそうですが、体温調整のための汗をかく場所が少ないため、暑い夏などは自分の唾液を体に付着させることで冷却しているのだそうです。
また、冬は逆に舐めることで被毛の間に空気の層を作り被毛を保温しやすい状態にしていると言われています。
3.ストレスで過剰に舐めている
猫は引っ越しや結婚、出産などによる同居人の増加。近所の工事や部屋で使用している芳香剤の変化、模様替えなどなど大きな環境変化だけでなく、人間から見ればなんでもないことでも大きなストレスを感じてしまう生き物です。
猫は普段からグルーミングを頻繁に行いますので、分かりにくいところがありますが、あまりにも体を頻繁に舐めているようであれば、それはストレス過多になっている可能性もあります。過剰なグルーミングは舐めすぎることで、脱毛症状を引き起こしてしまうこともあります。
住宅環境のチェックを
このような理由に一つでも思い当たるところがあれば、猫は自分の住環境の変化にストレスを感じている可能性が高いので、猫が安心して休める場所があるかどうか。また、そこに自分のにおいがついている毛布など落ち着ける物があるかなど、少しでも猫の気持ちが休まる工夫をしてあげることが必要になってくるでしょう。
4.過剰に舐めるのは病気のサインの可能性も
猫が体を舐める理由としてあまりにも過剰であれば、それはなんらかの体調不良のサインの可能性もあります。
例えばカビ、ノミ、ダ二、アレルギー皮膚炎など皮膚にかゆみを感じている場合や、動物は怪我や不調を舐めることで緩和しようとすることからも、関節炎や膀胱炎などなにかしらの痛みを感じている可能性もあります。
このように猫は野性の本能やストレス以外にも、皮膚の異常や体の痛みを緩和させようと体を舐めていることもあるようです。もし猫がこのようにあまりにも体を過剰に舐める場合、ストレス以外にもなにか不調の表れである可能性もあるので、一度動物病院で見てもらった方が安心かもしれません。
まとめ
いかがでしたか?猫にとってグルーミングは獲物を狩るための本能的な行動だったり、それ以外にも清潔にするため、体温調節など自分の体調を維持するためにとても必要な行動のようです。
しかしあまりにも過剰にグルーミングし過ぎるようでしたら、それはストレスや病気の可能性もありますので、改めて猫の安心できる環境があるか見直したり、獣医さんに見せる必要もあるかもしれません。