猫が喜ぶマッサージ方法!やり方の手順や注意点もご紹介

猫が喜ぶマッサージ方法!やり方の手順や注意点もご紹介

人間はマッサージされると気持ちの良さを感じますが、猫にとってマッサージはどうなのでしょうか?猫は敏感な体の部分も多く、触られるのを嫌がる子もいます。ですが正しく行えば、猫も人も癒やされ快適な時間となることでしょう。さて猫マッサージについて、詳しくみていきましょう!

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

猫をマッサージする効果

黒猫

猫をマッサージすると良いことがあります。それは、猫の体の血行促進とリラックス効果が得られることです。

その他にも猫をマッサージすると、ストレス解消、疲労回復、血行促進、下痢や便秘、食欲増進、咳や鼻づまりなどの症状改善効果や、そして飼い主との間で絆が深まります。信頼関係がよりアップすることでしょう!

リラックス効果は猫だけではなく、マッサージをする側の人間も得られるようです。猫を触ることで、心拍数が安定する、というデータもあります。お互いのために、できれば行いたいですね!

猫のマッサージの注意点

白猫

猫にマッサージと言っても、力を入れて強くグリグリする必要はありません。猫が痛い思いをしてしまうと、もう2度と触らせてくれない可能性もあります。あくまでも優しくソフトタッチで、さらに飼い主さんが爪を短くして、猫の皮膚を傷つけないようにマッサージを行いましょう。

また、猫にマッサージを行うタイミングも大切です。毛づくろい中やご飯中、遊びに夢中になっている時などは避けましょう。また猫の食後すぐや、激しい運動をした後も行わない方がベターです。

できるだけ猫が落ち着いて横になっているとき、ゴロゴロ鳴いているときなど、リラックスしている時を見計らってマッサージをします。ちなみにマッサージしていると、猫のお尻からニオイのする液体が出ることがあります。強いニオイがするので、すぐに拭きとれる準備をしておくと安心です。

持病がある猫の場合も、不用意にマッサージすることが逆効果になってしまうこともあります。その場合は、担当獣医師に確認してからマッサージを行うようにしましょう。

マッサージのリラックス効果を高めるため、アロマオイルの使用を考えることもあるかもしれませんが、アロマは猫にとっては有害となるものが多いので使ってはいけません。

猫のマッサージの方法、手順

黒猫と飼い主

いよいよ具体的な猫マッサージの仕方です。誰でも簡単に行えますよ!!

【手順1】猫がリラックスしているか確かめる

前述したようにマッサージは猫のリラックスタイムに行います。ご飯を食べた直後や毛づくろい中は避け、猫がじっとしている時間なのかを確かめましょう。ご飯を食べた後は、2時間位経ってから猫にマッサージが良いでしょう。

猫がリラックスしていることが確認できたら静かに近づきます。猫の撫でられて喜ぶ場所から始めて、より猫のリラックスを誘うようにします。同時に猫に声を掛けても良いでしょう。

猫がゴロゴロいったり、あなたに向かってマズルをあげたりしたら、リラックス度マックスです!抱っこ好きな子でしたら、抱っこをしてマッサージしても良いですし、嫌いな子は抱っこせずに行いましょう。

【手順2】マッサージを始める前に自分もリラックス

猫にマッサージを始める前に、まずは自分自身がリラックスをしましょう。緊張していては、それを猫が察して嫌がることもあります。マッサージをする時間は、一日5分から10分程度が適当です。もちろん、猫が嫌がる仕草を見せるようでしたら中断します。

マッサージは、猫が触られるのが好きな場所から始めましょう。ゆっくりとマッサージをすることで、猫も快適さを感じてくれるでしょう。また触れる時は、なるべく手の平全体を使うようにします。顔などの細かい部分は指先を使う場合もありますが、背中やお腹などの広い場所は、手の平でマッサージする方が良いでしょう。

そして常に猫の反応を確かめましょう。猫が立とうとする時は、もうマッサージを止めて欲しい、という合図です。突然かんだり引っかいたりするのは、マッサージに痛みを感じたからでしょう。

逆に猫が、ゴロゴロいったり、瞬きをしたり、ぼーっとしたり、眠りに落ちたりしていたら、マッサージが猫に心地良い証拠です。

【手順3】猫マッサージスタート!!

前置きが長くなりましたが、いよいよ、猫にマッサージを始めていきましょう!

