猫に「鶏ささみ」は食べさせても大丈夫?
結論から申し上げますと、猫は鶏ささみを食べても問題ありません。しかし、与える際は決して生では与えずに、茹でて調理されたものにしてくださいね。
長い間ペット販売に携わった私の経験上では、ささみを猫に与える意味ははっきりしていますが、インターネット上の他の方の口コミや、獣医師さんの情報を集約してみると、「与える」といっても何について知りたいのか、異なる「2種類」の意味合いがあるようです。
一つは「栄養学的な意味合いで与えるべきか?」で、「毒になるのか?栄養になるのか?」という点を知りたい声でした。
そしてもう一つは「ささみを与えリスクは無いのか?」という点で、「与え続けると何か弊害が出てくるのではないか?」という不安に思う飼い主さんの声が中心でした。
これらを踏まえて結論をいうと、「健康で元気な猫なら与える必要はありません。」となります。しかし、このあたり少々誤解も多いので、今回は猫とささみの関係を詳しく解説していきたいと思います。
話の出所はペットショップ
一般的に猫を飼うケースは、ペットショップから買うか、里親を探して譲ってもらうか、拾った形で飼育するなどが普通の感じだと思います。中でもペットショップから連れてくるときに、最初のショップからの説明では「元気がないときなどは、鶏のささみを茹でて与えてください。」とよく言われます。これが、発端となって口コミで段々と伝わり、何故か「猫には鶏ささみが良い。」という誤った偏見が伝わったと考えられますね。
このショップが言うところの「与えてください。」の意味は、栄養的に鶏ささみが優れているわけでも、猫にとって必須の栄養素が鶏ささみに含まれているからではありません。それとなぜ同じささみでも、鶏ささみに限定されているのか、このあたりも注意です。ショップの説明には別の意味が含まれています。
猫にとってささみは単なる補助食品
補助食品と言っても、サプリメントやおやつなど様々ですがささみの場合は、単なる「食欲増進」でおかゆと全く同じ意味です。実は暖かく消化が良くて、お腹が膨れるというこの点だけ優れているためで、栄養的には本来どうでもいいことです。一番簡単に入手出来て、しかもお腹一杯になりやすい食べ物なので、食欲が落ちている時は便利なだけ、ということです。
手軽な猫の緊急食がささみ
子猫の場合は特にそうですが、猫は食欲が落ちて絶食を始めるとそれが癖のようになって、ますます食べなくなることがあります。猫という動物は、狩りをして生きてきた動物ですが、それもネズミのような小動物ばかりですから、どちらかと言えば「小食」の部類です。とにかく消化の早い動物の肉を内臓ごと食べることで、完全栄養食を効率よく食べてきたので、元々小食なんですね。
ですから、猫の食欲が落ちている時は食べやすい柔らかくて、温かい食事というのは療養食や緊急食として、ささみなどは便利だという事なんです。
なんで猫には鶏のささみが良いとされているの?
同じささみ肉でも「鶏ささみ」限定なのには、理由があります。まず猫に与える場合は生では決して与えませんが、必ず茹でて与えるため、このときに多くの水分を鶏のささみには含まれることになります。これが、病弱や元気のない猫にとっては良い水分補給になるんです。
他の肉では煮ると固くなるのですが、鶏ささみは茹でたてはかなりの水分が含まれます。
ささみは柔らかくて、元気のない猫には臨時食になる
成猫でも元気のない猫や病気から治った直後の場合は、食欲が無いのと同時に噛む力の体力も少ない場合があります。茹でた鶏のささみは、手で簡単に裂けることが出来るようにかなり柔らかいですから、ある程度噛んで飲み込んでも消化されます。ですからこの手軽さで、一種の療養食になっています。人間で言えば「おかゆ」ですね。
ささみは腹もちも良い
消化吸収が早い割に、脂肪も少なくある程度の量が食べられるので、とりあえずお腹一杯にはなります。食欲が落ちている場合などは、食べることも非常に体力を消耗しますから、ひとまずお腹を満たしてあげて、体力の回復をさせるのが常套手段です。ペットショップで、鶏ささみを薦められるのは、こういったたまに理由もなく食欲を落とす猫がいるために、一応食欲を落とさせない工夫の為の情報なんですね。
