猫の逆くしゃみとは?症状や治し方、注意する事

猫の逆くしゃみとは?症状や治し方、注意する事

「猫の逆くしゃみ」を知っていますか?その名の通り、息を吐くのでは吸うので逆くしゃみといいます。猫の逆くしゃみがどのようなものなのか、対処法や注意点をまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の逆くしゃみとは

目を閉じて口を開ける猫

猫の逆くしゃみは鼻から息を吸い続ける状態の事

「逆くしゃみ」聞いたことありますか?咽頭絞扼反射、発作性呼吸、逆くしゃみ症候群と呼ばれることもあります。小型犬などで見かけることが多いので犬の飼育経験がある方は聞いたことがあるかもしれません。

「くしゃみ」と言えば、勢いよく息を口から吐き出すことですが、逆くしゃみは勢いよく鼻から息を吸うのを何度も繰り返す状態のことです。犬の逆くしゃみはよく知られていますが、猫については「ない」とも言われています。しかし、猫の様子から逆くしゃみをしていると診断されることもあるようです。

猫の逆くしゃみの様子(動画)


こちらの動画は逆くしゃみをする猫さんの様子です。「へっへっ」と息を短くし、豚が鼻を鳴らすような音が聞こえてきます。鼻から息を吸うのを何度も行っているのです。

鼻の音が鳴ったときに胸が広がっていると逆くしゃみとなります。頭を低くし前に出して逆くしゃみをすることが多いです。また、口に注目してみてください。逆くしゃみのときは、口を閉じているという特徴があります。

猫の逆くしゃみの治し方

背中を撫でられる猫

猫の逆くしゃみは1分ぐらいで治まる

猫が突然逆くしゃみをしたら、飼い主さんは驚いてしまうでしょう。とても苦しそうに見えるので、逆くしゃみを止めてあげたいと思うかもしれません。ですが、逆くしゃみは生理的な反応とされ、1分ほどで何もなかったかの様に症状は治まります。

猫の逆くしゃみのメカニズムは謎

実は、逆くしゃみが起きるメカニズムは分かっていないのです。そのため、他に症状がない限り、治療の必要はありません。猫の逆くしゃみが起きたときは、そっとしておくか、背中をさする程度にしましょう。
軽く鼻を触ったり、鼻に向かって息を吹きかけると止まることもあります。

猫が逆くしゃみをする時は動画で撮影しておこう

異変が起きたときに動物病院で説明するときのために、動画を撮影しておくと役立ちます。猫の逆くしゃみは、寒いときや空気が乾燥する季節に多いとされています。部屋に温度計や湿度計を設置したり、加湿器を置いたりすることで、逆くしゃみの回数を減らせるかもしれません。

猫が逆くしゃみをしている時注意する事

医者と猫

逆くしゃみではない可能性

猫の逆くしゃみと似ているのが「咳」「くしゃみ」「音がする呼吸」「嘔吐」です。特に逆くしゃみと咳を比べると、逆くしゃみの方が呼吸が早く激しい、お腹が激しく動くなどの特徴があります。ですが、知識がないと見極めが難しい場合もあります。

逆くしゃみの様子は猫が毛玉を吐こうとしているときの様子にも似ています。動画に撮って動物病院で相談すると安心ですね。

逆くしゃみをする病気の可能性

猫の逆くしゃみが1分以上続いたり、逆くしゃみをした後に、倒れる、失神する、けいれんを起こしたりする場合は、他の病気の可能性があるため、動物病院を受診した方がいいです。

逆くしゃみを猫はしない?という説

また、猫に逆くしゃみはないという意見もあり、逆くしゃみのように見える行動は、鼻の奥の違和感を取り除くためとされています。鼻の病気や異物、さらにアレルギーが原因ともいわれているので、気になったら動物病院で検査を受けると安心ですね。

アレルギーは、カビ、ダニ、ハウスダスト、キャットフード、花粉、黄砂、ストレスなど原因となるものはたくさんあります。原因を特定し、症状を抑えるのは時間がかかることもあるので、根気よく対応することが必要です。

猫が繰り返し「へっへっ」「ヒックヒック」「フガフガ」と苦しそうにする病気に、猫喘息という病気があります。

ハウスダストやタバコ、食べ物などのアレルギーが発症のきっかけとなる可能性がある病気です。レントゲン検査の後、ステロイドで治療が行われます。

猫の喘息による咳(動画)

こちらの動画の猫さんは喘息による咳をしています。逆くしゃみと似ていますよね。逆くしゃみや咳などの症状が続くようなら、食欲はあるのか、いつから始まったのか、何分続くのか、1日にどれくらいするのかなどを動物病院に伝えましょう。

その時に、猫の様子を動画に撮っておくと説明しやすいです。「逆くしゃみかと思っていたが猫喘息だった」「咳だと思っていたが逆くしゃみだった」というケースがあります。一度診察をしてもらった方が、飼い主さんの不安が取り除かれるかもしれません。

まとめ

口を開けている猫

「猫の逆くしゃみ」という言葉を聞いたことがない人もいるのではないでしょうか。猫の逆くしゃみは、頭を低くして前に顎を 出す姿勢をとります。そのため、猫が咳、もしくは吐こうとしているときに似ています。

猫が逆くしゃみをするときは、舌を少し口から出したような状態で鼻から息を勢いよく何度も吸い、豚の鳴き声のような音が出るのが特徴です。1分以内で収まれば問題なく、治療も必要ありません。

ですが、咳との区別は知識がないと難しいです。また、1分以上続く、頻繁にする、倒れるなど状況によっては他の病気が疑われるので、病院で確認してもらうと安心ではないでしょうか。そのときに、逆くしゃみをしているときの動画を撮影したものがあると説明しやすいです。

投稿者

40代 女性 かなこ

猫ちゃんの逆くしゃみは、あまり知りませんでしたが、一時実家の猫ちゃんが喘息発作が出たときにグーグといって、苦しんでいました。
掃除をまめにするようになると、治りましたが獣医師に相談して、診察をしてもらうと、喘息発作だからひどくならないうちに対処しましょうと言われました。飲み薬は最初の一週間分だけで、あとは様子を見ることになりました。
以来、喘息発作をおこすことはなくなりました。

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