まずは猫の顔からです。手の平を使い、猫の頭から首の後ろにかけて、ゆっくりと円を描くように引っ張るようにマッサージします。耳の根元は指で揉むようにマッサージします。

次に猫の顎と首を指を使って、優しく、ゆっくりと円を描いてほぐしてマッサージしていきます。首を押さないように注意しましょう。

続いて猫の顔に入りますが、頬やおでこは指でくるくるとマッサージを行います。顔の両サイドは手の平で。子猫の頃に母猫が顔を舐めていたため、顔のマッサージを喜ぶ猫は多いようです。もし猫が快適さを感じているのであれば、目の周りや鼻の頭などもマッサージさせてくれるでしょう。

【手順4】猫の体をマッサージ

猫の体のマッサージは、まず、手の平で頭から尻尾にむかって数回、撫でます。そうする事で猫の体の力が抜けますので、次に肩から前足をマッサージしていきましょう。猫の前足の付け根部分は、親指とその他の4本の指で挟むようにします。そして円を描くように、優しくくるくるしていきます。

肩が終わったら背中に移りますが、猫が触られても平気そうだったらマッサージを行ってください。指先を軽く曲げ、背中を手で全体を使って、猫にくるくるマッサージします。

猫の様子を見て、できそうでしたらお腹も同様にマッサージしていきます。お腹を触られるのに抵抗を感じる子もいますので、無理はしないでください。お腹は猫の非常に無防備な場所ですので、より優しく猫の胃から下にマッサージを行います。

最後にしっぽの付け根をマッサージします。ここはとても敏感で、触られるのを嫌がる子も多いです。猫が嫌がったら、すぐに止めるようにしてください。

【手順5】ついでに猫の健康チェック!!

猫のマッサージをしている時、一緒に健康チェックも行ってしまえば一石二鳥です!チェックする場所は猫の被毛と皮膚、そして全身です。

被毛は、猫のツヤがなくなっていないか、抜けている部分がないかなどを見ていきます。皮膚は炎症がないか、傷がないか、ダニなどは付いていないかなどをチェックしましょう。全身をマッサージしている時、猫にしこりやこぶなどが、できていないかも確認しましょう。肉球周辺も忘れずに!

もし猫に気になる異常があれば、獣医師に相談しましょう。

猫のマッサージを実践!

ブラッシングれる猫

我が家の猫をマッサージしてみましたが、結構気持ち良さそうにしていました。猫が本当にリラックスしている時でないと、マッサージは中々させてくれない気がしました。でもゴロゴロ言いながら、目を細めてトロけて行く猫の様子は、見ていてこちらも癒やされます! 猫マッサージ、オススメです。

猫にマッサージできるツボがある

猫の体にもツボがあり、そのツボをマッサージで刺激することで、体を活性化させたり、健康増進につながるようです!ツボの場所を目安にして、マッサージするのもよいかもしれません。

猫の風邪に効くツボ

猫の初期症状なら、猫の首と頭の付け根「風池(ふうち)」を揉み、咳症状なら、あごの下のくぼみ「廉泉(れんせん)」を綿棒で優しく押し、胃腸の症状なら、しっぽの先「尾先(びせん)」をつまみます。

猫のストレス対策に効くツボ

猫のストレス軽減に効くツボは、両目の上の「攅竹(さんちく)」を優しくゆっくり押し、心を落ち着かせるツボは、猫の前足の薬指と小指の間の付け根「液門(えきもん)」、前足の一つだけ離れた肉球の下「神門(じんもん)」の2つを綿棒で優しく押します。

猫の胃やイエットに効くツボ

猫のイエットに効くツボは、猫の肋骨側から数えて4番目の腰椎の両脇「大腸兪(だいちょうゆ)」、そこから骨盤にあたる両脇「小腸兪(しょうちょうゆ)」を揉みます。ここを刺激することで、排せつを促す効果が期待できます。

猫の胃を丈夫にして、食欲をコントロールする「中睆(ちゅうかん)」は、胃の上当たりを「の」の字を書くようにマッサージで刺激します。

まとめ

目をつむる猫

普段猫を撫でることは多いと思いますが、それだけでも立派なマッサージになっているのではないでしょうか?

ですが、やり方を知ってマッサージを行えば、より猫も快適ですし、リラックスさせてあげることができると感じます。誰でもすぐに実践できる、猫マッサージ。日々の日課に、取り入れたいものの一つです!

監修獣医師による補足

猫ちゃんへのマッサージはリラックス効果を得られることが目的ですが、医療的な側面もあります。全身をくまなくマッサージすることで皮膚や被毛の異常やシコリの早期発見に繋がります。特に悪性の腫瘍であった場合、発見した際の大きさによってその後が大きく変わってくるのでこういったマッサージを通して日々のスキンシップの中で気軽に確認できれば一石二鳥ですね。

獣医師:長谷川諒
投稿者

20代 女性 うみか

猫ちゃんにマッサージをよくします。
獣医師に教えていただきました。猫ちゃんが、ガンで入院したりした時期に体のマッサージをすることで、免疫力を高めることができることを知りました。お腹や首は大切な内臓や神経があるのでさわらないでくださいと言われましたが、背骨に沿って軽く撫でたりマッサージをしてあげると病気の予防になるそうです。
触ると嫌がる場所は、無理に触らないようにしましょう。猫ちゃんが気持ちよくて目を細めだすと成功です。力はいれずに、マッサージをしてあげるのがコツですよ。

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