猫の寿命は何で決まる?幸せな一生を送ってもらうために出来る事

【獣医師監修】猫の寿命は何で決まる?幸せな一生を送ってもらうために出来る事

人と猫が暮らしていると「いつまでも一緒にいたい」と感じるものですが、人よりも猫や犬などの動物の方がどうしても寿命が短いですよね。では、猫の寿命が短いのはどうしてなのでしょうか。幸せに長生きしてもらうための秘訣も含めてご紹介したいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の平均寿命はどのくらい?

遠くを見つめる猫の横顔

猫の平均寿命はどのくらいでしょうか。実は猫の平均寿命は年々伸びており、現在はおおよそ「15.3歳程度」とされています。

これは室内飼いの飼い猫の平均寿命が長くなっており、野良猫や外で放し飼いをされている猫は残念ながら寿命は短くなっています。

またギネス世界記録は、史上最長寿命の猫派アメリカで飼育されていた「クリームパフちゃん」というメス猫で、その年齢は38歳と3日というご長寿でした。

猫の寿命の決め手とは?

毛布に包まれてくつろぐ2匹の子猫

暮らす環境の違い

猫は住んでいる環境によって寿命は大きく変わってきます。それは「室内飼い」か「放し飼い」かということです。同じ飼い猫でも、外で放し飼いをしていると「感染症などの病気」になるリスクが増加したり、車や自転車などによって轢かれたりするなどの「事故」の確率が上がってしまうからです。

ですから、野良猫や外で放し飼いされている猫は、室内飼いの飼い猫よりも平均寿命が大変短くなってしまうことが理由の1つとしてあげられます。

品種によるもの

猫には様々な品種がいますが、その種類によっても平均寿命が異なると言われています。具体的には混血猫や日本猫であれば、平均寿命またはそれ以上に生きることもあるようです。

全ての猫に当てはまるとも言えませんが統計的に見ると、アメリカンショートヘアやラグドールなどは平均寿命よりも少々短めの傾向。また、マンチカンやメインクーン、ノルウェージャンフォレストキャットなども寿命が平均よりも短いとも言われているようです。

このように品種によって寿命に差があるのは、品種特異的な疾患が影響をしている原因が考えられるようです。

猫と幸せに暮らすには?

飼い主に抱かれたアメリカンショートヘアの子猫

では、寿命が短いと言われる猫であっても、少しでも幸せに長生きをしてもらうにはどのような工夫をすれば良いのでしょうか。飼い主さんができる方法についてご紹介させていただきます。

室内飼いにする

まず、猫を飼うときには「命を大切にする」ということから始めなくてはいけません。感染症などのリスクや事故の確率を考えると、基本的には室内飼いにし、外には出られないように脱走防止のゲートをするなどの工夫が必要でしょう。

たとえ自宅が狭くても、キャットタワーやキャットウォークがあれば十分な運動をすることができます。ですから、放し飼いは避けるようにしましょう。

食事について

猫に特に気をつけてあげなくてはいけないのが、毎日与える食事についてです。食べ物は、おやつばかりをあげてしまうと糖尿病などの病気になってしまったり、栄養バランスが偏ってしまったりして、猫の健康に良いとは言うことができません。

まずは、あげすぎずに適正量を与えるということを踏まえてから、猫にとって健康的と言える食事を与えるように努めてあげましょう。

生活環境

猫にとって日々の暮らす自宅の生活環境も非常に大切です。例えば、飼い主さんが足場がないくらい部屋を散らかしてしまっていると、猫も十分に走ったり遊んだりすることができずに「運動不足」を招いてしまう可能性があります。

猫は体を動かすことでストレス発散や、体の消化のサポートをしていますから、キャットウォークやキャットタワー、おもちゃを設置して「体を動かすことができる環境づくり」も心がけることが大切です。

ストレスを与えないようにする

猫はストレスを感じやすい神経質な生き物なので、ストレスを抱えてしまうと結果的に寿命も短くなってしまうことがあります。

日頃からストレスを抱えないようにするためにも、コミュニケーションをとるようにし、猫のストレスになりやすいと言われるテレビやピアノなどの「音が大きなものは避ける」「小さな音にする」などということを心がけることが大切です。

まとめ

飼い主の膝の上で気持ちよさそうに眠る猫

猫の平均寿命は年々増加傾向にありますが、現在でも野良猫や放し飼いをされている猫は感染症や事故などが原因によって、寿命が短くなってしまうことがわかっています。

少しでも愛猫に幸せに長生きしてもらうためには、過度のストレスを与えないようにし、日々の暮らしの環境について飼い主さんが見直すことが大切です。

監修獣医師による補足

猫が健康に長生きするためには、予防も大切です。
ワクチンを打つことで猫風邪(ヘルペスウイルス感染症やカリシウイルス感染症など)や命に係わる猫汎白血球減少症(猫パルボともいわれます)、クラミジア感染症などを予防することができます。予防ですので、全くこの病気にかからないというわけではありませんが、かかっても症状が軽くなります。
また、猫にもフィラリア感染症があります。呼吸困難や、喘息のような症状、突然死の原因になるといわれています。犬と違い猫のフィラリア症は、治療が困難な病気ですので予防が第一です。
最近ニュースで耳にするようになった「SFTS」という病気は、マダニから猫に感染します。その結果、猫からヒトへ感染を起こしてしまう経路もある病気です。他にもマダニが原因でヘモプラズマ症という貧血を引き起こす病気になることもあります。ノミも猫に瓜実条虫という寄生虫を媒介したり、ノミアレルギーという皮膚疾患を引きおこすことがあります。

このような病気は、予防することで防ぐことができます。予防できる病気はしっかり予防し、猫が元気で長生きできるようにしてあげましょう。
定期的な健康診断も病気の早期発見につながります。1年に1回、7歳以上になったら半年に1回の健康診断をお勧めします。

獣医師:平松育子

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