猫の耳が熱い原因
- 猫が興奮して耳が熱い
- 部屋が暑いから耳が熱い
- 眠くて耳が熱い
- 熱中症で耳が熱い
- 体調不良で熱がある
- 怪我をして耳が熱い
- 寄生虫で耳が熱い
猫の耳が熱いのはどうしてでしょう?まず、猫の耳は他の場所に比べて冷たいのが正常です。しかし、いくつかの理由によって耳が熱くなる場合があります。
猫は、人間と同じように「気化熱の原理」を利用して体温調整をしています。気化熱の原理とは、汗腺から汗を排泄し、汗が蒸発する時の気化熱で体温を下げる仕組みの事を言います。
猫は汗腺が少ないため、主にグルーミングによって気化熱を起こしているのですが、それだけでは逃がしきれない体熱を耳や肉球など、被毛が少ない場所から放熱します。そのため、猫の耳が熱い場合は以下のような理由が考えられます。
猫の耳が熱い理由①興奮している
遊びに夢中になって走り回った後や、動物病院などで興奮状態になった後に耳が熱くなることがあります。これは、遊びや緊張で上昇した体温を下げるために、耳から熱を逃がしている状態です。このような場合、数分から数十分で耳の熱さがなくなります。
猫の耳が熱い理由②気温が高い
梅雨時期や夏場など、単純に気温が高い時期に耳が熱くなることもあります。これも、猫が体内から熱を逃がそうとしている時なので、クーラーなどを利用して室温を調整してあげましょう。
猫の耳が熱い理由③眠たい
猫は、眠たい時や眠っている時に耳が熱くなることがあります。人間と同じように、体温を下げてリラックスモードに入ろうとしているため、耳が熱くなります。
猫の耳が熱い理由④熱中症
夏の暑い時期に、猫がぐったりして動かない、耳や肉球だけではなく、鼻や体、頭が熱いという場合は熱中症を引き起こしている可能性があります。暑い季節に、猫の耳がずっと熱いままの場合は要注意です。室温調整や、水分補給に気を配ってあげましょう。
猫の耳が熱い理由⑤発熱
猫風邪と呼ばれるウイルス感染症や、何らかの病気が原因となって発熱している可能性があります。この場合も耳が熱いだけではなく、鼻が熱くなったり、嘔吐や下痢を伴ったりすることもあります。耳や鼻、体が異常に熱い場合はすぐに動物病院を受診しましょう。
猫の耳が熱い理由⑥外傷
猫の片耳だけが熱いという場合は、怪我や痒みによる掻き壊しなどが原因になっている可能性もあります。両耳をしっかり観察し、熱いほうの耳に外傷がないかどうかチェックしてみましょう。
猫の耳が熱い理由⑦寄生虫
耳ダニ(ミミヒゼンダニ)などの寄生虫が原因となった皮膚炎によって、耳が熱を持っている可能性もあります。この場合、両耳、または片耳だけが熱くなることも。耳ダニの特徴は、黒い垢のようなものがボロボロと出てくる症状です。
猫が頭を強く振るような仕草を繰り返したり、執拗に耳を掻き毟ったりする場合は注意して観察しましょう。猫の耳が熱くなる理由は、全く心配の要らないものから、何らかの重篤な病気が隠れているものまで様々です。
ただし、耳が熱くなる頻度や、環境は猫によっても異なります。日頃から、愛猫の耳の温度をこまめにチェックしておくと判断しやすいかもしれませんね。
猫の耳が熱い時の対策
猫の耳が熱い時の対策についてご紹介します。
猫の耳が熱い時の対策1. 室温を調整する
猫の耳が熱い時の対策についてご紹介します。まず、猫の行動や状態をチェックして、気化熱によって耳が熱くなっているのか、体調不良によって耳が熱くなっているのかを見極めましょう。
気化熱によって猫の耳が熱くなっている場合は、数分から数十分で治まることが殆どです。夏場の暑い時期は、室温を調整し、しばらくしてから耳が熱くなっていないかをチェックしましょう。
