猫を失望させる飼い主のNG行動5つ

猫を失望させる飼い主のNG行動5つ

猫と暮らす飼い主さんは、猫が幸せに過ごせるように最善を尽くしているはずです。ところが知らぬ間に、猫をがっかりさせてしまっていることがあるようです。今回は、猫が失望していること、失望させないためにできることについて、考えてみたいと思います。

ちょっぴり残念な飼い主さん~猫の立場から~

横目で見る猫

猫はクールでありながら飼い主さんのことが大好きです。そして、飼い主さんも愛猫のことを大切に思っています。飼い主さんと、ともに暮らす猫は相思相愛と言えるでしょう。ところが時々、人間の何気ない行動が猫を失望させてしまうことがあるようです。

飼い主さんは一生懸命お世話をしているはずですが、一体どのような行動が猫をがっかりさせてしまうのでしょうか。猫の立場から見た、ちょっぴり残念な飼い主さんの行動をご紹介いたします。

1.トイレの近くにご飯を置く

食事をする猫

猫は警戒心の強い動物です。無防備になってしまう食事とトイレは、特に安心できる場所を考えなければなりません。この「猫にとって落ち着ける空間」という共通点から、トイレと食事場所を至近距離に配置している方もいらっしゃるかもしれません。

実は、この配置が嫌で食欲を失くしてしまう猫がいます。猫は警戒心が強いとともに綺麗好きでもあります。トイレと食事場所があまり近すぎることに不快感を抱いてしまうのです。できる限り、食事場所とトイレは離れた場所に配置するように心がけましょう。

もちろん、猫によって個体差があります。愛猫がどう感じているかを今一度よく観察してみてください。もし不満があれば、良かれと思ってしたはずの飼い主さんの配慮が、デリカシーのない行動と思われているかもしれません。

2.家に人を招待する

警戒する猫

人間にとって、親しい人を家に招待することは至って普通の行動です。しかし縄張り意識を持つ猫にとっては、到底理解できない行動でしょう。猫は慣れ親しんだ家族以外の人間が訪問してくることを、あまり良くは思えません。猫にとって来客とは、縄張りに踏み入る存在だからです。

人を招待すること自体は回を重ねる毎に、少しずつ慣れてくれることでしょう。ただし来客中も、猫が安心して寛げる空間や、食事やトイレに行ける環境は必ず確保してあげましょう。

3.猫は家に付くと思っている

家に入る猫

「犬は人に付き猫は家に付く」ということわざがあります。これは犬が従順なのに対して、猫はマイペースという特徴からそう思われてきました。猫と暮らしている方は薄々勘づいていると思いますが、猫も猫なりの愛情表現をもって人間に懐きます。幼い頃から人間と暮らす猫にとって人は身近な存在であり、身の回りのお世話をしてくれる母猫のような存在です。

ここで初めて猫の飼い主さんになる方に、理解してほしいことがあります。それは、猫は従順ではないものの、常に飼い主さんの行動を見て、時に真似、ともに過ごせることに幸せを感じているということです。犬とは異なる観点から猫も人に付くのです。

4.猫の「遊ぼうよ」アピールに気がつかない

お腹を見せる猫

猫は急所である腹部を、絶対に信頼できない相手の前で見せることはありません。信頼している飼い主さんの前でお腹を見せて、ゴロンと転がったときは「構って」とアピールしているときです。この他にも、擦り寄ってくる・鳴いてアピールする・おもちゃを持ってくるなどの行動が見られたら、飼い主さんに遊んでほしいと願っています。

もしもこのサインを見落としてしまい、無反応のままでいると猫はがっかりします。そして、寂しさが募ります。甘えっ子な傾向にある猫の場合は、これがストレスになってしまいます。猫が飼い主さんを求め、甘えてくれているサインは見逃さないように注意しましょう。