ただ必要以上に体力の無さを強調しては、飼い主さんに不要な不安を与えますから、猫を初めて飼う人などは、「食欲がないから、鶏ささみをあげよう」という知識があった方が良いからです。
猫に与えていいささみの量
猫に与えていいささみの量は大体10g前後になります。リンという成分が多く含まれているので腎臓に負担がかかる可能性があります。適量を与えるように心がけましょう。
実は鶏ささみには猫にとって大した栄養がない
獣医師からの意見では、ささみにはミネラルを多く含むので与え過ぎはいけないとするものがあります。これも、一言足りてないのですが、鶏のささみは猫にとっては非常に好まれやすい食感の為に、食べ過ぎがあり得るから自重してくださいといった意味です。ミネラルのバランスが取れているキャットフードにさらにミネラルを足すと結石の原因になることがあります。さらに、猫は特に偏食になりやすい動物で、ドライフード以外の加工食品や他の食材に慣れると、なかなか必須栄養価の調整された完全栄養食のプレミアム・ドライフードに戻ってくれないことが多いんですね。
猫は肉食性といっても、加工された精肉を野生で食べているわけではなくて、内臓も小骨も含めた雑食性の動物を食べてますから、人が食べる加工肉を与えても栄養は足りていないのです。
療養食とダイエットには補助食品
鶏のささみなどを茹でて与える場合、普段与えているドライフードに混ぜて与えるなどは、必要以上に栄養や脂肪を与えずに餌の増量を行うことが出来ます。猫の場合、食欲が落ちると同時に体力もかなり減るために、ひとまずお腹を満たして体温をあげる必要があるのです。
この点が非常に誤解が多いのですが、体力が減っているということは、同時に消化吸収の体力も少なくなっているわけで、下痢をしがちになります。 あるいは絶食しがちな場合、食が元々細い場合では、栄養が高い餌を与えてもあまり消化もせず、かえって消化に時間がかかる分、余計に体力を消耗してしまい逆効果なんです。
そこで人間なら「おかゆ」、猫なら「茹でた鶏ささみ」などで、水分とお腹が膨れる食事が非常に消化吸収も早く、手っ取り早く体力回復を行えます。同じ理由で、栄養はそれほど多くないが、お腹一杯になるという理由で、ささみ肉はダイエットにも効果があります。いずれにせよ、猫にとってささみは補助食品というわけです。主食ではありません。ささみ自体の栄養価も非常に低いのです。
いざという時には猫にささみを与えよう
とはいえ、鶏のささみを茹でて与えるのは、猫にとってあるいは、一般的な雑食性、肉食性動物にとってはいざという時便利です。どうしても食欲が戻ってくれないとか、食が元々細くて小食で痩せてしまうといった場合、一時的に餌を増量することが出来るからです。
むしろ体力のない子に、高カロリーで消化吸収に時間のかかるものを与える方が逆効果ですね。ささみは茹でて猫が食べられるくらいに冷まして与えるくらいなら、非常に良く食べてくれます。ただし、それは一時的な処置に過ぎません。命に関わる程重篤ではないが、ひとまず体力回復と食欲を回復させるためには便利な食品ということです。
ささみは猫にとって、あくまでも補助食品の一つだとして知識に留めておくと良いでしょうね。
40代 女性 Luu
私は鶏のささみをあげるとき、いつもスジを取っているのですが、家族中から過保護だと呆れられます。私としては、スジは消化できるのか疑問なのでやっているだけなのですが、他のお宅ではどうしているのか、少し気になります。
それと、あげるのはやはり時々にしています。というのも、キャットフード以外のものばかりを欲しがるようになって、本来の食事をあまり食べなくなってしまうのが心配です。
しかし、もし食欲がないようなときは、与えてみようと思います。
20代 女性 匿名
過保護というよりもリスクは最小限に抑える!って感じですかね。
30代 女性 にゃコロ
健康を維持している子、ではなく病を患っている子だからこその対処になるのを前提でのお話ですが、うちの子は、「生ササミ」を食べます。
獣医さんには勿論、本来は加熱したものがベスト!
