猫もクーラー病にかかる?使用する時気をつけること

猫もクーラー病にかかる?使用する時気をつけること

冷房によりおこるクーラー病は私たちだけだと思ってはいませんか?実は間違ったクーラーの使い方で猫ちゃんもクーラー病になってしまいます。適切な使い方や注意点をお話しします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫のクーラー病とは

丸くなって寝る猫

夏の日に外は暑いが室内は冷房で涼しく、温度変化から体がだるく感じたり頭痛や下痢など具合が悪くなった経験誰もがあるとおもいます。それはクーラーの冷房が強すぎたり、直接あたる事により体が冷えてしまい体調を崩してしまうのです。

真夏の暑さから一気に冷たい環境により激しい温度差により体の様々な機能を調節してくれる自律神経が乱れてしまうことが原因です。

自律神経は心臓や胃腸などの臓器を自分の意思で動かすことができませんが、生きる上で必ず必要なため常にコントロールしてくれています。

自律神経のおかげで、消化管の動き、血圧調節などをできるだけ一定にし、健康状態を保つように働いてくれてます。

クーラー病は猫ちゃんの方が発症しやすい

ひなたぼっこする猫

猫ちゃんはクーラー病になりやすいといわれています。原因はクーラーの設定温度を人が快適な温度に合わせていることです。猫ちゃんは人よりも体温が2〜3度ほど高く、また祖先が砂漠地帯だった名残で暑さには比較的強い動物です。

そのため私たちが暑いと感じていても猫ちゃんにとっては丁度良いと感じているのかもしれません。しかし暑さに耐えられる分、逆に寒さには弱いため冷房をききすぎると体が冷えてしまい自律神経が乱れてクーラー病になってしまうのです。
しかし、猫ちゃんも気温や湿度によっては熱中症になりますので、暑さに強いからといって油断はしないでください。

また猫ちゃんは生活環境の変化に対しても敏感に感じストレスをあたえやすいことも影響しているといわれています。

クーラー病はどんな症状?

寒がる猫

主な症状はクシャミや大量の鼻水が頻繁にみられるようになります。猫ちゃんは元々気管が弱く、クーラーを使うと空気が乾燥するので咳がでやすくなり悪化すると喘息や肺炎など呼吸器の病気にかかります。

喘息などを引きこすと治療が長期化しますし、治りきらない場合もあります。軽い症状でも様子を見ないで早めに受診することをお勧めします。

またほかには体が冷えたことにより下痢や嘔吐の消化器症状もおこすこともあります。

猫がクーラー病にならないための注意点

クーラー

設定温度

クーラーを使う時は設定温度を低くしないようにすることです。猫ちゃんの種類や大きさによりますが快適に過ごせる温度が年間で平均25度ほどといわれているため、およそ25〜27度くらいを目安にしてください。タイマーで設定しクーラーをつける時間を決めるのもよいです。

仔猫の場合は体が小さく、動く範囲も狭いためすぐに体が冷えやすいため約30度ほどにするとよいです。また高齢猫も若い頃と比べて運動量が減り、寒暖差に対して弱いため仔猫ほどではないが28度くらい少し高めにしてあげることです。

風の向きや風量

クーラーの風が直接猫ちゃんにあたってしまうと体温が奪われてしまいます。そのため直接当たらないように左右前後に風向きを変えてください。また風量も弱めにし刺激をあたえないようにすることも大事です。

まとめ

快適に寝る猫

クーラー病というと人にかかるイメージがありますが実際は猫ちゃんの方がなりやすいかもしれません。クーラー病になると体調を崩すだけではなく呼吸器系の病気を発症したり悪化する場合があります。

暑い夏の日にクーラーを使い涼しくしたいと思いますが、猫ちゃんの体に合わせて温度を調節しなければいけません。部屋の温度を常に確認し寒すぎず暑すぎないようにすること、寒暖差が激しくならないように心がけましょう。

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