猫のウェットフードとドライフードの違い
キャットフードには大きく分けるとウェットフードとドライフードの2種類があります。ウェットフードは缶詰やレトルトパウチに入っているもの、ドライフードはカリカリの固いものです。しかし、見た目の違いだけでなくいろいろな違いがあることをご存知でしょうか。そこで、まずはウェットフードとドライフードの違いについてお伝えします。
ウェットフード
水分量が70%以上含まれているものがウェットフードと呼ばれています。水分量が多く含まれているため比較的消化が良いといわれています。また、1食分ずつで小分けされているため与えすぎを防ぐことができますが、ドライフードと比べ1食あたりの価格は少し高めです。ウェットフードには総合栄養食の他に一般食、栄養補完食、副食などとして販売されているものが多いのが特徴です。
ドライフード
ドライフードとして販売されているものの多くは水分の含有量が5%から10%程度です。そのため、ドライフードを与えるときは必ず新鮮な水も一緒に与える必要があります。また、ドライフードの多くが総合栄養食として販売されており、ウェットフードに比べて歯に歯垢が付着しづらいので歯周病になりにくいといわれています。開封した後も適切な方法で保存すれば比較的長く保存できることと1食あたりの値段が安いということが特徴です。
猫のウェットフードの形状
ウェットフードは保存性を高めるために缶詰やレトルトパウチになって販売されているものが多いのですが、中身の形状にも違いがあることをご存知でしょうか。
- フレークタイプ
- パテタイプ、ムースタイプ
- スープタイプ、シチュータイプ
フレークタイプとは素材の形がそのまま入っているタイプのものです。まぐろやかつおなど魚を原料としているものがフレークタイプとして多く販売されています。このタイプは缶詰で売られているものが多いです。
パテタイプやムースタイプのものは素材を細かくしたものを練ってつくられています。缶詰で売られているものの他に、レトルトパウチで売られているものもあります。ドライフードに混ぜやすい形状なので、ドライフードを食べる量が減ったときに混ぜたり、薬を混ぜて飲ませるのに使ったりもできます。お湯で溶かしてペースト状にしたものを子猫の離乳食として使ったり老齢の猫に与えたりすることもできます。
スープタイプ、シチュータイプはウェットフードの中でも水分量が一番多く、スープタイプはどちらかというと具よりもスープが多く入っています。レトルトパウチのものが多く販売されています。
猫のウェットフードのメリットとデメリット
猫はもともと自分から積極的に水分を摂ろうとしません。そのため、泌尿器系の病気にかかりやすいのです。ウェットフードにはもともと水分が多く含まれているため、ウェットフードを食べるだけで水分をある程度、補給することができます。泌尿器系の病気にかかっている猫に水分を摂ってもらう必要がある場合、ウェットフードがとても役に立つのです。
ウェットフードのカロリーは比較的低めですが水分が多く満腹感を得やすいので、肥満気味の猫に適しているといえるでしょう。いろいろな味のウェットフードが販売されているため、猫の好みに合わせて選ぶことができるのもうれしい点です。猫によっては好みに合わないとまったく口をつけない猫もいるほどなので、味のバリエーションが豊富なことは飼い主にとってもメリットになります。
デメリットとしては、価格が高めで、一度開封すると保存性に欠けるという点です。また、水分量含有量が多いため、保存性を高めるために添加物を多く配合しているものもありますので、選ぶ際に注意が必要です。
猫のウェットフード~総合栄養食と一般食の違い~
今おうちの猫に与えているウェットフードは、品名の欄にどのように記載されているのか見た事はありますか?実はこの違いで配合されている栄養素のバランスが分かるのです。
総合栄養食
日本のペットフード公正取引協議会では、総合栄養食を証明する基準としてAAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準を採用しています。この基準に適合したものを総合栄養食として表示、販売しています。
新鮮な水と一緒に与えることで必要な栄養素をバランスよく摂ることができるため、毎日の食事として与えるのであれば総合栄養食と表記されたものを選ぶことが大切です。
一般食、副食、栄養補完食
一般食や副食、栄養補完食と表記されているものは、おかずやおやつ、サプリメントのようなものにあたり、それだけを食べていると栄養に偏りが生じてしまう恐れがあります。嗜好性に優れているので、ドライフードに混ぜて食べさせたりすることもできます。
猫のウェットフードの保存方法
ウェットフードは一度開封したら食べきることを前提としてつくられています。そのため、開封したらすぐに食べきれる量を与えて、残った分は別の容器に移してラップをして冷蔵庫で保存し、1日以内に食べきりましょう。
もし1日以内に食べきれないようであればラップをして冷凍庫で保存するという方法もありますが、風味が落ちてしまうともいわれています。
猫にウェットフードを与えた方がいい時
ウェットフードは消化がよいので、子猫や老齢期の猫のように消化が上手にできない猫にとってはもってこいの食事です。また、ドライフードを与え続けていると飽きて食べなくなってしまうときがありますが、そんな時にウェットフードをドライフードに混ぜて与えると気分転換になって再び食べてくれます。
猫のウェットフードに関するまとめ
猫の飼い主さんなら、一緒に暮らしている猫にもおいしいものを食べさせたいという気持ちをみなさんが持っていることでしょう。しかし食事ひとつをとっても、間違った方法では病気の原因にもなりかねません。ウェットフードを選ぶポイントを正しくおさえて、猫に長生きしてもらいたいものですね。
女性 ゆり
初めてあげる種類だと、2回目ぐらいまでは喜んで食べるのですが、それ以降になると温めないと食べなかったりします。また、もともと小食で、1回に1缶全部食べられないため、2日に分けるようにするのですが、2日目のものは積極的に食べようとしません。やはり風味が落ちるのでしょうね。
しかし、また新たな種類にすると食べて、でもすぐに飽きて…の繰り返しです。そのため、猫缶を見せると、まっしぐらに飼い主に駆け寄る猫ちゃんが少し羨ましぐらい。ウチの猫にも、そんなふうにテンションが上がるウェットフードがあるといいのですが…。
女性 にゃコロ
また、ウェットフードは油分が多目なのかお腹を下す事もあり、お薬も処方していただき、混ぜてあげています。このお薬は逆にドライフードと食べてくれないので、臨機応変での食事管理がすこし大変です。
ただ、ドライもウェットも本当にバリエーションが豊富なので、必ず好みの合うフードが見つかっていることには大変感謝しています。
うまく使い分けて、この先も長生きしてもらうために今後も美味しいお食事をして貰いたいです。