猫の活動時間は夜?猫の一日のサイクル

猫の活動時間は夜?猫の一日のサイクル

猫って夜行性なイメージがありますよね。しかし、猫を飼ってみると実際には異なる猫の一日のサイクルが分かってきました。今回は猫の活動時間やそのサイクルについてご紹介させていただきます。

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

猫の夜行性は勘違い?

仲良くくっついて寝る二匹の子猫

猫ブームによって、猫を飼っていらっしゃるご家族も多く見受けられるようになってきましたが、猫って皆さん「夜行性」のイメージが強いですよね。しかし、間違いと言うほどでもないのですが、猫って「夜行性ではない」ことが分かってきました。

確かに「夜になると活発に行動しているイメージ」があり、夜になると走り回ったり遊んだりしていますよね。「夜行性」か「昼行性」かで言えば「夜行性」なのですが、正しくは「薄明性」の時間帯に猫は一番活発に行動します。

薄明性とは

夕方と猫

薄明性とは、

  • 早朝の薄暗い時間帯
  • 日が落ちた夕暮れの時間帯

などの時間帯を指し、様々な動物がいる中でライオンや猫などの「ネコ科」は、この時間帯に活発に行動するのです。なぜこの時間帯に活発に行動するのかと言えば、「狩猟」が関係しています。

猫は自分でネズミや鳥などの小動物を狩猟して暮らしていたとき、「獲物の行動時間」に活発に動き回っていました。それにより明るい時間帯に「体力を温存させるため」にうたた寝をして、そして真夜中もきちんと眠ります。

そして鳥などの小動物が動き出す時間になれば、猫は「ハンティングの時間」として動き出すのです。

飼育されている猫は夜行性なの?

どこかをじっと見つめる猫の横顔

では、野良猫や狩りをして生息をしていた野生の猫が薄明性だと分かっていても「自宅で飼っている家猫」はどうなのでしょうか。猫は夜であっても目を爛々とさせて、暗がりでもへっちゃらですよね。

しかし、家猫の場合は動物の本能である薄明性の行動パターンとは少々異なるようです。

部屋が明るいことで異なる

明るい部屋でくつろぐ猫

日中に電気をつけ、夜間には消された状態に置かれた環境下の家猫は、「明るい時間帯にフードを食べたりトイレをしたりするなどの行動をする」ことが分かっています。家猫は野良猫の1.5倍程度、行動が飼い主の生活よりになるというデータもあります。

しかし、本能的にハンティングの時間帯である早朝や夕暮れ時になれば、「お腹が空いた」とニャンニャン要求鳴きをすることもありますよ。やはり、本能は家猫となっても忘れられないのですね。

猫の一日のサイクル

布団に包まって気持ちよさそうに眠る猫

猫の一日のサイクルって把握できているようで、「何をしているか」わからないこともありますよね。

猫の語源は「寝子(ねこ)」であると言われるほど良く眠る動物です。実際に一日の半分は寝て過ごしています。そして、次に何をしているかと言うとグルーミングやうたた寝です。

猫はきれい好きな動物で、自分をリラックスさせる効果もあるのでグルーミングをたくさんします。そして、体力温存のためにうたた寝も暖かい日差しの中で日向ぼっこをして過ごします。

このときに、なぜ熟睡をしないかと言うと「天敵に襲われてしまうかもしれない」という本能から深い眠りにはつかないのです。

ですから一日のサイクルとしてまとめると、猫は早朝に目を覚まして行動を始めます。餌を食べトイレをし、そしてまたうたた寝やグルーミングなどで休息をとり体力を温存させます。日向ぼっこをしてお昼も休息し、日が沈んでくると活発に動き出すのです。

活発に動き出す時間帯になれば、家猫は「自宅をパトロール」するように縄張りを荒らされていないか、ウロウロと巡回をするようになります。いつも寝て、だらしないイメージの猫も「いざというときのために」備えているんですね。

まとめ

薄暗い中で座る猫

猫は夜行性ではなく、早朝や夕暮れ時の「薄明性」に活発に行動します。

一日のサイクルとしては、ほとんどうたた寝やグルーミングをして過ごし、動き出す時間帯になれば餌を食べたり、トイレに行ったり、パトロールをするなど、ウロウロと行動し始めるんですね。

自宅の猫の生活や行動パターンはどのようですか?

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