とお話をいただいていますが、加熱すると嘔吐の回数が増えてしまい、なぜか生であれば嘔吐無しに消化してくれる様で、生ササミを普段から食べる機会が多いです。
更にササミに飽きると、ハムや塩鮭、焼きたらこを絡めてと、大分猫の身体に負担が掛かる食事なのですが、食べてくれるものを探した結果の、今です。
ネコが野生の頃は、当然生肉で生活をしていたと思うので、消化しやすい身体なのかも。
と勝手に思っているのですが、飼い猫としては生肉のリスク「雑菌」や「寄生虫」が懸念されているのかもしれません。
少し戻りますが、我が家の猫は健康ではありません。
食べないよりは、食べた方が生きれる。
と言う場合もあるので、ちょっとイレギュラーなお話をさせて頂きました。
もちろん、掛かりつけの先生のOKあってこその対処ですヨ。
40代 女性 ママにゃん師走
現在、ささみを数本買いゆがいて軽くすりつぶし、ゆがいた茹で汁も入れ、シュウマイくらいの大きさにまとめ冷凍し、使う毎に電子レンジで温め、カリカリ低脂肪食と混ぜて与えています。
去勢手術を行う前は食事にムラがあり、なかなかカリカリを食べてくれませんでした。
「ささみを与えても大丈夫」とのお医者様のお言葉でカリカリに混ぜ始め、食欲も安定するようになりました。ささみと一緒に茹で汁も入れると食欲増進になりますともおっしゃってました。
猫は泌尿器系にトラブルをおこしやすいので、ドライフードより水分の多いウェットフード総合食を食べてもらいたかったのですが、缶詰の消費期限内に食べきれなくムラがあり断念しました。が、このウェットフード風ささみペーストは我が息子のお気に入りのようです。多分、飼い主の手作り料理を食べている感覚を猫自身が味わえるのかなと、親ばかな私は考えています。そして、食べる分だけ(我が家はシュウマイ大一個)解凍しますので無駄もありません。
ただし、作っている間は息子のおねだりに負けないようにするので、なかなか作業ははかどりません。寝ている間に作ろうとしますが、耳聡いならぬ鼻聡いので、すぐにおねだりにきます。
今まで、息子も私もささみの力に大変助けてもらっています。補助食品としてかなり鶏ささみは優秀な食材だと思います。
ペット達の健康を考えると、食事は最重要ですよね。
男性 匿名
問題なく元気そうなんだけど、ビタミンが足りてなかったりするのかな・・・
40代 女性 ここね
我が家は昔からわんちゃんでも猫ちゃんでも、食欲がないときには、ささみを湯がいて与えるのがきまりでした。たいていは、一日ほどで食欲が戻り元気になります。
下痢をしたときにも、お薦めですよ。
50代以上 女性 あられ
30代 女性 みきこ
一度、食欲が落ちると食べなくなってくるので注意が必要です!茹でたササミならよく食べてくれますので、助かります。だんだん、缶詰やカリカリも混ぜると通常に戻っていきます。
昔から、茹でたササミは万能食だからと聞いていました。同時にある程度の水分もとれると聞いています。
淡白ですがそれなりに、栄養もありますし疲労物質もとれますのでオススメですよ。
高齢になり、食欲が減ったときに缶詰やカリカリにトッピングしても、喜びますよ。
40代 男性 じゅんかん
毎日知り合いに聞いたり、ネットでと勉強しています
特にこのサイトで得ることが多く
いつも助けてもらっています
今回のささみの件ですが
生後8ヶ月の男で去勢した子です
食事は年令に合ったドライフードを標準量与えて
チュールを1本トッピングして与えています
ささみは1本の3分の1ほどを夜遊んだ後に
おやつで与えておりますが
むね肉も与えて良いのでしょうか?
ささみに比べると食い付きが違うし
たまに、手で遊んで食べないときがあるので
ささみに切り替えるつもりですが
皆さんは
いかがされていますでしょうか?
50代以上 女性 はな
30代 女性 猫ちゃん溺愛ママ
うちの子たちも鶏ささみとムネ肉が大好物です。
全員茹でた鶏肉を食べますが、ひとりだけ茹でた鶏肉だと口に入れてすぐに吐き出す子がいるので仕方なしに生で与えています。(若い健康な子です)生だと大喜びで食べます。
生なので、ブランド鶏限定で新鮮なうちに与えていますが、品切れなどで手に入らない時はやむおえず普通の国産鶏を買いますが、ブランド鶏に比べて食いつきが悪くなります。
猫ちゃんも人間と同じで味の違いがわかるんですね^ ^
ドライフードはロイヤルカナンを食べていますが、鶏ささみに夢中でカリカリを食べる量が減ってしまったので悩んでいます…
40代 女性 くぅちゃん