耳が熱い状態が続く場合は、クールマットや保冷剤などで脇や首、太ももの付け根などを冷やすのも効果的です。
猫の耳が熱い時の対策2. 水分補給を促す
猫の耳が熱い時は、時期や遊んだ後など、体温が上昇して耳が熱くなっている場合は、脱水症状を引き起こさないためにも水分補給を促しましょう。
新鮮な水をいつでも飲めるように準備しておくのはもちろん、水を張ったボウルに氷を浮かべて水遊びさせてあげたり、水分の多いスープやゼリータイプのおやつを用いるのもいいですね。
猫の耳が熱い時の対策3. 耳以外の場所をチェックする
猫の耳が熱い時、耳以外の場所が熱くなっていないかをチェックして対策法を考えましょう。主に頭や、太ももの付け根など、耳同様に被毛が少ない場所をチェックします。
また、猫の肉球が熱いのは、耳と同じ気化熱が原因となっている場合が多いので、そう心配は要りません。逆に、耳や頭は暑いのに、肉球だけが冷たい場合は血液の循環が悪くなり、酸素が行き届いていない、貧血を引き起こしているなどの可能性もあります。
猫の耳が熱い時の対策4. 体温を測る
全身のチェックをした後、体温が分かりにくい場合や、発熱の疑いがある場合は、体温を測ってみましょう。猫の平熱は38度~39度と、人よりも高めです。
子猫の場合は、これよりも少し高く、高齢猫の場合は少し低くなります。また、猫の体温が39度を超えると発熱、40.5度を超えると高熱と判断することが多いようです。
猫の体温を性格に測りたい時は、体温計を使って測りましょう。ペット用の温度計も様々な種類が販売されていますので、愛猫の平熱を知るためにも体温計を常備しておくといいですね。
動物用デジタル体温計
商品情報
本製品は温度上昇が緩やか(0.1℃以下/4秒)になるとシグナル音が鳴ります。 平衡温を測定する場合はシグナル音の後、そのまま実測検温してください。
この動物用デジタル体温計は、肛門で体温測定するためのものです。肛門を傷付けないよう、先端が柔らかく曲がるようになっています。
ペットの耳の温度測定
この体温計は、非接触赤外線で耳などから体温を測定することができます。所要時間も1秒ととても早いので、毎日の測定でも負担が少なくていいですね。もちろん、人間にも使うことができますので、一家に一台あると便利です。
猫用の体温計がないという場合は、人間用の体温計で代用することも可能です。体温計の先端にラップを巻き付け、滑りやすくするためにワセリンやオリーブオイルなどを塗り、猫の肛門に2センチほど(先端の銀色の部分が隠れる程度)まで挿入します。
この時、肛門に傷が付いてしまう可能性もありますので、猫が暴れてしまう場合は2人以上で協力して測定しましょう。
犬猫の体温測定の方法
モデルはわんちゃんですが、猫の体温測定を動画で分かりやすく説明されています。参考にして下さい。
猫の耳が熱い時の対策4.動物病院を受診する
猫の耳が熱い時、体調不良が原因となっている可能性がある場合はなるべく早くに動物病院を受診しましょう。特に耳が熱い他に、全身が熱い、ご飯を吐く、ぐったりしている、おしっこが出ないなどの症状がある場合は、すぐに受診して下さい。
まとめ
猫の耳が熱い7つの原因と対策についてご紹介しました。猫は暖かいというイメージが強いことから、耳が熱くなっていても気付かない飼い主さんも多いようです。通常は「猫の耳は冷たい」と改めて認識しておく必要がありますね。
特に長毛種の場合は、暑い時期になるとずっと耳が熱い子も多いので注意が必要です。猫の耳が熱い時、体温測定などで体調不良が原因となっていないかをしっかりとチェックしましょう!