猫の老いはどこから?飼い主ができること4つ

猫の老いはどこから?飼い主ができること4つ

どんなに可愛く無邪気な猫でも、老いていきます。いつまでも若々しくいて欲しいと願うために、飼い主さんができる事をして行きましょう。老いをくい止めるには、予防対策が必要になると言えるでしょう。猫の老いについて飼い主さんができることを紹介してみました。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

飼い主が猫にしておくべきこと

ベッドの上で眠そうにしている猫

愛猫に長生きして貰うために心がけたいことをご紹介します。

1. 年齢に見合ったフード

猫と餌

毎日の食事は、年齢とともに変化してきます。猫のフードは、年齢に見合った栄養を含んだものでなくてはいけません。

子猫には、子猫用を与えなければいけませんし、成猫になり年齢を重ねていくとシニアフードに切り替える時期になってきます。もちろん、年齢だけでなく健康状態や体重を気にしながらフードを選ぶ必要もあります。

一般的にシニアフードに切り替える時期は、7歳~10歳を目安に、成猫用からシニア猫用にするのが良いと言われています。

2. 適度な運動と肥満対策

走る猫

猫が運動をしなくなっていくのは、年齢も関係しています。高齢になるにつれ、体を動かすことが減っていきます。猫が適度な運動をするように心がけてあげなければ、健康を損なっていくこともあります。

おやつ類を多く食べていたり、ごはんを食べたいだけ食べ続けていると、栄養バランスが崩れたりカロリー過多になって肥満になってきます。猫も高齢になり、代謝が悪くなったり、消化機能も低下したりしますので、若い頃のままの食事と言う訳にはいきません。猫の食事管理や、運動管理は、病気へのリスクを減らす重要なカギになります。

3. 快適に過ごせる環境

寝ている猫

猫に快適に過ごせる環境を作ってあげるのは、飼い主さんの役目です。猫にとっても睡眠はとても重要です。快適に過ごすためには、睡眠時間も大きなポイントです。

ストレスを溜めない生活環境を、心がけてあげなければいけません。猫が好きな環境、高い所や静かな所、狭い場所などがあるとストレスも軽減されるでしょう。猫も歳を重ねると睡眠時間が長くなります。安心して眠れる場所や、ぐっすり眠れる室内の温度も大切です。

4. 猫のスキンケア

ブラッシングして貰う猫

年齢は見た目に出ると言いますよね。猫も見た目から、大体の年齢がわかるのです。人間で言うと、シワやほうれい線などが目立ちます。

猫の場合は、シワはわかりませんが皮膚のたるみから年齢を感じさせるのでしょう。また、被毛のツヤが失われることも多いです。中身はさておき、見た目はおじさん、おばさんにならないようにスキンケアをして、若さを保ってあげたいですね。スキンケアと言えば、爪切り、ブラッシング、歯のケア、マッサージなどをきっちりしておくのが良いでしょう。

猫の老いの見分け方

布団の上で眠っている老猫

睡眠時間が長くなる

単純に、猫の睡眠時間が増えたり、長くなったりすると老いを感じさせます。活動時間が短くなり、寝ていることが増えるようになります。ご飯とトイレ以外は、睡眠というサイクルになってきます。眠ってはいなくてもお気に入りの場所でじっとしている時間も増えるでしょう。

白髪がでる

猫の個体差にもよりますが、ヒゲや顔周辺に白髪のような毛がでてくると老いを感じます。チラホラあった白髪も、お腹や背中にも徐々に増えだしてくることもあります。

毛づくろい、爪とぎの回数が減る

猫は歳を重ねると、日々の習慣が減ってくる傾向が目立ちます。毛づくろいや爪とぎの回数が減ってきます。これらを怠るとどうなるかと言うと、被毛がベタついたり毛割れしたり、顔を洗わなくなると目ヤニがついていることが多くなります。

また、爪とぎをあまりしなくなった猫ちゃんでは、以前よりも頻繁に爪を切ってあげる必要もあります。歳をとると行動や好奇心が弱り、動くのが面倒くさくなったり、鈍くなってしまったりするようです。

毛の質が変わる

毛並みもよく毛艶が良かった猫が、毛の質が悪くなると老いを感じさせます。毛の質は、色んな原因によって変化します。食事やストレスや病気によっても影響を受けますが、年齢による老化でもあるのです。毛の質が変わるほかにも、抜け毛が増えたりフケが出やすくなったりするようです。

歯の状態が悪くなる

猫も歯の状態で、年齢がある程度わかると言います。猫の歯も色素沈着をしたり、歯肉炎によって抜けやすくなったりと老いがでてくるようです。猫は自分で毎日歯磨きをする習慣がないので、白かった歯も黄ばんだり汚れたりしてしまいます。口臭がきつくなる、歯がすり減る、歯茎が黒ずむなど、状態が悪くなってきます。若い頃から歯磨きができれば一番良いのですが、出来なかった場合には歳をとってから治療が必要になることもあります。

筋肉が痩せる

運動をしていた頃は、筋肉も張りがあり体つきがかたくても、老いだすと筋肉が痩せてたるんできます。太腿の筋肉が痩せたり、お腹がぶよぶよしたりしてくるでしょう。筋力が低下すると、高い場所にも上がれなくなってしまいます。

感覚機能の低下

こんな症状も老いのサインかもしれません。耳が遠くなる、目が悪くなる、鼻がきかないなどは、感覚器官の機能が低下してきているからです。飼い主さんの動きに鈍感になる、ご飯のにおいを判別できずに食べなくなる、高音に反応しないなどが見られれば、ひとつとして老化が考えられるでしょう。感覚機能が低下すると不安になり、以前よりも飼い主さんにまとわりつくことが多くなる子もいるようです。

まとめ

さっちゃん

猫の老いを少しでもくい止めるには、飼い主さんの力が必要です。猫は、人間よりも早く歳をとります。早く歳をとるぶん、体や機能の変化も早いのです。

老いを感じるのは、猫の個体差もあるので何歳からとは一概に言えません。なので、見た目に変化が現れたときに、老いを感じるのでしょう。自然に老いていく分には、問題ないのかもしれませんが、一般的に高齢と言われる年齢よりも早く老いのサインが見られた時には、それは年齢のせいではなく何かの病気の可能性も考えてみて下さい。

監修獣医師による補足

高齢の猫ちゃんで気になることと言われて腎不全が頭に浮かぶ飼い主さんも多いと思います。

腎臓の機能がある程度低下すると多飲多尿や口臭などの症状に気づけるようになりますが、腎機能の低下は症状が現れる前から始まっています。

1年に1回や半年に1回程の健康診断(血液検査)を行ってできるだけ早期に腎機能の低下に気づいて投薬を始めると、腎不全の進行を遅らせることができます。

また、関節炎も高齢の猫ちゃんで多く見られます。前はお気に入りだった高い所にのぼらなくなった、トイレの敷居をまたげずにトイレを失敗するようになった、といったことが見られたら「年だからしょうがない」と思いこむ前に、一度診察を受けてみましょう。

関節炎による痛みのせいで起こっていたことなら、お薬で良くなり以前のように動けるようになることもあります。

視力や嗅覚などの感覚が衰えるのも、単に老化が原因のこともありますが、腫瘍や感染症の可能性もあります。高齢の猫ちゃんでも、以前とは異なる点が見られたら病院を受診する、また定期的な健康診断を受けることが大事ですね。

獣医師:木下 明紀子

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