5.トイレが汚い

トイレに入る猫

猫にとって、トイレが清潔かどうかは死活問題です。猫はとても綺麗好きなので、トイレが汚いということは耐え難い苦痛なのです。猫のトイレ掃除を怠ると次のような問題に発展する可能性があります。

  • トイレ以外の場所で排泄してしまう
  • 排泄を我慢する
  • 膀胱炎や尿路結石になる恐れがある

粗相をしてしまうと、飼い主さを失望させてしまいます。でもそれ以前に、猫のトイレが不清潔な状態のまま放置していまうことが猫を失望させてしまっているのです。最悪の場合、病気になり命に危険が及んでしまうことがあります。たかがトイレ掃除と思わずに、清潔さを保つように心がけましょう。これは、部屋の悪臭の原因を取り除くというメリットもあります。

猫をがっかりさせないためにできること

人と読書する猫

先ほど紹介したことを踏まえ、猫をがっかりさせないためにできることを考えてみたいと思います。お互いに楽しく過ごすために、次のようなことを意識してみてください。

猫と過ごす時間を大切にする

猫は飼い主さんと過ごす時間を大切に思っています。ひとり遊びだけではなく、飼い主さんと一緒に遊びたいと願います。タイミングが合わないときは仕方ないですが、必ず猫と一緒に遊ぶ時間は確保してあげてください。

多頭飼育の場合は平等に

猫もしくは猫以外の動物と、多頭飼育をしているご家庭もあるでしょう。猫は意外と嫉妬深い一面を持ち合わせています。飼い主さんを独占したいとまではいいませんが、平等に接してほしいと思っています。

多頭飼育をする際は、愛情は皆等しくかけることを必ず心がけるようにしましょう。食事の順番に関しては、先住猫を先にするようにしてください。

嫌がることをしない

猫が苦手とすることを無理強いしたり、故意に嫌がることをしてリアクションを楽しんではいけません。抱き上げることは必要な場合もあるため、幼い頃から少しずつ慣れさせておきましょう。

ただし、偶発的に猫が苦手とすることをしてしまった結果、思いのほか反応が面白かったからと、再度試すことは好ましくありません。信頼関係を失う可能性も十分ありえます。面白い反応を期待するのであれば、猫が好むことから探してあげましょう。

完全室内飼育を徹底する

外には危険がいっぱいです。猫だけで外出させることは想像以上にハイリスクなことなのです。例えば次のような危険性があります。

  • 交通事故死の危険性
  • 感染症にかかる危険性
  • 喧嘩に巻き込まれる危険性
  • 不審者による連れ去りや虐待を受ける危険性

猫は室内でも十分に楽しく過ごすことができます。それは工夫次第です。猫本来の本能を刺激するような上下運動や狩に見立てた遊びは、良い刺激になりストレスの軽減に繋がります。

また、我々が思うほど猫は外出願望を持っていないことを、理解してあげましょう。窓際で景色を眺めることは一種の観察で、外界への憧れではありません。いわゆるパトロールと呼ばれる行動も、室内である程度自由に見て回れる環境があれば成立します。

猫の外出はリスクが高い

外出するということは、野良猫の喧嘩に巻き込まれ、怪我や感染症を引き起こす可能性や、交通事故に遭う可能性があります。また残念なことに、最近は猫の虐待事例もあちこちで報告されています。不審者に遭遇しない配慮は人間も猫も同じなのです。猫の場合は完全室内飼育をすることで予防することができます。安全な家庭内で、猫らしく楽しく過ごさせてあげましょう。

まとめ

うなだれる猫

人と猫はともに暮らしながらも、習性や文化に大きな違いがあります。そのギャップが時に誤解を生み、猫を失望させてしまう行動に繋がるのでしょう。人間にとっては些細なことでも、猫にとっては重要な問題もあります。

猫という動物を理解し、その暮らしぶりに触れ、可能な限り尊重することが本当の意味での幸せになると思います。難しいことですが、時々「もし自分が猫だったら…」という視点に立って物事を考えてみるのも面白いかもしれませんね。

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