猫にやりすぎるとNGなお世話5つ

猫にやりすぎるとNGなお世話5つ

飼い猫にとって、飼い主さんのお世話は必要不可欠です。でも、何事もやりすぎはよくありません。愛猫を思ってしたことが逆にストレスの原因になってしまうこともあるのです。今回は、猫の負担になるかもしれないお世話についてご紹介いたします。

ちょっぴり過保護なお世話

飼い主さんと遊ぶ猫

大切な愛猫のために、日々飼い主さんは一生懸命お世話をしていると思います。猫にとっても飼い主さんのお世話は重要です。しかし、やりすぎてしまうと猫に負担をかけてしまうものもあります。ここでは、良かれと思ってしていることが、ストレスにつながる可能性のあるものを5つご紹介いたします。

1.トイレの後、毎回お尻を拭いてあげる

お尻を上げる猫

猫はとても綺麗好きな動物です。だからトイレ後はお尻を拭いてあげたほうが良いと思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、猫の場合は綺麗好きだからこそ自分で綺麗にできるのです。

排泄後、おしり周辺を舐めている光景をよく目にしませんか?これはまさに、我々がトイレットペーパーで清潔にしているのと類似した行動をとっています。逆に、飼い主さんが毎回お尻を拭く行為は猫にとってはストレスになってしまう可能性があるのです。

「排泄する=嫌なことをされる」と猫は感じてしまうのです。そして、その嫌なことを避けるためにトイレを我慢し、便秘を招いてしまうことがあります。長毛種で汚れてしまった場合を除き、基本的にはトイレ後のケアは猫自身にさせてあげましょう。

2.頻繁に抱っこする

抱かれる猫

猫は基本的に拘束される行為を苦手としています。抱っこもそのひとつであり、頻繁に抱かれることに対してストレスを感じる可能性があります。猫とのスキンシップは抱っこだけではありません。猫が好む場所を撫でてあげるだけでも立派なスキンシップといえます。

猫のほうから膝に乗ってきたり、抱っこを好む猫の場合は要求を受け入れてあげましょう。ただし、猫が離れようとしたら速やかに離してあげてください。

3.アルコールを含む除菌シートでケアをする

ケアを受ける猫

ペルシャ系の猫種やエキゾチックショートヘアなど、いわゆる「鼻ぺちゃ猫」はお顔周りのケアが必要です。これらの猫種は目から鼻にかけて通っている鼻涙管という器官が詰まりやすくなっています。そのため、目ヤニや涙のあとが残る涙やけという症状が出やすくなるのです。これは命に関わる問題ではないものの、感染症のリスク対策としてケアが大切になります。

しかし、ここでアルコールを含む除菌シートでケアをしてはいけません。アルコールには刺激性があり、痛みが生じたり、粘膜が刺激されることで充血の原因になります。ケアの際はまず飼い主さんの手を清潔にし、水で湿らせたコットンでケアをするようにしてください。身体を拭く場合も同様です。人肌程度に温めた蒸しタオルなどで優しく拭くようにしましょう。

4.短毛種をお風呂に入れる

入浴する猫

猫は、基本的に自分自身で身の回りのケアをし、清潔に保つことができます。特に短毛種は好む場合を除き、無理に入浴させなくても大丈夫です。汚れが気になる場合は、先ほどご紹介した蒸しタオルを活用しましょう。

5.何でもおもちゃにする

遊ぶ猫

猫にとって遊びは大切です。野生の本能をくすぐり、狩りをしている気分になれることから猫らしい生活には欠かせません。だからといって、何でもおもちゃにすることは危険を伴います。例えば、飼い主さん自身の手足をおもちゃに見立てること。これは、飼い主さんにとって思わぬ怪我につながります。その怪我が感染症を引き起こすことも考えられるため、危険な行為です。

また、身近にあるものをおもちゃにする場合も注意が必要です。誤飲の原因になりうるものは、おもちゃとして活用しないか必ず見守るようにしてください。充電器のケーブルも危険です。遊びとして普段使用しないものを活用したとしても、それが癖になればコンセントに刺さっているケーブルでも遊んでしまう可能性があります。感電を予防するために絶対にやめましょう。

必要とするお世話はケースバイケース

猫のブラッシング

どのようなお世話を必要とし、何がやりすぎになってしまうかは正直ケースバイケースです。ある猫には必要としていないものでも、それを必要としている猫もいます。ここでは短毛種・長毛種ごとに必要としているお世話をご紹介いたします。

短毛種に必要なお世話

短毛種は比較的お世話が簡単です。ブラッシングは週に一度程度、入浴は猫の好みに合わせて判断してください。強いて言うならば、爪のケアは怠らないようにすることをおすすめします。これは、短毛種の場合とても活発な猫がいるためです。

運動好きな猫の場合は、特に爪を伸ばしたままにしないように気をつけましょう。爪が引っかかると怪我の原因になります。ちなみに爪切り自体は短毛・長毛問わず必要なケアです。

長毛種に必要なお世話

長毛種は短毛種に比べ、必要としているお世話が多くなります。長毛種にとって大切なお世話は次のようなものです。

  • 毎日ブラッシングをする
  • 足裏やおしり周りの毛をカットする
  • 月に一度はシャンプーをする

長毛種は毛の長い品種であるため、何と言っても被毛の手入れが欠かせません。放置してしまうと毛玉ができたり皮膚疾患の原因になります。猫種にもよりますが、基本的には毎日最低でも一度のブラッシング、月に一度のシャンプーを必要としています。シャンプーによって余分な被毛を洗い流すことで、清潔さを保つことができます。

そして、毛球症(グルーミング時に口に入った毛が、胃や腸に詰まってしまう疾患)を予防することができます。シャンプーは必ず猫用のものを使用してください。また、長毛種特有の足裏に生えた毛も住宅環境によってはケアが必要です。

フローリングで生活する場合、毛が生えている状態では滑ってしまいます。転倒による怪我も危険ですが、関節への負担もかかります。可能であれば、ペット用のバリカンで処理をすることをおすすめします。さらに長毛種の場合は、おしり周辺の毛も長く汚れてしまうことがあります。予め肛門付近の毛をバリカンで刈り、汚れそうな箇所は短めにカットすることでお世話が楽になります。

先ほどご紹介した通り、毎回おしりを拭かれることはストレスになってしまいます。お尻が汚れやすい長毛種の場合は、月に一度程度被毛のケアをすることで、ストレスの軽減にもつながります。

まとめ

安心する猫

現代の猫たちは人間との結び付きが強くなっています。だから毎日のお世話は、猫にとって欠かすことのできない大切なものであることに変わりありません。

ただ今回紹介たように、中には猫にとって負担になってしまうものもあります。猫の特性や、愛猫の個性に合わせて、必要とするケアと猫自身に任せるセルフケアを見極めていきましょう。

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