猫のスフィンクス、大きさの目安
体高
- 体高24cm~26cm
スフィンクスの体高は24cm~26cm程で、大きさは中型猫に分類されます。ボディタイプはセミフォーリンに分類され、丸みのあるくさび型の頭部に、やや短いボディー、細身に見えるけれども筋肉質でずっしりとしていることが特徴です。
体重
- 体重(オス)3.0kg~6.0kg
- 体重(メス)2.5kg~4.0kg
スフィンクスはオスとメスでは大きさはほぼ変わらないものの、オスの方が体重が重くなる傾向があります。毛がない代わりに、体を守るための皮下脂肪が比較的多く、筋肉質です。
体中にあるシワも特徴的で、キャットショーではシワが多いスフィンクスがより評価が高くなる傾向にあるそうです。
子猫の大きさ
生後3カ月頃の子猫期のスフィンクスは、体高が15cm~20cm、体重が1kg程です。子猫の時期は筋肉量が少ないため体重も軽めです。スフィンクスの子猫も成猫同様に、毛がなく体中にシワが寄っています。
成長するにつれて筋肉量も増えてしっかりとした体つきになるので、子猫期は栄養バランスの取れた食事を心がけてください。成猫になったときの体の大きさにも影響しますので、食生活や運動内容に気をつけて育てましょう。
猫のスフィンクス、見た目の特徴
被毛がない
猫のスフィンクスの一番の特徴は「被毛がない」ということでしょう。別名「カナディアン・ヘアレス」とも呼ばれています。
正しくは被毛が全く生えていないわけではなく、産毛のような毛が生えているので、短毛種に分類されます。触り心地のよさが病みつきになり、多頭飼いする飼い主さんもいるようです。
スフィンクスの毛色は皮膚にあらわれる色や模様のことを指します。被毛のカラーはブルークリーム&ホワイト、ブラック&ホワイト、薄いぶち模様、ホワイト、キャリコ、タビー、ブラックトーティー、チョコレートポイントなどバラエティー豊富です。模様の大きさや出方もさまざまで、カラーでも楽しめる猫種と言えるでしょう。
ヒゲがない
体の大きさに比べて顔が小さいスフィンクスには、ヒゲがないことも特徴のひとつです。本来猫のヒゲは、周囲の些細な動きを感知したり、平衡感覚を保ったりする重要なセンサーの役割を果たします。スフィンクスはヒゲがない分、頭を振ることでいろいろなものを察知します。
スフィンクスの飼い主さんの話を聞くと、「猫が物にぶつかりやすい」「狭いところに猫がはさまるなど」などの声もあるので、ヒゲがないスフィンクスが暮らしやすいよう飼育環境を整えることも必要になるでしょう。
耳や目が大きい
スフィンクスは顔の大きさに対し、とても大きな耳と目を持つことも特徴としてあげられます。独特な顔立ちなので、怖いと思う人とかわいいと思う人に意見が分かれることもあるようです。
レモン型の大きな瞳はブルー、アクア、グリーン、ヘーゼル、イエロー、ゴールド、カッパー、オッドアイなどの色があります。きれいに輝く大きな瞳が印象的で、魅力的です。
猫のスフィンクスは飼いやすい
しつけやすい性格
- 好奇心旺盛
- 賢い
- 人懐っこい
- 甘えん坊
猫のスフィンクスは、賢いサルと人懐っこい犬の性格を足したような猫らしくない猫と表現されることもあります。賢さを持っているので苦労することなくしつけられるでしょう。好奇心旺盛で人懐っこく、子どもの遊び相手にもなってくれます。
甘えん坊な一面も持ち合わせているので、長時間の留守番はストレスになる場合もあります。留守番はできるだけ短時間で済むように調整して、猫が寂しくならないように工夫しましょう。
ブラッシングが必要ない
猫のスフィンクスは毛がないのでブラッシングをする必要がありません。皮脂が溜まりやすいので、週に1回~2回程度シャンプーをしてあげましょう。
ペット用のシャンプーなど刺激の強いものは避け、肌に優しいボディソープやせっけんで洗ってあげます。シャンプーのし過ぎは、皮脂を流しすぎてしまい乾燥肌の原因になるので、体の大きさに関係なくシャンプーの回数には気をつけましょう。
猫アレルギーを引き起こしにくい
猫のスフィンクスは毛がないので猫アレルギーを引き起こしにくいと言われています。抜け毛がほとんどないことため、アレルギーのリスクは減りますが、ゼロではありません。
猫の皮膚に長時間接触したり、猫に舐められることで猫アレルギー症状が出てくることもあります。気になる方は猫を飼い始める前にアレルギー検査を受けられるとよいでしょう。
猫のスフィンクスのスキンケア
体を拭く
猫のスフィンクスのお手入れとして、毎日蒸しタオルで体を拭いてあげましょう。通常皮脂は猫の被毛に吸収されますが、スフィンクスの場合、肌の表面に皮脂が溜まってしまうため皮膚病になりやすいとされています。しわが深い部分は特に皮脂が溜まりやすいので、しっかりと拭いてあげましょう。
蒸しタオルは、タオルを濡らして固く絞り、電子レンジで30秒~1分程温めます。そのまま拭いてしまうと熱くてやけどをしてしまうので、タオルを広げで温かいと感じる温度に冷ましてから拭いてあげましょう。体の大きさに適したサイズのタオルを使うと拭きやすくなります。
ケガに注意
猫のスフィンクスは毛がないので、ちょっとしたものに引っかかるだけでもケガをしてしまうことがあります。おもちゃは猫がケガをしないように、角の尖った部分があるものは避けてください。家具の角や取っ手などは、クッション材などでカバーしてあげましょう。
猫自身の爪でケガをしてしまうこともあります。2週間に1回は爪切りをしてください。留守番をさせる場合にもケガにつながるものが落ちていないか確認しましょう。
日焼け対策
猫のスフィンクスは、毛がなく肌が露出しているので、紫外線にも注意が必要です。紫外線の浴びすぎは皮膚がんの原因にもなります。直射日光が当たらないようにシェードやレースのカーテンをつけたり、猫にあった大きさの洋服を着せたりして対策をしましょう。
スフィンクスは夜行性なので、昼間は寝て過ごすことがほとんどです。直射日光が当たらないところに、ちょうどよい大きさの居場所を作ってあげるとよいでしょう。
温度管理
猫のスフィンクスは被毛がない分、体温は通常の猫よりも4℃程高くなっています。猫のスフィンクスは、暑さにも寒さにも弱いので、飼育する場合は必ず室内飼いをしましょう。
室内の温度は25℃前後、湿度は50~60%程に保つことでスフィンクスが快適に過ごせるようになります。
個体差もありますので、飼っている猫にとって最適な室温に調整しましょう。部屋の大きさにもよりますが、部屋を閉め切らずに猫が行き来できるようにしておくと風通しもよくなり、猫自身が快適な場所を見つけて過ごせるようになります。
まとめ
スフィンクスは日本ではまだまだ希少性の高い猫とされており、他の猫とはかけ離れた姿に怖いと感じる方もいるかと思います。
しかし、抜け毛の心配もなく、室内でも飼いやすい大きさであることに加え、甘えん坊で人懐っこい性格なので、とても飼いやすい猫です。子どものよい遊び相手にもなってくれるでしょう。
毛がないので、スキンケアは日常的に行う必要があり手間はかかりますが、スフィンクスにとっては飼い主さんと過ごす大切なスキンシップの時間になります。家族の一員として猫のスフィンクスを迎え入れたときは、愛情を持って育ててあげてくださいね。